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【島根】足立美術館:日本の美を世界に発信する情熱の美術館

島根県の安来市は神の国・出雲において古代には聖なる土地として崇敬を集めていたといわれ、その名もスサノオノミコトによって命名されたとされる由緒正しいところです。その後もたたら製鉄による冶金技術や、中国屈指の大大名尼子氏などで知られるこの安来の名を21世紀の今世界に発信している美術館があります。 それが足立美術館。今回は、出雲は安来の地で日本が創り出した美を世界に伝えている足立美術館の魅力を紹介していきます。

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更新日: 2024年4月25日

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近代・現代の日本芸術作品を多数展示

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1970年に開館した足立美術館を象徴するのは近代日本画壇の名匠・横山大観。足立美術館が持つ横山大観のコレクションは質・量ともに日本一と呼ばれ、『大観美術館』との異名もあるほど。その大観コレクションは130点にも及びます。

館内展示は大観をはじめ、竹内栖鳳や橋本関雪、川合玉堂、上村松園ら名匠の手による近代日本画を展示する本館、現代日本画を展示する新館、北大路魯山人の作品を約260点、安来市出身の芸術家河井寛次郎の作品を約200点展示する陶芸展示室、そして林義雄や鈴木寿雄ら大正から昭和にかけて児童雑誌で活躍した作家の手による童画を展示する動画展示室に分かれています。美術館の位置する島根県安来市古川町に生まれ育った実業家・足立全康がその情熱を注ぎこんで築き上げた日本芸術の宝箱をぜひ楽しみましょう。

足立全康の情熱が築き上げた美術館

足立美術館

足立美術館を築き上げた足立全康。1899年(明治32年)に足立美術館のある現在の島根県安来市古川町の農家に生まれると、14歳の時に商売の世界に身を投じました。その後、大阪を中心に繊維問屋や不動産業などで成功し、一台で莫大な財を成しました。

成功を遂げた足立全康は、子どもの時から興味を持っていた日本画の蒐集に力を注ぐようになり、美術品コレクターとしても名前を知られるようになりました。そして71歳の時に郷土への恩返しと島根県の文化発展を願い、足立美術館を創設しています。

横山大観と足立全康の出会いは1978年。名古屋で開催されていた横山大観展に足を運んだ足立全康は、そこに展示されていた「紅葉」(六曲一双屏風)に衝撃的な感動を受け、なんとしても自分の美術館に収蔵しようと力を尽くしました。そして1979年(昭和54年)、管財人の管理下にあった大観のコレクション約20点を一括購入することに成功しています。

このコレクションには足立全康が衝撃を受けた「紅葉」に加え、「雨霽る(あめはる)」「海潮四題・夏」などといった、足立全康が購入を熱望していた作品が多く含まれていました。特に「雨霽る」は画集から絵を切り抜いて、額に飾って毎日眺めるほどの惚れ込みぶりでしたが、2年がかりの購入交渉の末にその話がまとまりかけた時に管財人が「雨霽る」と「海潮四題・夏」の売却を渋る事態に直面。足立全康が熱弁をふるい、なんとか管財人を泣き落として購入することができたというエピソードが有名です。この時足立全康はこの時80歳。まさに老いらくの恋を見事に成就させたといえるでしょう。

足立美術館

世界が認める日本一の庭園を有する

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大観のコレクションと並んで、足立美術館を世界に知らしめているのはその壮大な日本庭園です。庭園は「枯山水庭」、「苔庭」、「寿立庵の庭」、「白砂青松庭」、「池庭」、「亀鶴の滝」の6つに分かれており、その面積は5万坪におよぶ広大なもの。使われている庭石や木は「庭園もまた一幅の絵画である」という言葉を残している足立全康自らが全国を歩いて捜してきたというこだわりぶりです。彼が91歳で亡くなるまで心血を注ぎ続けた庭園は専属の庭師や美術館スタッフが毎日手入れや清掃を行っています。日本庭園における造園技法のひとつである借景の手法が使われており、遠くの山々や木々を一体化させた造形美は見事の一言です。四季折々に見せる様々な表情を楽しむことができるでしょう。

110407足立美術館

その美しさは、国内はもとより国外でも高く評価されています。鎌倉で5年造園修業を積み、日本建築家としてアメリカで活動しているダグラス・M・ロスが現地で発行している日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が毎年発表している日本庭園では、創設された2003年から14年連続で第1番目を獲得。加えて、フランスのミシュラン社が発表する世界的にも権威の高い観光ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では、最高評価となる三ツ星を獲得しているなど、まさに日本を代表する庭園として足立美術館の庭園が世界に認められていることがよくわかるでしょう。

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日本画家を育成する賞を主催

足立美術館賞は平成7年(1995年)に日本美術院展覧会(院展)において創設された賞で、毎年9月に開催される院展の中から優秀かつ足立美術館の理念にふさわしい作品を1点選考し、買い上げを行うものです。日本美術院展覧会(院展)はもともと岡倉天心を中心に、彼を慕う横山大観や下村観山らが集まって結成されたもの。横山大観のコレクションを日本一収蔵する足立美術館が日本画家の育成を支援するのに、この上ない形の賞だといえるでしょう。受賞作は足立美術館で展示されているので、現代最先端の日本画の美しさを味わうことができるでしょう。

