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多様な文化が交差する街
コルドバは、スペイン南部、アンダルシア地方北部にあるコルドバ県の県都で、アンダルシア地方の首都セビリア東北東約120km、列車で約40分くらいの位置にあります。ローマ帝国時代にすでに大都市になっており、ローマ帝国の属国ペティカの首都として栄えた歴史をもちます。ローマ時代の遺跡も数多く残っていて、メスキータのそばのグアダルキビル川にかかるローマ橋もその一つです。
ローマ帝国が衰退しはじめると、カトリックの西ゴート王国をへて8世紀にはイスラム勢力に征服されます。756年に後ウマイヤ朝が成立すると、コルドバは首都となり再び栄えるようになります。コルドバ歴史地区でもっとも有名なモニュメントであるメスキータはその頃の建造物です。その後、カスティーリャ王国によるレコンキスタ(国土回復運動)で、1236年にコルドバはキリスト教徒の国に戻り、メスキータはカテドラルとして利用されることになりました。1492年にグラナダが陥落して、レコンキスタは完了します。
このような歴史の流れがあり、コルドバは古代ローマ文化、イスラム文化、キリスト教文化、さらにユダヤ教文化が加味された複雑で立体的な文化を持つ景観の街となっています。その古い区域をコルドバ歴史地区と呼びます。1984年に世界遺産に登録され、後の1994年には、他の建造物を加え、さらに広い地域が世界遺産に指定されています。
それでは、コルドバの歴史をおさらいしたところで、主な見どころを紹介していきましょう。
メスキータ(Mezquita-catedral de Córdoba)
ローマ時代のバシリカ様式の神殿の上に西ゴート王国の時代にカトリックのカテドラルが造られました。その後、イスラム系国家の時代に、カテドラルのバシリカはそのまま使用され、偉大な メスキータ を造りました。その大きさは23,400平方メートルで、イスタンブールにあるブルーモスクについで世界で2番目の大きさです。そして、レコンキスタ後、1236年からカテドラル(聖マリア大聖堂)として使用されて、現在にいたります。
オレンジの木の植えられたパティオは広々として気持ちよく、ベンチに座ってのんびりと旅の疲れを癒す時間が持てるでしょう。グラナダのアルハンブラは予約なしには、入場が難しいのですが、コルドバのメスキータは、当日券を比較的簡単に購入できます。また、朝8時半から9時半は無料ですから、その時間を利用してもよいでしょう。
メスキータ
- Calle Cardenal Herrero Córdoba Spain
- 957 47 05 12
- 08:30〜11:30 15:00〜19:00
- 無休
パラシオ・エピスコパル(Palacio Episcopal de Córdoba)
メスキータのすぐそばにあるコルドバのパラシオ・エピスコパル(司教館)は古いカリフの宮殿の上に作られました。外壁に関しては、元々の様式はほとんど残存せず、ルネサンス様式の建物になっています。しかし、内部には、カリフのアラブ式風呂などが保存されて、興味深い建物です。現在は、キリスト教アートの美術館として、開放され、ルネサンス以降の絵画、タペストリー、彫刻が展示されています。
パラシオ・エピスコパル
- C/ Torrijos 12 Cordoba
- museo@diocesisdecordoba.com
- 10:30〜14:00休憩を挟んで16:00h〜18:30h
- 土日
サンセバスチャン病院(Antiguo Hospital de San Sebastián)
カトリック系慈善病院で、メスキータのすぐ正面にあります。1512年から1516年に建造された建物です。現在ではコルドバ県の所有で、見本市、観光案内所などに使われています。
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シナゴーグ( Sinagoga)
ユダヤ人街にあるユダヤ教のお寺で、完璧に残っているのはこのシナゴーグとトレドにある2つのシナゴーグ、トータル3つだけです。このシナゴーグは11315年に建造された建物で、1492年にユダヤ人追放されて以降は、キリスト教徒の建物としてチャペルや学校に使われていましたが、19世紀に入ってから、画家ジュリオ・ロメロの父、ラファエル・ロメロ・バロスが壁に書かれたヘブライ語の祈りの言葉などを発見し、1884年に重要な文化財に指定され、少しずつ復元され始め、現在にいたります。
シナゴーグ
- Calle Judíos 20 14004 Córdoba
- 957 20 29 28
- 9:00〜15:00
- 月曜日
白い村と青い海!憧れのアンダルシア地方へ行こう
スペイン南部に位置するアンダルシア州は、オリーブ畑が丘陵地帯に広がり、「白い村」と呼ばれる集落が点在しています。1年のほとんどが快晴というアンダルシアでは、空と地中海の青さと、街並みの白さのコントラストが美しく、テレビや雑誌でもよく取り上げられ、観光客に人気です。闘牛やフラメンコも有名で、新鮮な魚介類をつかったシーフード料理も絶品。アンダルシアは世界中の外国人の憧れの観光地であり、日本からも多くの人が訪れます。
イスラム建築の最高峰!アルハンブラ宮殿へ行こう
グラナダにあるアルハンブラ宮殿は、スペインでも屈指の観光スポット。
宮殿と言われてはいますが、城塞的な役割も大きく、さらには住宅であったり官庁、軍隊、学校、モスク、墓地など様々な機能を持っていました。内部の見学は予約制になっているので安心ですが、大人気の観光スポットだけあって予約でいっぱい。精巧な装飾や優美な庭園など内部は見どころたっぷりで、スペインの歴史を感じることができます。ゆったりと散策して貴重な世界遺産を満喫しましょう。
人気急上昇中の都市!セビリアも見逃せない
アルカサール(Alcázar de los Reyes Cristianos)
