大阪の池田市には、小さいながらもオーストラリアの希少な動物がいる魅力的な動物園があります。それが池田市立五月山動物園で、いつでも無料で気軽に入ることができる、憩いの場として親しまれています。
この動物園の目玉のウォンバットは、他では滅多に見られない珍獣です。コアラと同じ有袋類で、小さなクマか大きなネズミのような姿が愛くるしいと人気を集めています。体重20kg近くあり、近くで見ると意外と大きな体ですが、大人しく人に懐きやすい性格の動物園のアイドルです。
ウォンバットの他にも、やはりオーストリア固有種のワラビーとエミューが見られます。さらに、ウサギやモルモットなど身近な動物と触れ合える場所を設けており、子供たちに大人気です。そんな、子供も大人も楽しめる五月山動物園は、大阪旅行の際にぜひ立ち寄りたいおすすめスポットと言えます。
目次
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五月山動物園の概要&魅力
大阪府池田市の中心地にある五月山は標高300mを超える小高い丘で、春はツツジや桜、秋には紅葉が楽しめます。その美しさから、府民の投票によって決まる「大阪みどりの百選」にも選ばれました。五月山動物園はその中腹に作られた公園内にある人気スポットで、日本で2番目に小さい動物園です。1957年に子供たちの自然教育の一環としてオープンしました。
こちらでオーストラリアの動物を飼育し始めたのは、1965年に同国タスマニア州のローンセストン市と姉妹都市提携したことがきっかけです。提携記念にベネットワラビーが贈られたのを皮切りに、1970年には黒羊や他のワラビーなど計7頭が親善大使としてやって来ました。
ウォンバットは1990年に姉妹都市25周年を記念して3頭が贈られたのが最初で、今やその珍しさやかわいさから遠方からもファンが訪れるほどの人気を集めています。ちなみに、池田市内のあちこちで見られるゆるキャラ「ふくまるくん」のモデルでもあります。
参考；五月山動物園にいるのと同じヒメウォンバットという種類
地元に密着した動物園として、また当初の目的どおり子供たちと動物のふれあいの場として、身近な動物の飼育にも力を入れています。そのため、小さなお子さんのいるファミリーはもちろん、のんびりとかわいい動物を眺めたい大人にも人気です。また、ふれあい広場を拡大して童話をモチーフにした楽しい展示を計画しており、今後の発展からも目が離せません。
五月山動物園
- 大阪府池田市綾羽2-5-33
- 072-752-7082
- 9:45〜16:45
- 火曜日定休（火曜日が祝日の際はその翌日）
- 入場無料
〜ウォンバット〜
最初に紹介する五月山動物園の見どころは「ウォンバット」。ウォンバットはアボリジニの言葉で「平たい鼻」という意味があり、よく見るとコアラに近い愛嬌たっぷりの顔をしています。また、丸々した体に短い足で歩く姿がかわいらしい上、飼育員さんにじゃれついたり抱っこされたりするのも大好きという、甘えん坊な性格も人気の理由です。夜行性なので昼間は寝ていることもありますが、夕方は比較的高確率で動いている姿を見られます。
※写真は海外のものですが、こんな風に大人しく抱っこされます。
オーストラリアの一部とタスマニア島が原産のウォンバットは、日本ではわずかな数しか飼育されていません。また、飼育下での繁殖が難しい動物としても知られています。しかし五月山動物園では過去に赤ちゃんが誕生し、数少ない自然繁殖の成功例として注目を集めました。さらに、平均寿命を大幅に超えて長生きしているウォンバットがいるなど、小さな動物園ながら素晴らしい飼育実績を誇っています。その実績を評価され、2017年10月にオーストラリアから新たに3匹の若いウォンバットが贈られました。その中の1匹は元からいるフクのお嫁さんになる予定で、近い将来に新たな赤ちゃんの誕生が期待されています。
