【ペット】ザリガニの飼い方：種類・寿命・値段まとめ

ザリガニは、川辺や用水路などで見かける身近な生物です。子供の頃、ザリガニ釣りを楽しんだことのある人も多いのではないでしょうか。子供のころから身近な生き物だったザリガニは、ノスタルジックな気持ちにさせられ、大人のペットとして近年大注目を集めています。大きなハサミを持つザリガニは、カブトムシ同様に子供の頃から憧れていたという人が多くいます。水槽内を流木や土管、水草や砂利などで自分なりのアクアリウムのようにしてザリガニを住まわせる楽しみを味わっている人や、珍しい品種や色のザリガニを飼う人もいます。そこでザリガニの飼い方について詳しくまとめました。これを読めばザリガニの飼育のついて学ぶことができ、実際に飼うまでの参考になりますよ。

この記事を監修するのは？

ザリガニってどんな動物？生態を紹介！

ザリガニは、ザリガニ下目のうちザリガニ上科とミナミザリガニ上科の総称です。ザリガニ下目の他の種類は海水生であるのに対して、淡水生なのが特徴です。大きなはさみとエビのような体で「エビガニ」と呼ばれたりもします。元々は二ホンザリガニだけでしたが、食用として輸入されて以来アメリカザリガニやウチダザリガニといった外来種が多く生息するようになりました。雑食性で、水草などの植物性食物や肉や魚などの動物性食物のどちらもよく食べます。専用フードも売られているのでえさも調達が簡単です。野生では水中の微生物や水生昆虫、魚の死骸などを食べています。用水路や池、川の薄暗い場所を好んで住んでいます。ザリガニは生命力が強く、繁殖させて数を増やす楽しみもあります。ザリガニの身体が赤いのは、赤い色素を含む食べ物を食べているため。カロチノイドを含まないサバなどを与えると、身体が鮮やかな青色に変化します。そんなザリガニは水槽内で元気に動き、見応えも抜群で様々な喜びを与えてくれる存在です。

ザリガニの寿命はどのくらい？

最初に紹介するザリガニの情報は「寿命」。アメリカザリガニの野生下での寿命は5年ほどです。中には8年ほど生きる個体もいて、平均すると6、7年ほどと言えます。アメリカザリガニの生息に日本の環境が適しているので長生きすることが知られています。それは生態系の中で敵が少なく、繁殖していけるので、長生きできるのです。ところが飼育下にいるアメリカザリガニの寿命は3～5年。外敵もおらず快適なはずの飼育下において、野生よりも寿命が短い理由は、越冬と水質管理の難しさにあります。水温10度以下で冬眠状態に入るザリガニが、飼育下では温かい水で休眠状態にならないまま活動を続けることで寿命が縮んでしまいます。小さな水槽では水が汚れてしまいがちで病気の原因になってしまいます。大き目で深い水槽を選びましょう。

ザリガニをペットショップで買うときの値段は？

次に紹介するザリガニの情報は「値段」。近所の川辺や用水路などで見かけることもあるザリガニですが、近年では数も減少しています。確実なのはペットショップで購入することでしょう。最もポピュラーなアメリカザリガニなら、1匹100円から150円で購入できます。ただしアメリカザリガニの中でも体の色が透明なものは2000円、白いものは3000円台で売られるなど、色によって値段が異なります。

日本国内に出回っているザリガニは、大きく分けてプロカンバルス、カンバルス、カンバレルス、オルコネクティルスの4属80種ほど。希少な物ほど高価になり、高いものだと4万円から7万円ほどになることも。青い体のフロリダブルーは10000円以上、希少な日本ザリガニも数千円で売られています。

ザリガニの産卵に関する紹介

3番目に紹介するザリガニの情報は「産卵」。アメリカザリガニは、自然下においては春と秋に繁殖しますが飼育している場合、水温20度前後であれば年間を通して繁殖活動を行います。オスは体長60～65㎜、メスは体長55～60㎜で繁殖可能です。オスはメスをハサミで挟み込んで仰向けにして交尾するため、ハサミの無いオスでは交尾できないので注意しましょう。オスは縄張り意識が強いので、水槽はオス1匹、メス2匹などという組み合わせがよいでしょう。交尾後、メスの尾の裏側や腹が白くなり抱卵を確認したら、他のザリガニを別の水槽に移動しましょう。水温が20度前後に安定していれば、3週間から1か月で卵が孵化します。ザリガニは一度に数百個の卵を産むため、水槽は稚魚でいっぱいになります。すべて育てるつもりが無い場合は、譲渡先を確保してから繁殖させましょう。