日本中から、豊富なアクセスの選択肢

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電車の場合

足立美術館の最寄り駅はJR安来駅。新幹線の停車するJR岡山駅からはJR伯備線特急やくも出雲市行きで約2時間20分の距離にあります。JR安来駅からは約20分で足立美術館に到着する無料のシャトルバスが運行。JR安来駅構内バスターミナルから利用できます。

自動車の場合

最寄りのインターチェンジは山陰自動車道の安来インターチェンジです。出口から5つ目の信号を左折すると、そこから約5km、10分ほどで足立美術館に到着します。駐車場は無料で利用でき、大型バス40台、普通車400台分のスペースが用意されています。

飛行機の場合

米子空港を利用する際には約28分の空港連絡バスでJR米子駅へ向かい、そこからJR山陰本線で1駅、約9分でJR安来駅に到着。出雲空港からは所要時間約30分の空港連絡バスでJR松江駅に到着後JR山陰本線に乗り換え、約25分でJR安来駅に到着します。どちらもJR安来駅からは無料シャトルバスをご利用ください。

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高速バスの場合

東京・大阪・神戸・京都・岡山・広島・福山・福岡からは高速バスもJR米子駅まで運行しています。JR米子駅からはJR山陰本線で約9分の距離にあります。JR安来駅からは無料シャトルバスをご利用ください。

日本一の庭を楽しみながら憩いのひと時を

喫茶室

足立美術館には庭園に面して2つの喫茶室があり、ゆっくりと庭園を眺めながら一服することができるようになっています。窓の外に枯山水が広がる喫茶室「翠」では、ADACHIブレンドと呼ばれる足立美術館オリジナルブレンドコーヒーや抹茶ラテといった飲み物やデザートを楽しめます。水量豊かな池庭に囲まれた喫茶室「大観」は飲み物や甘味のほか、島根和牛を使ったビーフカレーや笹巻おこわ、特製ビーフシチューといった地元の味を活かした食事をとることができます。

茶室

2つある茶室の一つは、京都の桂離宮にある松琴亭の意匠を映して建てられた「寿立庵」。裏千家15代前家元・千宗室氏(現千玄室大宗匠)によって命名されたこの茶室では、抹茶をいただくほか杉苔が麗しい庭園を散策できます。もう一つの茶室「寿楽庵」は珍しい椅子席の茶室となっており、正座が苦手な方でも気軽に楽しむことができるでしょう。

中国の覇権を競った城がすぐそばに

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足立美術館のある島根県安来市を訪れる際に、ぜひ一緒に立ち寄ってもらいたいのが月山富田城。足立美術館からは約3.5kmの距離にあり、車では8分ほどで向かうことができます。毛利元就に滅ぼされるまで中国地方で最大8か国の守護職を兼ね、大内氏と中国地方の覇権を争った大大名・尼子氏の170年に渡る支配の本拠地となった城です。

その成り立ちは平安時代末期にまでさかのぼります。鎌倉時代には出雲の国の守護職の居城として、出雲支配の中心地となりました。標高191メートルの月山に築城された山城で、その難攻不落ぶりは天空の城とまで賞されるほどでした。中国地方を代表する戦国大名の1人である尼子経久の時代まではその本家で源氏の名族・佐々木家(京極家)の支配下にある守護代でしかありませんでしたが、勢力を拡大してついに本家を超える力をつけ、下克上に成功しています。その謀略の才能は毛利元就と比肩されるほど。その権力の中心がこの月山富田城だったのです。

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尼子氏は経久のひ孫・義久の代に毛利家によって1566年に月山富田城が陥落され、滅亡を迎えることに。その後は山中鹿介幸盛を中心とした旧臣達が尼子氏一族の勝久を擁立して毛利家を相手に激しい抵抗活動を繰り広げました。月山富田城奪回を求めて攻め寄せるも失敗に終わり、その後は織田信長の傘下に入って毛利家と戦い続けるも最後は籠城していた上月城を毛利家によって落城され、勝久は自害を余儀なくされ、さらに鹿介は惨殺される結果に。その旧臣達の強烈な尼子への忠義と名家の悲劇的な最期はその後広く支持を受けて講談講釈の題材となり、現代でも小説などによく登場しています。月山富田城を中心とする安来市内には鹿介生誕の地や、毛利家から逃げる際に馬で飛び降りた滝、槍を研いだとされる石など、彼に由来する史跡が多く存在します。戦国時代を彩った侍たちの足跡を訪ねに、月山富田城へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

「足立美術館」のまとめ

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大観を中心に日本の芸術を代表する作品を多く展示し、日本一の美しい庭園を有する足立美術館。日本が世界に誇る美しさを存分に満喫することができるでしょう。神代から続く安来の歴史や風情を感じながら、それに連なる現代の芸術を味わうことができる足立美術館へぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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