ビルの雨漏りは人命に関わる！？実際にかかる費用や対策方法を紹介

ビルの雨漏りには、定期的なメンテナンスと抜かりない修繕計画が必要です。何故ならば放置しておくと特定は難しく、原因はさまざまだからです。場合によってはビルの骨組みのサビを進行させ、人命すら危険に晒す可能性があります。特定方法はいくつもありますが、主に散水調査やガス調査が挙げられます。特定することを蔑ろにすると、結果的に莫大な費用がかかります。また原因は屋根、外壁、屋上、窓サッシなどの劣化や破損、亀裂が入っていることが挙げられます。修理費用もまちまちで被害の大きさや原因箇所にもよりますが、数百万かかるケースもあります。ビル内の設備や漏電などに繋がればより費用がかさむでしょう。「このくらい大丈夫」と自分達で応急処置することは危険ですし、発見してからでは遅いです。定期的に専門業者の方に見てもらい、ビルの安全を守りましょう。

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ビルの雨漏りの原因の特定方法とは？

ビルの雨漏りの特定方法はさまざまです。目視で外見を確認するものから、比較的高額な機材を多く使う調査まであります。以下紹介していきますね。

ビルに合わせた補修工事がある！

そもそもビルの構造は鉄筋コンクリート造と鉄骨造の2種類があります。鉄筋コンクリート造は鉄筋を組んだ後にコンクリートを流します。時間差が生まれるとそこに亀裂が生じ、雨漏りの原因になるケースがあります。鉄骨造は鋼材の柱と梁をつないで骨組みを造ります。外壁にはパネル材を使用。パネル同士をくっつけるためのコーキング材は、徐々に老朽化します。建物の揺れで限界を超えると隙間から雨水が入ります。またパネル自体が劣化することで漏水するケースもあります。従ってビルの構造によっても調査方法が異なります。

ビルの雨漏りの散水調査

散水調査は、雨漏りが発生しているであろう箇所に水を流して室内に雨漏りが発生するのか確かめる、至ってシンプルな調査です。そこで室内への雨漏りがなければ、場所を変え再び調査を行います。また散水調査は修理前、修理後と2回行われます。原因の特定と直っていることの確認のためです。

ビルの雨漏りのガス調査

ガス調査は、室内にガスを注入し、建物の外部でガスを検知する調査方法です。どこから抜けていくのか確認して、雨漏り箇所を特定します。ガス調査は一般的に使用されているガスを使用するため、使い方を間違わないかぎり問題ありません。他の調査と比べると条件がきついので、天井にガスが行かないようシートなどで保護する必要があります。天井によっては調査自体できないケースがあります。

ビルの雨漏りに実際にかかる修理費用は？

ビルの雨漏りの修理費用は、箇所により金額が異なります。また被害の大きさにもより、一部分の補修で済むのか否かによっても金額が左右します。

ベランダの修理費用

ベランダの修理費用は、だいたい3万円から20万円くらいで収まるケースが多いです。ただベランダの下地までダメージを受けている場合は25万円近くかかる場合もあります。理由として防水カバーの劣化やバルコニー外壁間の劣化による隙間、コーキングの施工不良などが挙げられます。また排水溝が詰まり、水が溜まることが水漏れの発生原因になるため、日頃から綺麗にしておくことをおすすめします。

外壁の修理費用

外壁の修理費用は、5～300万円まで被害状況によってかなりの幅があります。外壁の簡単な部分補修の場合5万円くらいの可能性が高いです。コーキングをしっかりと行う場合には2～30万円かかるケースもあります。また足場を要する場合には50万円近くかかります。外壁の雨漏りを修繕する際、屋根とは異なり塗装のみで解決に至るケースがあります。特殊な塗料を使って塗装する場合の費用は、およそ60～160万円位です。被害が甚大であり外壁全体の交換を要する場合には、120～300万円かかります。

