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マルタ観光ガイド:地中海に浮かぶ、灼熱の太陽と反骨精神の島国

マルタといえば、小さな島国でありながらヨーロッパの歴史を語るのに決して無視することのできない存在感を持つ場所です。 古代から人々が行きかう地中海において、様々な文化がマルタを通り過ぎ、歴史を築いていきました。時にマルタを襲い来る過酷な運命はその厳しい自然環境も合わせ、他にはない独特な文化を生み出しました。 今回は、その小さな国土にヨーロッパの注目を集め続けた島国マルタ観光の魅力をじっくりとお伝えしていきます。

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更新日: 2023年11月24日

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マルタ観光の定番スポットを紹介!

ハル・サフリエニの地下墳墓

https://ja.wikipedia.org

マルタ島のパオラという街にあるハル・サフリエニの地下墳墓は、下記の2つの遺産とともに1980年に世界遺産に登録されました。
その成立は何と紀元前2500年と推定されています。紀元前2500年は先史時代と呼ばれ、文字が発明されておらず歴史が記録されていない時代を指しています。

この地下墳墓はもともと当時の宗教施設として建造されたのち、先史時代のうちに共同地下納骨堂に転用されたとみられるもの。地下納骨堂というとローマやパリにあるカタコンベが思い浮かびますが、先史時代に造られたとみられるのはこのマルタのもののみと、世界唯一の貴重な遺跡です。

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1902年に付近の住宅開発工事中に偶然発見されたこの遺跡は地下3階層に分かれており、自然洞窟を元に人工的に拡張されていったものです。
現在はその貴重さから入場者数が制限されており、訪れる際には事前予約が必要です。時期によってはずっと埋まってしまっていることもあるので、マルタ旅行を決めたらすぐにチェックするとよいでしょう。

バレッタ市街

イギリス首相ベンジャミン・ディズレーリが『紳士が紳士のために建てた宮殿都市』と賛美した街バレッタ。
マルタの首都であるこの街は、1565年のオスマン帝国の侵略からマルタを守った聖ヨハネ騎士団(のちのマルタ騎士団)総長ジャン・ド・バレットにちなんで命名されています。

襲い来るオスマン帝国を退けたのち、より聖ヨハネ騎士団がマルタの地に根を張れるようにと当時最先端の都市計画をもって建設されました。現在でもバレッタには、最初に建てられた勝利の聖母教会やマルタ騎士団の聖堂である聖ヨハネ准司教座聖堂といった16世紀の建物が多く残されています。

Malta: view from Valetta

支配した聖ヨハネ騎士団が巡礼に向かうキリスト教徒の保護を目的とした団体であるのに加え、西洋における対オスマン帝国の最前線でもあったマルタのバロック様式の麗しい教会建築と武骨な砦や要塞が混じり合った様は、聖ヨハネ騎団の高い精神性も相まってヨーロッパの上流階級から最も高貴な都市と称えられました。

Parish Church - Marsaxlokk, Malta - Travel, landscape photography

その人気はその旗の下に集まるのが貴族のブームとなるほどだったとされています。
現在はその市街が世界遺産に登録されています。強大なオスマン帝国にも屈せず、ついに打ち勝った誇り高い騎士たちが築き上げた街の美しさを堪能できることでしょう。

マルタの巨石神殿群

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マルタの巨石神殿群は人類最古といわれる石造建設物です。マルタ国内に約30か所の巨石神殿が確認されており、建造されたのは紀元前約4500年前から約2500年前頃とされています。

そのうちの6か所が世界遺産に登録されていますが、その中でも一番注目なのがマルタ島の隣のゴゾ島にあるジュガンディーヤ神殿です。
マルタ語で巨人の塔を意味するこの神殿は、世界的にも最古の宗教施設の一つとみられるもの。今から何千年も昔にどうやってこんな大きな岩を動かすことができたのか、興味は尽きません。
エジプトのピラミッドよりもさらに1000年近く古いこの巨石神殿はマルタ観光の必見スポットです。

