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【岩手】世界遺産「平泉」の観光ガイド:中尊寺金色堂ほか、見どころ解説

東北の平泉は岩手県南西部に位置し、かつて奥州藤原氏が一大勢力を誇った地域です。この地の藤原氏は豊富な黄金の産出を背景に、当時の文化の粋を結集した寺院群を造りました。かのマルコ・ポーロが「東方見聞録」に記した「黄金の国ジパング」は、平泉のことだったのではないかと言われています。 2011年には日本国内では12番目、東北地方では初の文化遺産として、世界遺産に登録されました。平安京とは一味違う、東北の地に花開いた独自の文化を堪能することができる貴重な文化遺産となっています。こちらのページでは、平泉の文化遺産の歴史と観光の見どころを詳しく紹介します。

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更新日: 2023年11月21日

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岩手の観光事情について

岩手のおすすめ観光シーズン、気候

岩手県は東北地方の太平洋側に位置し、気候区分的には太平洋側の気候ですが、県の面積は北海道に次ぐ広さがあるため、内陸か沿岸北部か沿岸南部かによっては天候がまるで違います。同じ季節でも行先によって服装を変えるなど、準備が必要なので気をつけましょう。観光にベストなシーズンは、県全体に自然を楽しめる観光地が多いことから、花が咲き緑が多くなる新緑から夏の時期です。

岩手の主要観光エリアとその特徴

岩手県の県庁所在地でもある「盛岡市」は、岩手の文化と経済の発信地であり、また岩手の玄関口として人気の高い観光地です。明治から昭和初期にかけて建てられたレトロな建物が多い街並みや、桜の名所でもある盛岡城跡など、インスタ映えするスポットもたくさんあります!さらにじゃじゃ麺やわんこそば体験などの、知名度の高いご当地グルメも楽しめます。

また盛岡から足を延ばすと、岩手の定番の観光スポット「平泉」があり、ここでは世界遺産に登録された、中尊寺をはじめとする考古学的遺跡群が見られます。「花巻温泉」や「小岩井農園」、三陸の海の景色もおすすめです。初夏から夏にかけてがハイシーズンと言われますが、岩手は積雪量も多くスキーもできるので冬もにぎわっています。四季を通して色んな表情が楽しめる岩手は、観光資源が豊富な魅力あふれる県です!

奥州平泉の歴史

Motuji Temple

仏教思想を元に平和で豊かな国づくりを目指した平泉でしたが、のちに鎌倉幕府を開く源頼朝の勢力の前にあっけなく滅亡を迎えました。悲劇の武将として有名な源義経の最後の地でもあり、人の世の儚さを感じさせる土地であることが、後世の松尾芭蕉をはじめ、現在も人々を惹きつける魅力と言えます。

藤原氏滅亡後、度重なる火災や戦災により多数の寺院や建造物が失われ、当時の平泉の面影を忍べるものはごくわずかです。しかし、今も残る4つの寺院や庭園、遺跡、それに平泉のシンボルとされる山を合わせた5箇所が保存され、2011年に世界遺産に登録されました。正式名称は「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」です。

歴史に名を残した奥州藤原家とは?

藤原氏3代の像

https://ja.wikipedia.org

奥州藤原家は、1083年、後三年の役に勝利して奥州(陸奥=みちのく)地方の実権を握った藤原清衡から始まります。この頃の日本は平安時代末期にあたり、京都を中心とした他の地方では、政権を巡っての争いが絶えない時代でした。しかし奥州は清衡の賢明な政治により朝廷と良好な関係を築きあげ、ほぼ独立国とも言える平和な国づくりを達成しています。その背景には、日本有数の金産出量を誇る金山を有する地域で、財政的に豊かだったことがありました。

この平穏な時代は清衡以降、子孫の基衡・秀衡まで続き、平安京に続く日本第二の都市と言われたほどの高い文化を誇りました。それが現在にまで伝えられる平泉文化です。しかし権勢を振るった藤原氏も、家督を巡っての不和や時代の流れには勝てず、1189年、4代目の泰衡の時代になってすぐ、源頼朝によって滅ぼされました。その藤原氏の栄華を偲び、またこの地で亡くなった源義経を悼んで松尾芭蕉が作った句が「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡」です。

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平泉が世界遺産に登録された理由

藤原清衡は、戦役で殺伐とした世の中にあって仏教思想に傾倒し、この世に浄土を作り出そうと考えました。平泉文化の建造物のほとんどはこの浄土思想を中心に形成されたものです。また、政治の中心地である京都から離れていたため、独自のルートで唐(中国)と貿易することができたことも、国際性が高くオリジナリティのある文化を生み出すことに役立ちました。世界遺産に登録されたのは、この浄土建築・庭園の特殊さが他に類を見ないものとして高く評価されたためです。