ちなみに、新しいウォンバット3匹を迎えると決まった時、獣舎の改装費用として2千万円以上もの大金が必要でした。池田市からの助成金では到底足りず、考えられたのがご当地アイドルを使っての資金集めです。Keeper Girlsという3人組のグループが結成され、「Wombat Dream Project（ウォンバットドリームプロジェクト）」を通して見事目標金額を達成しました。その後も随時、ふるさと納税やクラウドファンディングによるウォンバットに関する設備などの費用の募金活動が続いています。返礼品には金額に応じてレアなウォンバットのグッズやKeeper Girlsのアイテム、ウォンバットの一日飼育員体験などが用意されています。興味のある方は、動物園のホームページや下記のサイトをチェックしてください。
【ふるさと納税サイト】
五月山動物園A
、
五月山動物園B
【五月山動物園公式PRアイドルユニットKeeper Girls】公式サイトは
こちら
です。
〜その他の人気の動物たち〜
次に紹介する五月山動物園の見どころは「その他の人気の動物たち」。もちろん、こちらにいる動物はウォンバットだけではありません。無料の動物園とは思えないほど、オーストラリア系から南米系までバラエティ豊かな種類の生き物たちがいます。猛獣やパンダなどはいませんが、代わりに親しみやすい動物たちが揃っていて、アルパカやヒツジなどには自由に餌が与えられます。
※餌（100円）の自動販売機は正面入り口を入って左右に1台ずつと、さらに通路を直進した奥に1台あります。
ワラビー
3番目に紹介する五月山動物園の見どころは「ワラビー」。小型版カンガルーと言った風情のワラビーも、この動物園の人気者です。正確にはベネットアカクビワラビーといい、よく見ると首から肩にかけて赤っぽくなっているのが分かります。メスの方がやや白っぽい色をしているので、見分けられるか観察してみましょう。
エミュー
4番目に紹介する五月山動物園の見どころは「エミュー」。もう1種、オーストラリア原産の生き物がエミューです。背が高いので、小動物が多いこの動物園では目立つ存在です。エミューはダチョウに似ていますがもう少し小さめで、また首周りにも羽毛が生えています。なお、見た目よりも人懐こく、餌のペレットをあげると喜んで近くに寄ってくるのがかわいいです。
アルパカ
5番目に紹介する五月山動物園の見どころは「アルパカ」。2012年、プリンセス天功からこの動物園にアルパカが2頭贈られて話題になりました。2頭はそれ以来、親善大使として街に出たり、来園者から餌をもらって喜ばせたりと大活躍しています。アルパカはラクダの仲間ですがコブはなく、大きいものは180cmと人間の大人の男性ほどの身長になります。いつも笑っているような表情に愛嬌があり、さらに子供たちにとっては間近で見ると迫力があるため人気を集めています。
マーラ
6番目に紹介する五月山動物園の見どころは「マーラ」。ちょっと変わった動物が、マーラです。一見すると大きなウサギのような、小型犬のような不思議な外見ですが、南米原産のテンジクネズミ科に分類されます。大きくて黒目がちな目と長いまつ毛も特徴で、他の小動物とは一味違った魅力があります。臆病な性格ですが餌やりが可能なので、餌で釣って近くまで来させるのがおすすめです。
アライグマ
7番目に紹介する五月山動物園の見どころは「アライグマ」。どこの動物園でも不動の人気を誇るアライグマは、本来アメリカやカナダなどに生息する生き物です。そのかわいい見た目から日本でもペットとして飼われるケースがありますが、捨てられたり逃げ出したりした個体が野生化して問題になっています。こちらのアライグマもそのうちの1匹で、五月山内にいたところを保護されました。夜行性なので昼はあまり活発ではありませんが、午後4時ごろは餌を求めて動き回るので、時間が合えば夕方に見るのがおすすめです。
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〜ふれあい広場〜