マルタの古都には聖パウロの伝説が残る

世界遺産を見学した後はぜひイムディーナにも足を運びましょう。イムディーナはマルタに聖ヨハネ騎士団がやってきてバレッタを建設する前にマルタの首都だった古い都市です。
「静寂の街」と呼ばれるこの都市には中世の街並みが色濃く残り、自動車の市内乗り入れが制限されていることからまるでタイムスリップしたような雰囲気を味わうことができます。

Malta - Mdina

ここでぜひ訪れたいのが聖パウロ聖堂。キリスト教を今日の世界宗教となる基礎を創り上げた”伝道者”聖パウロが西暦60年にこの地に漂着し、布教したという伝説が残る場所です。
キリスト教の教団を組織した人物とされ、その歴史の中でもトップクラスの重要人物である聖パウロの息吹を感じることができるでしょう。

マルタ観光中は伝統の味を楽しもう

島国であるマルタは、日本と同様シーフードを豊富に食べるお国柄です。
魚や貝はもちろん、日本以外では世界的にもあまりないタコを好んで食べる国の一つでもあります。

そんなマルタ観光で絶対に見逃せないのがウニです。マルタではウニがよく獲れるので、日本ではとても高い高級品質のウニが普通のレストランのパスタでも山盛りで入ってきます。ウニ好きにとっては天国のような場所だといえそうです。
海に行って自分で獲ることもできるので、ぜひ挑戦してみるといいでしょう。

魚介好きな方にはアリオッタという海鮮スープもおすすめ。エビやタコ、ムール貝などを玉ねぎ、にんにく、トマトと一緒に煮込んだ伝統的なマルタ料理の一品です。

ちょっと変わった地元の味を試したい場合はサボテンの実に挑戦しましょう。種が多いのが難点ですが、味はキウイに似ていてさっぱりとしていて、夏場の水分補給にも最適です。サボテンを原料としたリキュールのバイトラ(Bajtra)もお土産におすすめです。

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地域ごとに特色あるマルタの宿泊事情

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広さは名古屋市と同じくらいと、とても小さな島国であるマルタ。しかし、世界中から観光客が集まることからホテルはとても充実しています。
一番便利なのはバレッタから湾をはさんで北に位置するスリーマ地区やサンジュリアン地区。この地区には繁華街もあり、レストランやバーも多く存在するので観光中ずっと楽しく過ごすことができるでしょう。

バレッタは歴史建造物が多く、ホテルは少ないですが近年港湾地区が再開発されて繁華街が発展しており、ナイトライフも堪能することができるようになってきています。
街の喧騒から離れたい人にはイムディーナがおすすめ。穏やかな中世の都市で落ち着いて滞在できます。

島内の交通手段が豊富に用意されている

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マルタへの飛行機は日本からは直行便は出ていないので、ヨーロッパ各所でのトランジットが必要となります。
時差は8時間、サマータイムの時期には7時間となります。

一番近いイタリアのローマからは1時間半、その他主要空港ではパリから3時間、アムステルダムから3時間、ロンドンから3時間半、ドバイからは8時間ほどでマルタ国際空港に到着します。

また、船での入国も可能です。イタリアのシチリア島にあるポッツァーロという街から高速艇がマルタへ出ており、1時間半ほどで到着します。地中海の輝きを眺めながら優雅に船でマルタへ向かうのもまた乙なものでしょう。

マルタ国内の交通は路線バスやタクシーを利用しましょう。20ユーロほどで1日乗り放題のホップオン・ホップオフバスも便利です。マルタ島内の観光地を周回していて乗り換える必要なく目的地に到達できるほか、日本語での音声ガイダンスも聞くことができます。

海外旅行に慣れている人はレンタカーを借りるのもおすすめです。マルタは日本と同じ左側通行の国なので、違和感なく運転できるはずです。島々を巡るカーフェリーも運行しているので、ゴゾ島などへ行くときにも車ごと移動できます。

夏の日差しと秋の強風に要注意

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温暖で乾燥した地中海性気候のマルタは5月から10月まで海で泳ぐことができるなど、リゾート地としても人気の観光地です。
ただし、夏場にはその日差しに注意しましょう。