震災後3ヶ月目の登録決定

平泉が世界遺産に登録されるまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。申請してから一度、登録基準を満たしていないとして、2008年に登録の延期勧告を受けています。この勧告は日本政府が推薦した物件で初めてのことだったため、関係者に大きな衝撃を与えました。認定されなかった原因はいくつかありますが、浄土思想の特殊さが理解されにくかったことが一因ではないかと言われています。

しかし、諦めずに平泉の価値を説明し続けた関係者の尽力の甲斐があり、2011年6月、念願の世界遺産登録を果たしました。これは東日本大震災から3ヶ月目にあたり、平泉がある岩手県だけでなく、東北全体の人々をも力づける明るいニュースとなりました。

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世界遺産だけじゃない!平泉の観光名所7選

平泉の遺跡の中で世界遺産に登録されているのは、浄土思想との繋がりを深く感じられる5箇所です。最も見応えがあるのは中尊寺と毛越寺ですが、他の遺跡なども当時を偲ぶのに役立つので、ぜひ観光コースに加えてください。各遺跡なども距離はそれほど離れていないため、効率よくまわることができるのが平泉の特長です。

ここからは各々の背景や見どころ、また世界遺産の構成遺産には含まれないものの、平泉の歴史を感じることのできるおすすめスポットも紹介します。

平泉の世界遺産観光1:中尊寺【必見】

http://www.jalan.net

清衡が、それまでの戦役で亡くなったすべての人々を敵味方の区別なく供養するために建立したのが中尊寺です。藤原氏にゆかりの深い寺院で、建設当初は多宝寺や釈迦堂、二階代堂など多くの伽藍がありました。その素晴らしさに感銘した源頼朝が、二階大堂をモデルに鎌倉の永福寺を建設したほどです。

藤原氏滅亡後、戦乱や火災により失われ、当時の面影を残すのは1142年に上棟された金色堂のみとなっています。黄金の阿弥陀如来を本尊とする金色堂は、文字通り内外に金箔が施された豪華なお堂で、清衡の廟堂として建てられました。金箔の他、シルクロードから伝わった夜光貝を使った螺鈿や象牙・宝石などが使用されており、そのきらびやかな様子は往時の平泉の栄華を感じさせてくれます。なお、清衡・基衡・秀衡の遺体と、泰衡の首が安置されているのもこの金色堂です。

中尊寺

〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
0191-46-2211
3月1日から11月3日まで午前8時30分〜午後5時(それ以外は午後4時30分まで)
年中無休
拝観料大人800円、高校生500円、中学生300円、小学生200円/【アクセス】JR平泉駅から徒歩25分(約1.6km)
http://www.chusonji.or.jp/index.html

平泉の世界遺産観光2:毛越寺(もうつうじ)【必見】

http://www.jalan.net

毛越寺は2代目の基衡から3代目の秀衡の時代にかけて造営されました。当初は40もの伽藍が立ち並んでおり、その壮麗さは中尊寺にも並ぶほどだったと言われています。残念ながら当時の建物は火災により焼け落ちて残っていませんが、その遺構と庭園は状態良く保存されています。そのため世界遺産だけではく、国の特別史跡・名勝地にも指定されました。

毛越寺の見どころは、広大な大泉が池を中心とした浄土庭園です。浄土の様子を表現するため当時最先端の作庭の知識を駆使し、中島や出島を配置して美しい景観を織りなしています。さらに、松尾芭蕉の句碑も見逃せません。山門から本堂に向かう途中に、直筆の句碑と副碑、それに新渡戸稲造による英訳の碑が設置されています。

毛越寺

〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢58
0191-46-2331
午前8時30分〜午後5時(11月5日〜3月4日は4時30分閉館)
年中無休
拝観料大人500円、高校生300円、小・中学生100円
http://www.motsuji.or.jp/index.html

平泉の世界遺産観光3:観自在王院跡(かんじざいおういんあと)

http://www.jalan.net

こちらも毛越寺と同じように、建物は消失してしまったものの、浄土庭園の姿がほぼそのまま残っているのを見られます。造られた当初は2代目当主の基衡の妻が発願した阿弥陀堂などが建っていました。現在は毛越寺に隣接する史跡公園となっています。

観自在王院跡

〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉志羅山
無料
無休
http://hiraizumi.or.jp/archive/sightseeing/kanji.html

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