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ザリガニの種類は？

アメリカザリガニ

4番目に紹介するザリガニの種類は「アメリカザリガニ」。1927年に日本に持ち込まれた外来種ですが、今や日本で最もポピュラーなザリガニです。そこまで広く分布するに至ったのは、年に2回数百匹ずつ増える繁殖力の強さと、相当水質の悪い環境下でも生きられる生命力の強さが関係しています。田んぼや用水路で見かけます。体長は10～15cm。全体的に鮮やかな赤色で、ごつごつしたトゲと大きなはさみが特徴です。雑食性で日本独自の生態系に影響を与えていることから、要注意外来生物にも選ばれているものの、飼育や販売は規制されていません。多数のアメリカザリガニを水槽で飼うと高確率で共喰いしてしまうので、1匹ずつ飼いましょう。水槽でも丈夫で飼いやすい種類ですので、ザリガニ飼育初心者にもおすすめの種類です。

ミステリークレイフィッシュ

5番目に紹介するザリガニの種類は「ミステリークレイフィッシュ」。ミステリー（不思議な）クレイフィッシュ（ザリガニ）の名前の通り、何と単体で繁殖することができる驚きのザリガニです。これまでにメスしか見つかっておらず、オスはいません。別名「マーブルクレイフィッシュ」と呼ばれ、大理石のような美しい模様が特徴で、鑑賞用にも人気があります。体の色はエサや周りの環境によって変わりやすく、青や白、赤、茶色の個体が存在します。大きさはアメリカザリガニよりも小さく、成長しても10cm未満です。両方のハサミも大きくならないのが特徴です。繁殖期になると抱卵するので、孵化後稚魚が2cmほどになったら、共食いを防ぐために別の水槽に移しましょう。

ウチダザリガニ

6番目に紹介するザリガニの種類は「ウチダザリガニ」。アメリカのコロンビア川水域とミズーリ川源流部が原産の外来種です。1930年に食用として摩周湖に持ち込まれて以来爆発的に繁殖し、在来種である二ホンザリガニを捕食してしまうなどの理由から、2006年からは新たに放流することや固体の移動などが規制されています。体長は15cm以上と日本にいるザリガニの中で最も大柄です。冷水性の湖畔や河川に生息し、マイナス33度の水で1週間耐えることができます。高水温も30度までなら耐えられ、さらに耐塩性もあるたくましい品種です。繁殖期は10月で、メスは100～500個の卵を産みます。特定外来生物に指定されているので、飼育・放流・生きたままの移動が禁止されています。北海道の湖などで釣ることができますが、その場でキャッチ＆リリースしましょう。

フロリダハマー

7番目に紹介するザリガニの種類は「フロリダハマー」。別名は「フロリダブルー」。その名の通り体の色が鮮やかな青なのが特徴です。品種改良している種類なので、いつまでも体の色があせることが無いのが魅力です。体は18cmほどに成長する大型で、ハサミも大きく成長します。適切な飼育下なら8年ほども生きます。綺麗な体から観賞用として人気が高く、2002年頃大ブレークした際にはメスが1匹何万円もする時代もありました。現在では価格も落ち着き、ペットショップで1匹1500円ほどで購入可能です。個体数も増えてそれほど珍しい品種ではなくなったので、ペットショップに行けば高確率で出会えます。環境になれると積極的に泳ぎ回るので、体長の3倍程度の水槽を用意しましょう。

ザリガニの餌（エサ）は？

8番目に紹介するザリガニの情報は「餌（エサ）」。ザリガニは雑食性です。何でも食べるのでえさやりも簡単なように思えますが、えさをやるバランスが崩れると共喰いしてしまったりするので注意が必要です。植物性のえさと動物性のえさをバランスよく与えましょう。植物性のえさはレタス、茹でたほうれん草などです。水草でもオーケーです。水草は隠れ場所にもなりますよ。動物性のえさは、さきいかや煮干し、あたりめや刺身などの肉や魚を与えます。ザリガニはえさを少しずつちぎって食べるため、食べ残しが水を汚してしまいがちです。こまめに取り除きましょう。手軽なのはザリガニ専用の配合飼料。ペットショップで手軽に購入できます。5分で食べきれる量を1日2回与えましょう。