古くから欧州でマルタは灼熱の大地の代名詞のように扱われているように、その日差しは過酷なほどの強さです。日焼けしすぎて肌を痛めてしまったり、熱中症になってしまったりすることがないように気を付けましょう。

秋にはアフリカ大陸からシロッコと呼ばれる強風が吹きつけます。軽く羽織ることができるウインドブレーカーなどを携帯することをおすすめします。

その他、マルタ観光で注意したいことといえば、日本大使館がないことです。在イタリア日本大使館がマルタも管轄下においていますので、パスポート紛失等のトラブルがあればそちらに連絡するようにしましょう。

マルタ観光の際は古代から続く伝統のワインをぜひお土産に

マルタからのお土産はぜひワインをチョイスしましょう。地中海に位置し、降雨量が少なく排水性の良い土壌をしたマルタはブドウ造りに適しており、古代から盛んにブドウが栽培されてきました。そのブドウを使ったワインは、生産量は少ないものの非常に人気があり、広く取引されています。

ワインを買う時には事前にラベルをチェックしましょう。Malta D.O.Kと書かれているものはマルタ島で獲れたブドウのみを使って作った純マルタ島産のワイン。I.G.Tと書かれているものはゴゾ島とマルタ島のブドウをミックスした純マルタ共和国産のワインであることを示しています。

観光前にマルタの歴史をおさらい!

歴史の節目を見届け続けてきた場所

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地中海に浮かぶ島国マルタ。主にマルタ島とゴゾ島の2つの島で構成されるこの島は、古くから多くの人々が往来する交通の要衝として栄えてきました。
この場所には新石器時代から人間が生活していたとされますが、最初に歴史にマルタの名が登場するのは紀元前1000年ごろ。

地中海を股にかけた交易の民、フェニキア人がこの地を支配した時からです。紀元前400年ごろにはカルタゴ、そしてカルタゴ滅亡後はローマにその支配者は変わりましたが、常に地中海交易の中継地として繁栄を続けました。

870年にアラブ人の侵略を受け、その後も1127年にノルマン人、1479年にスペイン人とその後も支配者が入れ替わり、1522年には、本拠地のロードス島をオスマン帝国に攻め落とされた聖ヨハネ騎士団にスペイン・ハプスブルク家よりタダ同然の値段で貸し与えられています。

この聖ヨハネ騎士団が現在のマルタの街並みの多くを創り上げた存在と言っていいでしょう。首都のバレッタもこの聖ヨハネ騎士団によって建設された都市です。

1798年にナポレオン率いるフランス軍がエジプト遠征の途上でマルタに侵攻し、聖ヨハネ騎士団を追放。フランスの支配を受けたのち、ナポレオンの没落後はイギリス領となりました。

第二次世界大戦では枢軸国の激しい空爆にあうも、後にイギリス国王からマルタ国民すべてに勲章が贈られるほどの抵抗を見せて撃退に成功しています。1964年には英連邦王国として主君にエリザベス2世を抱く形で独立を果たし、1974年には大英連邦内のマルタ共和国となりました。

近年マルタがもっとも世界の注目を集めたのは1989年。ソビエト連邦のミハイル・ゴルバチョフ書記長とアメリカ合衆国のジョージ・H・W・ブッシュ大統領が俗にマルタ会談と呼ばれる話し合いをマルタで持ち、長く続いた冷戦の終結が世界に伝えられました。

そのため、マルタは冷戦終結のシンボル的な言葉ともなっています。欧州の中心・地中海の要衝に位置し、戦略的に非常に重要な地点にあるマルタは古くから常に強大な勢力同士が激突し、歴史の変わり目を目撃してきた島国であるといえるでしょう。

「マルタ観光ガイド」のまとめ

英語が公用語の一つであることから英語の語学学校があり、最近は日本からマルタへ留学する人も増えていることもあって行きやすい国になりつつあります。
先史時代からフェニキア、ローマ、ノルマン、聖ヨハネ騎士団、スペイン、イギリスとヨーロッパを構成した多くの文化を一度に体験でき、同時に地中海の自然を堪能することができるマルタ観光にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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