屋上の修理費用

屋上の修理費用は、100～250万円くらいかかります。200平方メートルまでの屋上（陸屋根）の雨漏りを補修する場合には、費用は100～150万円近くかかります。200平方メートルを超える面積の200万円近くかかるでしょう。陸屋根の雨漏りはほぼ経年劣化です。

窓サッシの修理費用

窓サッシの修理費用は、3～50万円近くかかります。コーキングの劣化による簡単な補修であれば20万円あれば足りることが多いでしょう。最も多いのはコーキングの劣化であるといわれていますが、外壁のヒビ割れ、窓上部の換気扇や配管なども原因としてはあります。

ビルの雨漏りはテナントが責任取るの？

大家が所有するビルの管理の不備によって、入居するテナントが雨漏りの被害を受けた場合、修繕費用やテナント側の利益は加入中の保険でカバーできるのでしょうか？また大家の責任はどうなるのでしょうか？

ビルの雨漏りの責任は基本的には大家

ビルの雨漏りの責任は基本的に大家が負います。法律としても定められています。
第601条　賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
第606条　賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修理をする義務を負う。つまりオーナーは借主に対し、スペースを渡し店舗活動などできるようにすると同時に、借主に対し必要な修理をする責任もあります。
しかし、特約として「修繕費に関しては借主が負担する」と明記されている場合は例外になるので、注意が必要です。

営業保障や休業補償は？

実は営業保障や休業補償は義務付けられている訳ではありません。ここでは通常使用できなかった期間分家賃が減額されます。ただしビル側の管理不足によって雨漏りが引き起こされた場合には、賠償請求できる場合があります。

ビルの雨漏りに保険は効くの？

ビルの雨漏りに火災保険が使えるのは、自然災害による被害が生じたときです。台風や落雷、積雪などによって陸屋根や窓にダメージがある場合には保険を適用できます。つまりは、建物自体の劣化や、施工不良などには保険は効きません。自然災害によってダメージが積み重なり、建物の一部が破損されていることも考えられます。自然災害が起こったとき以外に、ビルの修繕のために火災保険の適用を申請したい場合は、多少コストを掛けてでも専門の業者に火災保険が適用となるかどうかを調査してもらうべきでしょう。

ビルの雨漏りの対策は？

雨漏り対策としていくつも方法はあります。ご自身でテープやシートを箇所に貼り付け防ぐ方法があります。ビルの場合規模感が大きいことも多々あるので、専門業者に任せることが建設的な考えです。

屋上防水の種類

屋上防水の種類は3種類あります。まずはシート防水です。シート状の材料を接着剤などで貼り付けるものです。シート防水の中でも塩ビシート防水とゴムシート防水に分かれます。伸縮性には長けている一方で薄いので、鳥などにつつかれて破れてしまうこともあります。2つ目に塗膜防水です。特殊な塗料を使って覆っていきます。一般的な防水用塗料は「ウレタン塗料」と「FRP塗料」です。前者は日本の防水工事で最も使用されているものであり、後者は無機質の素材で精製された軽くて強いものです。3つ目にアスファルト防水です。これは合成繊維不綿布にアスファルトを染み込ませ、コーティングしたシート状のルーフィングを用いた防水工法です。

屋上防水費用の相場

3種類のどれかに寄りますが、1平方メートルあたり5千～1万円が相場です。下地の状態にも寄りますし、同じシート防水でもグレードが変えられるので金額にもばらつきがあります。

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ビルの雨漏りは定期的なメンテナンスと抜かりない修繕計画で備える

ビルの雨漏りは原因を確実に突き止めることは容易ではありません。つまり、違和感があれば直ちに専門業者の方に見てもらう必要があります。そして発生してからでは遅く、莫大な費用がかかるケースもありますしその他漏電などの二次災害に発展するケースも少なくありません。ビルの安全を守るために、メンテナンスを怠らないようにしていきましょう。

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