遥か昔の紀元前3,000年に文明が起こったとされる地は、その後発展を遂げながら現在のイラン(正式名:イラン・イスラーム共和国)となります。 首都はテヘランで、その国土は日本の約4.4倍の大きさに相当し、国民の9割がシーア派を中心とするイスラム教徒により構成され、公用語はペルシャ語で、アラビア語やトルコ系の言語なども話されています。 歴史的にもかつてこの地がイスラムの中心地であったことから、「ペルセポリス」はじめ中東諸国の中で最も世界遺産の数が多い国として認められるイランは、世界中から「美しすぎる」と絶賛されるモスクの存在はじめ,意外にも標高の高さを利用したスキー場などのリゾートにも恵まれ、見どころの多い観光国です。親日的な対応も手伝って近年日本からの観光ルートとして注目されています。
テヘランは、西アジア、イランの首都で、テヘラン州の州都です。イランの文化的、宗教的中心地でもあります。住民の大多数はシーア派のイスラム教徒ですが、モスクだけでなく、キリスト教の教会やユダヤ教のシナゴーグも各所にあります。 人口は約1,367万人、ペルシア人が大多数を占めていて、ペルシャ語を話します。多くの博物館、美術館、宮殿などを擁しています。 2013年に世界遺産に登録された「ゴレスターン宮殿」は、イラン最高水準の建築と工芸を誇る宮殿です。テヘランで最も大きい広場である「アーザーディー広場」の中心には高さ45mの独特な形をしたアーザーディータワー(別名「自由の塔」)がそびえたっています。1971年にペルシア建国2500年を記念して建てられたもので、テヘランのランドマーク的存在になっています。
イスファハンは、イランの都市で、イスファハーン州の州都です。テヘランの南約340kmにあります。古くから政治・文化・交通の拠点であり、16世紀末にサファヴィー朝の首都に定められ発展しました。 町が美しいので、別名「イランの真珠」と言われています。人口は、約158万人で面積は279km2。古代ペルシア語の"Aspad-hana"(アスパダナ)が、町の名前の由来で、「大軍の集結地」が示す通り、町の周辺の平原は軍隊の駐屯地や捕虜の収容所として使われていました。 1979年に世界遺産に登録されたイマーム・モスク(王のモスク)などがある新市街のイマーム広場(王の広場)は、青を基調とした精密なアラベスク模様のタイルで覆われた荘厳なモスクや宮殿によって囲まれています。
イラン南西部の都市。数々の歴史的建造物がありイラン屈指の観光地になっています。古くからの芸術や文学の中心地でもあるシラーズの街は魅力的な見どころが多く、観光客がたくさん訪れます。イランの各都市から飛行機やバスが運行しているので交通も便利で各地への観光の拠点にもなっています。 緑の多いシラーズには庭園も多く、その中でも「エラム庭園」はとても美しい庭園で、中央には宮殿、宮殿前の池や水路、たくさんのバラが咲きます。歴史あるペルシャ式庭園でイラン国内の他のペルシャ式庭園と共に世界遺産に登録されており有名です。
カシャーンはエスファハーン州北部に位置し、約40万の人々が暮らす街です。カシャーンという名はペルシア語のkashi(タイル)に由来し、中世の時代はタイルと陶器の名産地でした。 現在は、イランの国花であるバラの産地として有名で、バラの香水作りが盛んに行われています。毎年5月頃にはバラ祭りが開かれ多くの人で賑わいます。ローズウォーターやローズティーなどが人気です。 最も有名な観光名所は、世界遺産に登録されているフィン庭園です。緑豊かな庭園の中に、大きなプールや噴水など、水を多用した贅沢な造りになっています。他にも華麗なイスラム建築の観光名所が多く、街にはホテルが充実しています。アラブ式インテリアが魅力的な、邸宅ホテルが評判です。
人気スポット
マシュハドはイラン第2の都市でシーア派の聖廟都市のひとつです。テヘランの東約850kmに位置し、ラザヴィー・ホラーサーン州の州都です。マシュハドは、宗教的に重要な巡礼地でもあり、現在も年間約2000万人のムスリムがマシュハドを巡礼に訪れています。文化都市としてイスラムの高等教育機関が多数あります。ビーナールード山脈とヘザール・マスジェド山脈に挟まれ、気候は冬に非常に寒く、夏は暑く年間降水量は 250mm と少なく冬には雪が降る事もあります。マシュハドの人口は約250万人(2006年)です。観光スポットは、8代イマーム・リダー廟とその博物館でイラン最大規模の手稿本や絵画等の文化芸術作品が多数あります。有名な世界旅行家アブー・アブドゥッラー・ムハンマド・イブン・バットゥータもマシュハドを訪れています。他にはナーディル・シャー廟、クーフ・サンギー公園も観光スポットです。
