【栃木】那須サファリパーク：那須高原の穏やかな自然に包まれた、動物たちとの触れ合いスポット

https://commons.wikimedia.org

風光明媚な自然が広がり、那須温泉郷のような有名温泉地があることもあって保養地として広く親しまれている那須高原。その穏やかな環境は多くの人を惹きつけ、天皇家の別荘である那須御用邸があることでも知られています。この地の恵まれた環境を活かし、世界中の動物をその生態に沿った形で観察することができる施設が那須サファリパークです。東京からも近く、気軽に足を運ぶことができるこの那須サファリパークの魅力を今回はご紹介していきます。

多種多様な動物と間近で触れ合える場所

那須サファリパークは1980年、栃木県那須郡那須町に開園しました。2年前の1978年に福島県二本松市に開園した東北サファリパークの姉妹施設として誕生。ホワイトライオンやトラ、キリンといった約70種700頭の動物がここで自然の姿そのままに生活しています。柵やガラスを隔てた動物園とは違い、肉食動物とでさえ直に触れあえてしまいそうな距離まで近づける環境で世界中の動物と親しみましょう。

肉食動物ゾーン

https://ja.wikipedia.org

最初に紹介する那須サファリパークの見どころは「肉食動物ゾーン」。入り口を通って最初に目にするのはベンガルトラ。インド、ネパール、バングラディシュ、ブータンに生息する種類で、体毛の色が黄褐色かオレンジ、腹部が白いのが特徴です。主に森林地帯に生息していますが、3000メートル級の山岳地帯でも生息が確認されています。非常に力が強く、水牛やツキノワグマさえも倒してしまうほど。トラといえば古くから強さの象徴の一つとして龍と並び称される生き物。その理由がよくわかるはずです。

トラの先にいるのはホワイトライオンです。純白の神々しい姿からアフリカでは神の使いとも呼ばれているホワイトライオン。アルビノではなく、古代から受け継いだ遺伝子が時々発現して毛の色が白くなるとされています。現在世界で生息しているのは300頭ほど。那須サファリパークの姉妹園である東北サファリパークではホワイトライオンの繁殖を行っており、ホワイトライオンの保護・研究に貢献しています。リアル・ジャングル大帝ともいうべきホワイトライオンの美しい姿をぜひ間近で見てみましょう。

ホワイトライオンに続いて現れるのはアフリカライオン。百獣の王と呼ばれるその雄々しい姿をじっくりと楽しめます。古代ローマのころから猛獣として知られ、世界中で鑑賞されてきました。この那須サファリパークでは本来群れで生き、サバンナの王として君臨するその気高い姿を限りなく再現した環境で見ることができるでしょう。

入り口近くのふれあい広場から歩いて行けるトラ展望デッキ、そしてサファリウォークではホワイトライオンを近くで眺めることができます。車ではなかなかゆっくり進むことは難しいかもしれませんが、こちらなら足をしっかりと止めてじっくりと観察することができるでしょう。

草食動物ゾーン

https://ja.wikipedia.org

次に紹介する那須サファリパークの見どころは「草食動物ゾーン」。草食動物ゾーンで最初に見ることができるのは首の長い2種類の動物。アミメキリンとダチョウです。このエリアにはキリンテラスとサファリウォークがあり、入り口から歩いて観察しに行くことも可能となっています。

進んでいくとそこにはロバやシマウマ、それから水場にカバやフラミンゴの姿を見られます。ロバやシマウマにエサをあげる際には、手をかじられないように投げて与えるように注意しましょう。

次のエリアではなじみの深い日本の動物、二ホンジカに加え、大きくて立派な角がかっこいいアカシカ、ヨーロッパから小アジアにかけて広く分布するファロージカ、アンデス原産でインカ帝国の昔から現地の文化と密着しているラマがいます。このエリアの先にはエサ売り場があるので、忘れずに買っておきましょう。

続いて現れるのは大きな牛の仲間たち。標高4000～6000メートルに生息するヤク、沖縄の水牛車でも親しまれるアジアスイギュウ、アメリカインディアンや西部開拓の歴史と密接な関係を持つアメリカバイソンがここに住んでいます。悠然と動くその巨体の力強さを感じられます。

残ったエリアはあと2つ。ここではねじれた角がかっこいいブラックバックとエランド・ヤギ、長い角を持つシロオリックス、それからオーストラリアに住むダチョウに似た鳥であるエミュー、そして真っ白な姿が神々しいシロクジャクの姿を目にできます。

そして最後のエリアでは、二ホンジカに北米ではエルクとも呼ばれるワピチ、シマウマの一種であるゼブロイドやジンキー、そして巨大な角が多くの人々の心をつかんで離さないシロサイの雄姿を堪能し、出口を迎えることとなります。

サファリバス

3番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「サファリバス」。那須サファリパークでは自家用車でサファリゾーンに入っていくこともできますが、動物によって傷をつけられても補償の対象外となるので、バスやサファリレンタカーの利用が推奨されています。

ライオンバス

4番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「ライオンバス」。かわいいライオンの姿をしたこのライオンバス。土日祝日は20～30分間隔、平日は30～40分間隔で循環運行しており、近くで動物たちが生活する姿を楽しめます。窓からキリンやシマウマといった草食動物たちにエサを与えることもできます。自家用車で行くよりも余計な心配もなく、より動物たちの近くで楽しめるでしょう。