8番目に紹介する五月山動物園の見どころは「ふれあい広場」。土日祝日には、動物に触ったり餌をやったりできるふれあい広場がオープンします。もちろん子供達に大人気ですが、付き添いで行った大人も癒されると好評です。団体でなければ特に予約はいりませんが、雨天など悪天候の際は中止になることもあるので注意しましょう。
こちらにいるのは小動物が中心で、ふわふわした毛並みでかわいいウサギやモルモットの他、ニワトリやウコッケイもいます。意外性があって喜ばれているのがリクガメで、突起の多いゴツゴツした甲羅で子供達の興味を引きつけています。リピーターになる近隣の方も多く、ペットが飼えない子供達にとっては動物と触れ合える貴重な体験です。
【ふれあい広場の開場時間】11:00〜12:30、13:40〜15:00
〜ワークショップ〜
9番目に紹介する五月山動物園の見どころは「ワークショップ」。五月山動物園では「世界一ハートのある動物園」というコンセプトのもと、子供達が動物についての知識を深めるワークショップを行なっています。内容はその時々で変わりますが、過去には飼育員さんからポニーやワラビーについて解説を聞いたり、カードを作ったりといったイベントが行われました。実際にヒツジやアルパカから刈った毛を触るなど、子供たちがより動物に親しみを持てるよう工夫されています。さらに、大人気のウォンバットのバックヤードツアーが開催されたこともありました。
現在募集中のワークショップ情報は こちら からどうぞ
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五月山動物園での食事情報
最後に紹介する五月山動物園の情報は「食事」。この動物園は小さいながらも山の中腹にあるため坂が多く、全部回るとそれなりの運動量になります。歩き回って疲れたら、隣接している公園の売店でひと休みしましょう。こちらにはテイクアウトできる軽食コーナー・自販機が付いているので、休憩や腹ごしらえに利用できます。メニューはおでんやお寿司、大阪名物たこ焼き、観光地定番のソフトクリームなどです。ちなみに売店で売っている動物のぬいぐるみはお土産に好評で、特にあまり他では見られないウォンバットのものが選ばれています。
五月山動物園へのアクセス方法
【電車の場合】
●最寄り駅 阪急宝塚本線・池田駅 時刻表は
こちら
から検索できます。
池田駅からは徒歩15分程度です。または路線バスも利用できます。その場合、池田駅北口バスターミナル3番のりばから約10分の五月山公園大広寺下車後、徒歩5分ほどです。
路線バス（阪急バス）情報は
こちら
から検索できます。
【車の場合】
①阪神高速・小花JCTを降り、176号線を東へ
②西本町交差点を北へ曲がり、最初の信号を右折
③T字路の信号を左折、三叉路を左へ
●駐車場（終日）
①五月山第1駐車場（67台）
②第2駐車場（28台）
③第3駐車場（65台）
料金は最初の2時間まで200円、その後3時間まで400円です。以降、30分ごとに150円ずつ加算されます。
なお、土日祝日は駐車場が混み合って停めにくくなることもあります。さらに、五月山は坂道が多いうえ道幅も狭いので注意が必要です。
五月山動物園の周辺観光情報〜五月山公園
五月山動物園自体は小さいだけに1、2時間もあれば見て回れます。そのため、半日〜1日遊びたい人は、公園でハイキングをしたり展望台に登ったりといったアクティビティと組み合わせましょう。子供達には滑り台や忍者屋敷をテーマにした迷路が人気です。なお、展望台はロマンチックな夜景スポットとして知られており、デートコースにも向いています。
五月山動物園のまとめ
五月山動物園は、子供を連れて行ったり、ハイキングの途中に立ち寄ったりするのにぴったりのスポットです。ミニサイズであっという間に回れてしまうコンパクトさながら、国内どころか世界でも珍しいウォンバットが無料で見られるという大きな魅力があります。お近くにお住いの方はもちろん、大阪へ観光や仕事で訪れる方もぜひ気軽に立ち寄って、かわいい動物たちに癒されてください。
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