関西に冠する情熱の戦場「阪神競馬場」のレース＆施設特徴を紹介

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兵庫県宝塚市。大阪と神戸という関西2大都市の中間に位置し、双方のベッドタウンとして発展してきた都市です。宝塚歌劇団などに代表される文化の地としてのイメージも強く、閑静な住宅街が広がっています。

そんな宝塚の静寂を破り、熱狂の声を上がる場所。それが阪神競馬場です。猛る競走馬のいななきに、大観衆の声援。そこには興奮の空間が広がっています。東京競馬場に次ぐ日本第2の規模を誇り、関西の人々を熱く燃え上がらせる阪神競馬場。今回はその魅力をお伝えしていきます。

苦難を力強く乗り越え続けた阪神競馬場

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阪神競馬場は、10ある中央競馬場のひとつとして日本の競馬をリードする存在です。東京競馬場に次ぐ規模を誇り、関西における競馬の歴史を彩り続けてきました。

その起源は1907年（明治40年）に現在の兵庫県西宮市の鳴尾浜に開場された鳴尾競馬場にあります。関西で初めての本格的な競馬場として造られ、1937年（昭和12年）には現在の名称に変更されました。戦後の混乱のさなか、進駐してきた米軍に土地を接収されてしまうなどの紆余曲折がありながらも、1949年に現在の位置に移転。その後改修・増築を続けて現在の姿に至っています。

長い歴史の中で、阪神競馬場が一番の苦難にさらされたのは1995年、阪神・淡路大震災によるものです。震源地に近い距離にある阪神競馬場は壊滅的な被害を受けました。パドックの屋根は壊れ、各コースにもひびが入った状態に。厩舎は幸いにも無事でしたが、周辺の被災者のための避難場所として提供されました。そのためとてもレースを開催するような状態ではなく、阪神競馬場は閉鎖となり桜花賞や宝塚記念といったG1レースも他会場で代替開催となったのです。

それでも11か月後の12月2日にはレースを再開。再び力強く歩みだしました。倒れてもすぐ立ち上がる力強さを見せた阪神競馬場。日本を代表する競馬場のひとつとして、毎週数万、十数万の観衆を集め続けています。

最後まで手に汗握る戦いを演出するコース

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2006年に大改修を行い、従来の3～4コースの外周に2,089mの芝コースが誕生しました。これにより、右回りの競馬場の中では日本最長のコースとなっています。その名物は緩やかな下りの後に訪れるゴール前の急坂。ペース配分を間違えると最後に体力を奪われ、失速して順位を大きく落とすこともあります。馬にとっても観衆にとっても、最後まで油断のならないコースだといえるでしょう。

阪神競馬場の詳しいコース情報

阪神競馬場はビッグレースが目白押し

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宝塚記念

開催時期：6月下旬の日曜

阪神競馬場の所在地である宝塚をその名に冠した宝塚記念。1960年に創設されたこのレースは、有馬記念を参考にファン投票によって出走馬を決め、上半期を締めくくる競走として企画されたものです。
国際競馬統括機関連盟 (IFHA)が発表する「世界のトップ100G1レース」で全体15位、日本国内では有馬記念に次ぐ2位に位置している日本屈指の名レースです。

桜花賞

開催時期：4月上旬の日曜

中央競馬の牝馬3冠競争のひとつに数えられる桜花賞は、最もスピードのある優秀な牝馬および優秀な繁殖牝馬を発掘するためのレースとして「中山四歳牝馬特別」という名称で創設されました。その名に中山とある通り、当初は千葉県船橋市にある中山競馬場で開催されています。戦後に桜花賞とその名を改めると、1950年には開催場所を阪神競馬場に変更。そのまま現在に至っています。

大阪杯

開催時期：4月上旬の日曜

1957年に阪神競馬場で創設された大阪杯。桜花賞の前週に開催されるこのレースは2017年にG1昇格したばかりのものです。優勝馬にはアイルランド・ダブリンで行われる当年のアイリッシュチャンピオンステークスへの優先出走権が与えられます。同時に、大阪杯、天皇賞（春）、宝塚記念の3競走を1年ですべて優勝した馬には褒賞金が贈られることも決定しています。これから重要度の高いレースに成長していくことが見込まれるレースです。

阪神ジュベナイルフィリーズ

開催時期：12月上旬の日曜

2歳牝馬の最強決定戦として位置づけられる阪神ジュベナイルフィリーズ。このレースの優勝馬がそのまま3歳クラシックで活躍する例が多く、いわば牝馬の登竜門ともいえる大会です。2006年にはウオッカ、2008年にはブエナビスタと、史上最強クラスと賞される牝馬がこの大会で初のG1勝利を飾っています。

朝日杯フューチュリティステークス

開催時期：12月中旬の日曜

朝日杯フューチュリティステークスは1949年に朝日新聞の提供で創設されました。それまで競馬を敵視する記事を多く世に送り出してきた朝日新聞がついに競馬を認めたとして、創設時には話題となり多くのマスメディアがレースを新設する契機となりました。阪神競馬場では2014年より開催されています。

海外の名競馬場が提供するレースも

その他のレースで注目はG3のアーリントンカップ。1981年に世界で初めて賞金総額100万ドルのレースとして創設された「アーリントンミリオンステークス」で知られる、シカゴ近郊の競馬場であるアーリントン国際競馬場と阪神競馬場が2000年に提携を結んだことをきっかけに、それまでの名称ペガサスステークスから改称されました。アーリントン国際競馬場では交換競走として「阪神カップステークス」が開催されています。

