チャバネゴキブリを駆除するには？方法と生態・特徴を詳しく解説

チャバネゴキブリは茶色く1センチほどの大きさで、同様に屋内で見かけることの多いクロゴキブリよりも比較的小さいのが特徴です。エアコンの中や冷蔵庫など、家の中の暖かい場所が好きで、集団で生活します。食べ残しや食べかす、石鹸など、家庭にあるさまざまなものがエサになります。もっとも一般的なチャバネゴキブリの駆除方法は、ベイト剤（ホウ酸ダンゴ）を設置することです。ほかにも殺虫スプレーや捕獲器、くん煙剤などが市販されていますから、家の状況に合わせて選びましょう。自分だけではチャバネゴキブリを駆除できないとお困りの方は、業者に依頼してはいかがでしょうか。

チャバネゴキブリを駆除するには

チャバネゴキブリは「茶羽」の名の通り、茶色い体色と背中の黒い2つの斑紋が特徴です。幼虫は真っ黒で、背中に黄色い模様があります。日本の侵略的外来種のワースト100に入っており、外国から船や飛行機に乗ってひんぱんに持ち込まれていると考えられています。チャバネゴキブリは基本的には屋外ではなく、団地やアパート、ビルなどの屋内を棲家にします。年中暖かくエサのある家庭内は、チャバネゴキブリにとって居心地のよい場所です。

チャバネゴキブリの生態

夜行性のチャバネゴキブリは、日中は物陰に潜んでじっとしています。寒さには弱いのですが、潜伏場所で群れで生活する習性があり、年中暖房を使うビルでは越冬するものも。北海道から沖縄まで、日本全国に分布しています。木造よりも断熱性の高いコンクリート造の建物を好み、飲食店の炊事場のほか、飛行機や新幹線などに生息している事例もあるようです。メスは1か月に1回のペースで卵を産み、30〜40個ほどの卵を孵化するまで持ち歩いています。4〜7か月ほどの寿命の間に、1匹のメスから120〜400匹ほどが産まれる計算です。

チャバネゴキブリはクロゴキブリとどう違う？

クロゴキブリも、チャバネゴキブリとともに一般家庭でよくみられます。チャバネゴキブリは体長1〜1.5センチほどなのに対し、クロゴキブリは3センチほどと大柄。成虫は黒々としていますが、幼虫は赤茶色なのでチャバネゴキブリと間違えられることもあるようです。クロゴキブリは飛んで移動して屋内に侵入するのに対し、飛べないチャバネゴキブリはダンボールなどの荷物について入り込みます。もっとも大きな違いは成虫になるまでの早さで、クロゴキブリは成虫になるまでに1年ほどかかりますが、チャバネゴキブリはたった2か月しかかかりません。チャバネゴキブリはクロゴキブリほど寒さには強くなく、家電品の裏などの暖かい場所に潜んでいます。エサと水場があり、冷蔵庫の裏などの潜伏場所があるキッチンには、チャバネゴキブリが好んで巣を作ります。

チャバネゴキブリを駆除すべき理由

雑食性のチャバネゴキブリは、食品はもちろん 汚物やゴミもエサにします。 そのため、赤痢アメーバやポリオ（急性灰白髄炎）ウイルス、消化器系の感染症の病原細菌などを媒介することがあります。エサにした食べ物に混入していることもあり、見た目にも不快感は大きいでしょう。家電品の裏や内部に侵入し、電気系統をショートさせる事例も。チャバネゴキブリの死骸やフンにより、アレルギー症状が引き起こされるおそれもあります。

家や部屋の中のチャバネゴキブリを駆除する方法

家に入り込んでしまったチャバネゴキブリを駆除するために、 ゴキブリ対策用ベイト剤や殺虫スプレー、捕獲器、くん煙剤などを状況に合わせて使い分けましょう。 それぞれにメリットとデメリットがあるので、特徴を理解してから購入してください。 チャバネゴキブリの多くがダンボールとともに持ち込まれる ため、家の中に荷物を入れるときは卵が付いていないか、箱の裏までチェックするとよいでしょう。

搬入物にゴキブリの卵がないかを確認

チャバネゴキブリは、 外から持ち込まれる荷物とともに侵入します。 多いのはダンボール箱にゴキブリの卵鞘が付着していて、あとで屋内で孵化するケースです。保温性の高いダンボールはチャバネゴキブリにとっては格好の巣作り場所で、断面の隙間は幼虫の隠れ場所になります。チャバネゴキブリは生鮮食品をエサにするので、野菜が入ったダンボール箱は最適な環境。 ダンボールを家の中に持ち込むときは、ゴキブリの卵が付いていないか隅々まで確認しましょう 。使用済みのダンボールは溜めておかず、こまめに処分します。 どうしても保管したいダンボールには、大きなビニールをすっぽりとかぶせ、チャバネゴキブリが入り込まないようにしましょう。