シラーズ - 寺院・教会
イラン、シーラーズの街にある礼拝堂。早朝になると鮮やかな光と色が堂内に入り込み、想像を絶するような美しさをみせてくれます。こちら、マスジェデ・ナスィーロル・モスク、通称ピンクモスク、外見のピンクがかった美しい装いから、そう言われるようになりました。モスクは他のモスクを圧巻するほどの迫力を持ち、48本もの重厚な柱に、床には絨毯が敷き詰められています。今回は、そんなあまりの美しさに時が経つのも忘れてしまいそうなイランの礼拝堂をご紹介してます。
周辺スポット
テヘラン - 観光
イランには数多くのユネスコ世界遺産があり、世界中から観光客が訪れます。現代的な建造物だけでなく、歴史的絵画、美術コレクションなどが多くある街です。夏の気温は40度を超え、冬にはマイナスにまで冷え込む厳しい自然も特徴です。日常生活には昔からの文化が色濃く残っているため、旅行で訪れた人たちは、地元の人たちがどのような暮らしを送っているのか学ぶことができます。日本とは全く異なる歴史や文化を持つイランは、一度訪れると何度も行きたくなるような、刺激の多い国です。特に首都テヘランには美しい教会と壮大な景色を楽しめるスポットが多く点在します。中近東の国民食で羊肉の串焼き「シシカバブ」を食べたり、カフェでくつろぎながら、のんびりとテヘランの街を散策してみてください。まずは定番の観光地を紹介します。
イスファハン - 観光
イランで最も広い観光地であるイスファハーンには、15、16世紀ごろに造られた歴史的建造物が数多くあります。1597年にサファヴィー朝のアッバース1世が都としました。貿易で世界中の食品や日用品などが集まったため、街はみるみる発展し、イスファハーンは「世界の半分」と言われるまで繁栄を極めました。芸術文化も育ち、細やかな幾何学模様で覆われた宮殿や、鮮やかなライトブルーのモスクなど、見る人を圧倒するほどの美しい建築物が次々と建てられました。今では、それらを一目見ようと世界中から観光客がやってきます。教科書や雑誌を通してではなく、ぜひ自分の目で、イスラム美術の美しさを確かめてみませんか。イスファハーンに行く人は必見の観光スポットを紹介します。
周辺スポット
タブリーズ - 文化遺産,市場・夜市
タブリーズのバザールは、イランのタブリーズにある世界最長のバザールです。中東最古の歴史をもち、2010年にはユネスコの世界遺産に登録されました。 タブリーズは、絹のみちとも呼ばれるシルクロードの途中に位置しており、ヨーロッパとアジアを結ぶ交易地となってきた場所です。またバザールとは屋根がついているアーケードのことで、15世紀に建てられたレンガ造りの建物が一つながりにならんでいます。 さまざまなものが取引されており、香辛料から食料品、靴や装飾品、宝石、じゅうたんなどがエリア別に分かれている特徴を見せています。
シラーズ - 寺院・教会
別名ローズモスクと言われる美しいステングラスの礼拝堂が有名なモスクです。通常のキリスト式のステンドグラスは高い位置に設置される場合が多いですが、こちらのステンドグラスは低い位置に大きなステンドグラスがはめられており、午前中の太陽が低い位置にある時間に礼拝堂に入ると、光を受けたステンドグラスが輝き、床に華やかな光が投影されます。
テヘラン - 城・宮殿
ゴレスターン宮殿は450年前に建てられた宮殿です。最初に城壁を作り、その後、宮殿が建てられました。重要な文化遺産として、宮殿内には多くの写真が収蔵されています。長い時の間に、宮殿への侵入や占領行為を受け、現在は建設当時の10分の1の大きさになっています。テヘランの城砦の中で最古の遺跡で、最も美しいとも言われています。イランとヨーロッパの様式を織り交ぜて造った大きな庭園もあります。
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