阪神競馬場で馬券を買ってみよう

せっかく競馬場に来たのなら、馬券も買ってみたい人も多いはず。けれど、買い方もよくわからないし不安という人は、事前に上の動画で確認しておくとスムーズです。
ですが、馬券購入は投票用紙（マークシート）に記入して機械に通すだけという簡単なものです。エンピツは窓口やマークシートのあるテーブルで無料でもらえます。投票機にはお金をいちばん最初に入れる必要があるのでその点だけ注意です。

馬券が当たった場合、同じ機械に的中馬券を通すと配当金が受け取れます。当たったのかよくわからないというときも、機械に通せば自動で判定してくれるのでとても簡単ですよ。

競馬に燃え、馬を楽しむ阪神競馬場の施設の数々

競馬観戦に最適化された充実のスタンド

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6階建ての阪神競馬場のスタンドは1991年に改修されました。2階から6階は前面ガラス張りで、冷暖房管理の快適空間となっています。4階から6階に合計3,093席の指定席があり、6階にSラウンジ、5階に車いす用指定席、4階にi-seat、Aシート、Bシート、4～5階にCシートと、その機能やグレードに応じて分けられています。

注目はSラウンジ。スタンド最上階にあるこの指定席は競馬場の全体を見渡すことができる抜群の眺望を誇ります。座り心地のいいチェアーに身を預け、眼下に広がる白熱のレースを存分に楽しみましょう。

何としても勝ちをつかみたいのなら、おすすめはi-seat。ICカードを使った投票やWIN5の購入、レース実況やパドック動画、オッズ、馬体重といった基本情報に加え、JRA公式情報提供サービスのJRA－VANやJRA公式映像配信サービスのレーシングビュアーといった各種公式サービスにいたるまで、席に備え付けられた端末で確認できます。

指定席を取らないという人も競馬場への入場料が200円かかりますのでお忘れなく。

指定席の詳細・購入についてはこちらから

ラッキーシュースポットで名馬から幸運を得る

阪神競馬場の正門右手の階段を下りたところにあるラッキーシュースポット。ここにはかつて活躍した名馬たちの足形が埋め込まれています。触ると幸運をもらえるとされており、多くの人たちがレース前に訪れています。その怪物的活躍が記憶に新しいディープインパクトのものも追加され、さらに注目のスポットとなりました。

馬と楽しく触れ合える阪神競馬場の楽しい空間

阪神競馬場には馬と触れ合うことができるイベントが満載です。例えば乗馬体験。憧れのジョッキー服を着て、元競走馬を含めた馬の背にまたがることができます。小さな子どもも、同じくジョッキー服を着てポニーに乗ることができます。

阪神12レース出走馬のパドック出発後にはポニーを曳いてパドックを歩くことも。まるでジョッキーや調教師になったような気分を味わえるはずです。

阪神競馬場でレースの合間に関西の味を満喫

阪神競馬場にあるレストランは9軒。東京競馬場など、ほかの競馬場と比べると大分少ない軒数です。その代り、B級グルメを中心としたファストフードやテイクアウトが非常に充実しています。一か所に腰を据えるというよりも、いくつものお店を食べ歩きしてみるのも、阪神競馬場の1つの楽しみ方といえるでしょう。

阪神競馬場の名物といえば、東ウイング1階のフードプラザにある宝塚カレー。1コインでおいしいカレーが食べられるとあって大人気です。夕方には無料で大盛りサービスとなるので、行列となることもあるほどです。

同じく東ウイング1階のフードプラザにあるKASUYAでは、関西B級グルメのかすうどんを楽しみましょう。KASUYAはかすうどんを大阪府藤井寺で生み出したお店の支店で、かすうどんの元祖本元の味を堪能できます。

大阪からも神戸からも訪れやすいアクセスの阪神競馬場

電車での阪神競馬場への行き方は阪急神戸線が便利です。大阪から約30分、神戸三宮から約25分で到着します。ともに西宮北口駅で阪急今津線の宝塚方面に乗り換え、仁川駅で下車。そこから専用地下道と専用通路（サンライトウォーク）を通って徒歩約5分で阪神競馬場に到着です。

車でのアクセスの際はJRA直営駐車場を利用しましょう。1回の駐車につき2,000円で利用できます。（開催日以外は1,000円）。

宝塚歌劇団の織りなす夢の空間に酔いしれる

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阪神競馬場の所在地宝塚市と聞いて、真っ先に思い出されるのは宝塚歌劇団でしょう。日本中に熱心なファンを持つ宝塚歌劇団。卒業後もテレビや映画、舞台で活躍する女優が非常に多くいます。東京の宝塚劇場等でも観劇することはできますが、やはり本家本元の宝塚大劇場で見るタカラジェンヌたちの輝きは別格です。
阪神競馬場からは車で約15分、公共交通機関で約25分の距離にあります。

「阪神競馬場」のまとめ

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兵庫県が播磨の国と呼ばれた昔から伝わる鉄血の精神で、阪神競馬場は数ある苦難を乗り越え、今の繁栄を築き上げました。100年以上に渡って競馬を愛する人々に夢と希望を与え続ける阪神競馬場。さらなる発展に向け、誰でも楽しむことができる施設やイベントでいっぱいです。ぜひ家族や友人と誘い合わせ、ともに熱く燃え上がってみてはいかがでしょうか。

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