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■かつて、ドイツは亜熱帯だった!
今から5000万年前、始新世のドイツは、現在よりも緯度にして10度も南にあり、亜熱帯性の気候でした。ダルムシュタット付近には、熱帯雨林に囲まれた「マール」という火山湖があり、活発な火山活動が行われていました。この地域一帯を形成している岩石オイルシェールは、枯れた植物が泥と一緒に無酸素状態で湖底に堆積したもので、この中に取り込まれた生物は、きわめて良好な状態で保存されることになりました。
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■生物の神秘を物語る多様な化石
この地のオイルシェールからは、ほかの発掘現場では見られないような、多様かつ良好な状態の化石が出土しています。椰子の葉、果実類、堅果類、花粉などの植物化石は100科、スズキやウナギなどの魚類は8種、ワニ、ヘビ、カメなどの爬虫類31種と両生類5種、原始的なダチョウや猛禽類の祖先などの鳥類が50種以上、水棲、陸棲の昆虫類は10000点以上も発掘されています。
特にメッセルの名を高めたのは、さまざまな哺乳類の化石です。ウマの先祖にあたるユーロヒプスというウマ科の動物は、トートバッグに入ってしまうほどの大きさです。ウマよりも大きな齧歯類、ネズミの中間の化石も見つかっています。完全な姿の骨格ばかりでなく、胃の内容物や軟部組織 (筋肉や内臓など骨格以外の部分) 、羽毛や胎児の化石までもが発掘されているという具合で、生物進化の神秘を物語っています。
■発掘品は名門博物館で
発掘現場には、ビジターセンターで定期的に開催している ガイドツアー (€20.00~ 英語ガイドも可能)に参加すれば、立ち入れます。2010年8月にオープンしたビジター&インフォメーションセンターは、オイルシェールの地層にちなんでデザインされました。ビジターセンターの展望台からは、発掘現場を見渡すことができます。
メッセルで発掘された化石や、豊かな発掘の成果は、メッセル村内にある化石・郷土博物館やダルムシュタットのヘッセン州立博物館、フランクフルトのゼンケンベルク自然博物館で見学できます。
■フランクフルトからメッセルへのアクセス
難易度:★★☆☆☆(公共交通機関で行けます)
高速鉄道IC、RB
所要時間:約1時間
運賃:€12.00~
フランクフルト中央駅(Frankfurt Hauptbahnhof)からダルムシュタット中央駅(Darmstadt Hauptbahnhof)までICで約15分、RBで約20分です。ダルムシュタット中央駅からメッセル駅(Bahnhof Messl)まではRBで約10分です。メッセル駅からメッセル・ビジターセンターまでの行き方は徒歩で約1.5km、約20分かかります。
メッセル・ピットの化石地域の情報をGET!
メッセル・ピットの化石地域の情報は下記でチェックしましょう。
世界遺産グルーベメッセル・ビジターセンター
- Roßdörfer Straße 108
- (061)59-71 75 9-0
- 10:00~17:00
- 12月24~26日・12月31日・1月1日
メッセル・ピットの化石地域/Messel Pit Fossil Site
- Roßdörfer Straße 108 Darmstadt Deutschland
- ※名称は、データ部分のみユネスコ日本サイトの表記に合わせています/詳細の問合せは上記の『世界遺産グルーベメッセル・ビジターセンター』へ
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