ワイルドライド

5番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「ワイルドライド」。ライオンバスよりもさらに近くで動物たちの息遣いを感じることができるのがこのワイルドライド。側面だけではなく、上面もすべて金網で覆われた大きな檻状のバスでサファリゾーンを進んでいきます。遮るものの無い環境でよりサファリの雰囲気を楽しめるでしょう。ライオン用のエサやりがセットになっており、すぐ目の前でエサを食べるライオンの姿を堪能できます。事前予約が必要となりますが、その一手間をかける価値は十分にあるはずです。

ナイトサファリ

6番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「ナイトサファリ」。サファリには夜行性の動物も多くいます。ライオンやトラといった人気動物たちも夜行性。彼らの真の姿は夜に現れます。そんな動物たちの実態を探検することができるのがこのナイトサファリです。キリンのような草食動物にはエサやりもでき、より近くで昼間とは違う動物たちの動きを感じることができるでしょう。4月から10月末の土曜日、およびゴールデンウィークと夏休み期間には毎日開催しています。ナイトサファリの営業時間は18時半から22時まで。ナイトサファリのみの参加もできますし、日中サファリを訪れていればレシートの提示で割引も。ぜひ近くに宿をとって昼と夜、両方のサファリを探検してみてはいかがでしょうか。

食欲を増す那須サファリパークの豊富な食事メニュー

7番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「食事メニュー」。那須サファリパークでの食事はぜひサファリレストランへ。バーベキューやステーキ、ジンギスカンといったがっつり肉を食べられるメニューから、ラーメンやカレー、うどんといった定番メニューまで幅広く揃っています。

おすすめは牛すじ丼。煮こまれた牛すじ肉の上に卵が載せられ、ねぎが散らされた一品です。1日10食限定の貴重な味。売り切れる前に注文しましょう。屋台コーナーで販売されているサファリ肉にも注目です。アニメに出てきそうな骨付き肉に豪快にかぶりつきましょう。

食事の後はすぐそばのサファリショップにも行きましょう。数多くのオリジナル商品が販売されており、お土産に困ることはありません。例えばおすすめはクッキーカップ。ライオンやトラ、ゾウといった人気の動物たちの姿をあしらったカップの中にクッキーが入っており、見た目にも楽しい一品です。

リアルな動物の顔を象ったマグネットもいいお土産となるでしょう。家の冷蔵庫につけておけば思い出をいつでも思い出すことができるはずです。

那須サファリパークへは東京から車ですぐのアクセス

8番目に紹介する那須サファリパークの見どころは「アクセス」。那須サファリパークへの一番手軽なアクセス方法は自動車です。東北自動車道の那須インターチェンジを下り、那須街道経由で約15分の距離にあります。浦和料金所から那須インターチェンジまでは約152キロ。約1時間30分で到着できるでしょう。

電車・バスの場合はJR東北新幹線の那須塩原駅でJR東北本線に乗り換えて黒磯駅で下車。東野交通バスの那須ロープウェイ・那須湯本方面のバスに乗って約17分、那須サファリパーク入り口のバス停で下車後、徒歩約5分で到着します。

那須サファリパークを含めた那須高原を旅行するなら周遊シャトルバス「キュービー号」を活用しましょう。那須サファリパークの入場ゲート前にバス停があるので、那須高原内の移動にとても便利です。

那須サファリパークの周辺観光スポット

那須湯本温泉

9番目に紹介する那須サファリパークの周辺観光スポットは「那須湯本温泉」。那須サファリパークと同じ那須高原に位置する那須温泉郷は古くから日本を代表する温泉地の一つとして広く知られています。奈良時代にはすでにその存在が中央政府にも認知され、貴族が湯治のために京都から那須を訪れることもあったほど。江戸時代には奥の細道の旅の途中で松尾芭蕉も立ち寄り、那須の湯を楽しんでいます。

ここで必ず訪れてほしいのが、那須温泉郷で最も古い歴史を持つ那須湯本温泉にあり、那須温泉郷のシンボル的存在である共同浴場の鹿の湯。那須温泉は鹿が温泉で傷を癒していたのがその始まりとされ、その開湯伝説にあやかった名前が付けられています。

殺生石

https://ja.wikipedia.org

10番目に紹介する那須サファリパークの周辺観光スポットは「殺生石」。那須湯本温泉のすぐそばにはかの有名な殺生石があります。鳥羽上皇に寵愛された妾の玉藻の前、その正体である中国からやってきた伝説の妖怪・九尾の狐がこの那須の地で討伐され、近づくものの命を奪う石に姿を変えたといわれるものです。周囲には硫化水素などの火山ガスが噴出しており、その危険性が伝説に姿を変えたとされています。

那須温泉神社

最後に紹介する那須サファリパークの周辺観光スポットは「那須温泉神社」。平家物語の有名な逸話で、屋島の合戦に際して海に浮かぶ小舟に付けられた扇を那須に所領を持っていた那須一族の那須与一が見事矢で射抜いたという伝説があります。この時に那須与一が成就を祈願したとされるのがこの那須温泉神社です。

西暦630年に創建され、那須温泉の発展を見守ってきたこの神社。那須与一の逸話もあって、必ず当たるご利益があるということで受験生にも高い人気を誇ります。温泉でリラックスした後はぜひ参拝しに行きましょう。

「那須サファリパーク」観光のまとめ

美しい自然の中で世界中の動物と親しみ、楽しむことができる那須サファリパーク。東京から日帰りで行くのもよし、歴史ある温泉を楽しむために宿泊するもよし。とても穏やかで心休まる時間を楽しむことができるでしょう。ぜひ家族や友人と誘い合わせて那須サファリパークへ足を運んでみてはいかがでしょうか。

エンターテインメント・遊ぶのおすすめ記事