ベイト剤（ホウ酸ダンゴ）を設置する

ホウ酸ダンゴなど、毒エサタイプのベイト剤（駆除剤）を設置しましょう。昔から日本にある ホウ酸ダンゴは、世界的にも有名なゴキブリ駆除方法です。 ベイト剤に含まれる毒は遅効性で、ゴキブリが食べるとその場でではなく、巣に戻ってから死にます。そして仲間のゴキブリがそのフンや死骸を食べるので、群れ全体を駆除できます。チャバネゴキブリはあまり人前に姿を見せないので、日頃からの駆除対策にはベイト剤を使いましょう。

噴射式殺虫スプレーで駆除する

ゴキブリの姿を見てしまったときは、速やかに殺せるスプレー型の殺虫剤がオススメです。薬剤に対して抵抗性をもつ個体も確認されているので、 パッケージにチャバネゴキブリに使えると書かれているものを選びましょう。 殺虫成分がペットや子どもに影響があるのではと不安な方は、凍らせて動きを止めるタイプがおすすめです。ダイニングやキッチンなど、食べ物を扱う場所でも気兼ねなく使えます。また、手元に殺虫剤がない場合は食器用洗剤で代用しても。とろみのある液体であればよいので、シャンプーやサラダオイルなども使えます。直接かけるとチャバネゴキブリの気門（きもん）を塞ぎ、呼吸を止められます。

捕獲器やくん煙剤を使う

捕獲器とはゴキブリが好きな臭いで誘い込み、内部の粘着シートで外へ出られなくする駆除方法です。家電品の裏など、チャバネゴキブリが潜みがちな場所に設置しましょう。臭いが薄れると効果がなくなるので、定期的な交換が必要です。また、薬剤入りの煙を室内に満たし、ゴキブリなどの害虫を全滅させられるくん煙剤を使う方法も。使う前には食器や食品、電子機器が薬剤に晒されないようにビニールシートなどで覆う、ペットを避難させるなどの手間がかかります。煙を炊いたら数時間は部屋に入れないので、一日かけて徹底的に駆除したい場合に使うとよいでしょう。

チャバネゴキブリの駆除に困ったら業者に依頼

チャバネゴキブリの駆除が思うようにいかないときは、ゴキブリの駆除業者に相談してみましょう。プロの専門家が生息場所をていねいに調査し、家庭の事情と生息場所に合わせた駆除処理を行います。1回駆除した後も定期的な巡回があり、生息状況をモニタリングするアフターサービスを受けられます。

（1）ゴキブリの駆除・予防処理を行う

まずはチャバネゴキブリを駆除する作業を行います。薬剤噴霧と散布、ベイト剤設置など、依頼者の事情に合わせて方法を選択します。薬剤噴霧は、ゴキブリの潜伏場所のある空間に薬剤を満たして数を減らす方法です。薬剤散布は壁や床に薬剤を散布し、ゴキブリを駆除します。噴霧と違って効果が持続するので、ゴキブリ予防にも使われます。ベイト剤はゴキブリが潜んでいそうな場所を専門家が判断し、スポット的に使用します。効果が実感できるまで2〜3週間ほどかかりますが、薬剤に晒せない場所にも使えます。加えて、ゴキブリを長期間防除する目的にも適しています。

（2）保守管理期間は定期巡回

ゴキブリ駆除業者は、駆除作業後も保守管理（メンテナンス）期間を設けて、定期的に生息状況を確認します。調査のための捕獲器（モニタリングトラップ）を設置しておき、それにゴキブリが引っかかっていれば、さらにベイト剤をプラスして対策します。

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チャバネゴキブリを駆除したら発生を防ぐための対策を

チャバネゴキブリはクロゴキブリと同様に家庭内で多く見かけるゴキブリで、暖かい場所を好んで生息しています。ウイルスや病原菌を媒介することがあり、繁殖スピードが早いので、1匹でも見かけたら速やかに駆除対策をしましょう。ベイト剤や殺虫剤、くん煙剤など自宅の状況に合ったゴキブリ退治商品を選択します。自分だけでは駆除できないとお困りの方は、専門の駆除業者に依頼しましょう。ゴキブリの駆除後も対策を継続し、発生を防ぐとよいでしょう。

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