ザリガニを飼うために必要なもの

9番目に紹介するザリガニの情報は「飼うために必要なもの」。ザリガニは手軽な飼育グッズで飼うことができますが、それぞれサイズなどには注意が必要です。
1エアーポンプ
エラ呼吸のザリガニ。陸でも呼吸できるのは魚と違うところですが、陸地を作ってやらない限りは水深深く潜ったザリガニは酸欠になってしまいます。エアーポンプで水中に酸素を送りましょう。
2砂利
砂利はあっても無くてもよさそうに思えますが、ザリガニには重要です。砂利が無いと脱皮できない場合もあるほか、平衡感覚を保つためにも必須です。
3ろ過フィルター・水交換用ホース
水質を綺麗に保つための装置であるろ過フィルターや、水槽内の清掃をする際に水だけでなく底にたまった汚れを吸い出すことのできるホースがあると便利です。特に、砂利に混じった食べかすやフンは、そのままにしておくと「バーンスポット病」にかかってしまうこともあるので注意しましょう。
4隠れ家
ザリガニは警戒心が強く隠れたがる習性があります。隠れて潜ることができるような素焼きの鉢や石などを入れましょう。特に脱皮後は柔らかく弱い皮膚を守るため、特に隠れたがります。

水槽について大きさなど

10番目に紹介するザリガニの情報は「水槽について」。ザリガニはバケツや大き目の瓶などでも飼えますが、ザリガニの姿を日々観察するためにはやはり水槽はマストです。1匹だけ飼うなら20cmほどの水槽で構いませんが、2匹飼うなら45cm以上、可能なら60cmほどのものがベストです。深さも重要。高さ30cm未満だと脱走してしまうことがあるので注意しましょう。
ザリガニの性格は乱暴なところがあり、同じ水槽に炒る生き物は同じザリガニであっても襲ってしまうことがあるので注意が必要です。賢い面もあり、水槽のふちやエアーポンプの機械などを踏み台にして脱走することもあります。一方でデリケートな面もあり、衝撃やストレスに弱く、触りすぎると自分の脚を切り落として死んでしまうこともあります。警戒心も強く人に懐かせようとするのは難しいです。懐かせるよりはザリガニの動きや繁殖を楽しんだり、アクアリウムのようにするなど水槽のレイアウトを楽しんだりするのがおすすめです。それでもえさを毎日決まった時間に定期的にあげていると、えさをあげようとすると隠れ家から出てきてはさみを挙げたりして警戒心を解いてくれるようになりますよ。

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ザリガニは臭い？

最後に紹介するザリガニの情報は「臭い」。ザリガニは鳴くことも走り回ることもなく、騒音を気にせず飼えるペットです。水槽内で飼えるのでスペースも必要ありません。

ただし、エアーポンプの微振動音はあります。日常生活で全く気にならない程度のものですが、壁にエアレーションのポンプ機器部分が接触していると、賃貸の場合隣室まで響いてしまう恐れがあるので気を付けましょう。そして気になるのがにおいです。ザリガニを飼いたいけどにおいが気になるからと諦めている人もいるようですが、実はザリガニ自体は無臭なのです。ザリガニは口の構造上、えさをまき散らしながら食べるので食べます。また排泄量も多いことから水がどうしても汚れやすく、それがにおいの原因になってしまうのです。ろ過フィルターと週1回の水槽清掃、そしてエアポンプで良い水質を保てばにおいは防げます。

ザリガニのまとめ

手軽に入手でき、飼育もメダカや金魚同様、簡単に始められるのがザリガニの魅力です。脱皮をしたり繁殖したりを目にすることもできるのが醍醐味です。動きもダイナミックなので見ていて飽きませんよ。スペースや価格などの面で犬や猫が飼えないけど何かペットが飼いたい人にもおすすめです。ぜひザリガニの魅力を堪能してみましょう。

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