レコンキスタでコルドバがキリスト教徒のものになったあと、グラナダ陥落に向けて作られた軍事的意味合いを持つアルカサールで、1392年にアルフォンソ11世によって造られました。コロンブスが新大陸発見の旅に出る前に、資金調達のために王家の人々と話したのもこのアルカサールです。アルカサールの塔に登ると、コルドバの街が見渡せます。礼拝堂は美しく、エデンの園などの絵画も鑑賞でき、20世紀になってアラブ風呂も発見されました。
花が咲き誇る庭園がありますから、疲れたときはこの庭で一休みしましょう。
アルカサール
- Plaza Campo Santo de los Mártires s/n 14004 Córdoba
- 957 42 01 51
- 8:30〜15:00
- 月曜日
ローマ橋(Puente romano)
グアダルキビル川にかかるローマ橋は、1世紀に建造されました。約2000年前に造られたものが未だに使われているというのは驚きですね。もちろんその間に何度も修復され、守護聖人の像が設置されたりしています。アーチは現在、16ですが、元々17個ありました。戦争などをへて、すり減っていったのでしょうね。2006年に車両の乗り入れが禁止になりましたが、むしろ、それまで車が通っていたことの方が驚きです。全長331m。2008年に修復されました。
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ローマ橋の入り口にはプエンテ門と呼ばれる門があります。もともとはアラブの城壁の一部です。夜になるとライトアップされ、とても綺麗な光景になります。日が暮れてから、散歩をするのもロマンチックなひとときです。
その他、アラブの城壁の他の部分はトーレ・デ・ラ・カラオラTorre de la Calahorraと呼ばれる円柱形の塔がふたつ現存しています。塔に登るとコルドバの街が一望できます。
アンダルシアの風になびく花の小径!
花の小径はコルドバでメスキータと並んで、人気のあるスポットです。コルドバ県はアンダルシアの中でも特に夏になると暑い地域ですが、道を細くしたり、建物の白壁をできるだけ近づけることで、影を作るようにした都市設計を伝統的に行なっています。湿気が低いので、どのように暑い日でも日陰は涼しく感じるからです。また、白壁に光が反射するので、冬の間もゼラニウムの花が咲き乱れるようになっています。
花の小径だけではなく、毎年、5月にパティオ祭り(フェスティバル・デ・ロス・パティオスコルドベンセス、Festival de los Patios Cordobeses)が開催され、コルドバのパティオに花が溢れます。このお祭りは毎年日付が変わりますので、行く前にチェックしましょう。また、無料ですが、入場制限がありますから、事前に予約が必要になります。
パティオ祭りは、コルドバ歴史地区とは別にユネスコの無形文化財に指定されています
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コルドバへのアクセス
コルドバへはマドリッドからなら国鉄(レンフェ
Renfe
)が便利です。アベ(AVE)に乗れば、マドリッドから日帰りも可能です。バスは約5時間かかりますが、景色を楽しみながら旅行をするのが好きならまた違った楽しみを感じられるでしょう。マドリッドからはアトーチャ駅近くのメンデス・アルバロ駅で降りて、バスターミナル、エスタシオン・デ・スールからコルドバ行きのバスが出ています。
コルドバでは鉄道の駅とバスの駅は向かい合っています。駅から降りると正面は幅広の遊歩道が続いていますから、その道に沿って、遠くに見える古い建物の塔を目指すと、コルドバ歴史地区にたどり着きます。
アンダルシア内を旅行する場合はバスの路線が発達していますから、コルドバからセビリアやグラナダをバスで周遊する旅を計画すると良いでしょう。コルドバからセビリアまで約2時間、コルドバからグラナダまで約3時間です。
65歳以上であれば料金が半額になります。パスポートなど年齢を確認できるものを提示するとその場で割り引いてくれます。
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コルドバ歴史地区の旅、おすすめの季節
コルドバは内陸ですから、夏のバカンスの時期にはすいています。ホテルも他のシーズンに比べて安いのですが、スペインの夏はかなり暑くなります。ただし、日陰に入ると湿気がないため、涼しくなりますし、日没が遅いので、暑い時間帯を外して、午前中と午後6時以降に歩けば大丈夫です。日没はだいたい9時半くらいです。
5月はパティオ祭りやフェリアがあります。フェリアはアンダルシアの人たちにとっては大事なお祭りです。セビリアで4月に開催されるフェリア・デ・アブリルは有名ですが、コルドバで開催される
フェリア・デ・マジョ
もセビリアのフェリアに劣らず楽しめるお祭りです。
秋から冬にかけても寒くならないので、それぞれに楽しめます。たとえ1月でもゼラニウムの花が咲いている路地を見つけられるでしょう。
コルドバ歴史地区の情報は下記でチェックしましょう。
コルドバ観光案内所
- コルドバ(Cordoba)駅、ローマ橋の隣(The Visitors Center)、中央広場/プラザテラス(Plaza de las Tendillas)の3か所にあります
- 0902-201-774
- センターによって異なります
- 無休
コルドバ歴史地区/Historic Centre of Cordoba
- Cordoba Espana
- ※名称は、データ部分のみユネスコ日本サイトの表記に合わせています
いつ行っても楽しめるコルドバ歴史地区
コルドバは、3つの文化、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教が混じり合い、また、古代ローマ時代から様々な時代の文化を今に伝えている豊かな街です。日帰りでも大丈夫ですが、できれば1、2拍してゆっくりまわって欲しい街です。
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