「甲州弁」山梨で話されている方言の特徴、独特の言い回しが丸わかり！

日本列島には地域によってさまざまな方言があります。関西弁や広島弁、東北弁などは一度は耳にしたことがある人も多いと思いますが、実は山梨県にも甲州弁という方言が存在するんです。テレビのバラエティ番組の企画「ブサイク方言選手権」でブサイク方言ワースト1に選ばれたこともあり、全国的にも広まりつつある方言の一つです。そこで今回は山梨県で話されている甲州弁と他の地域の方言と違う魅力を紹介していきます。荒っぽく聞こえがちな方言ですが、実は情にあふれている温かい言葉だったりして、方言女子はモテるとか。ぜひチェックしてみてくださいね。

「甲州弁」は山梨で話されている方言

甲州弁とは山梨県で使われている方言です。甲州弁には大きく2種類あり、エリアによって表現方法が異なります。御坂山地と大菩薩嶺を境に西エリアに位置する国中地方（くになかちほう）は「東海東山方言」、東エリアに位置する郡内地方は「郡内弁」が使われています。近年、若者の間では使う人が減ってきていますが、山梨独特の文化として今もなお残っています。

山梨県民の甲州弁に対する意見が話題

では実際、山形県民は地元の甲州弁をどう思っているのでしょうか。甲州弁についてに意見をまとめてみると、甲州弁がテレビ番組でブサイク方言ワースト1に選ばれて、逆に恥ずかしがらずに堂々と使うことができるようになった、日常生活では欠かせないコミュニケーションツールのひとつ、次世代に残すべき大切な財産と故郷の言葉を大事に思う人が多いようです。

甲州弁の基本の言い回し1：ほーずら

ほーずらは「だろう？」「でしょ？」の意味で使われます。「～ずら」は、甲州弁の代名詞であり、疑問の意味でもっともよく使われる言い回しです。「いいずら」「行くずら」など他の言葉と組み合わせて使うのが基本です。「～ずら」は山梨県だけでなく、隣県の静岡県や長野県でも使われます。

甲州弁の基本の言い回し2：やっちょし

やっちょしは「やるなよ」という命令の口調で使うときや「やらないほうがいいんじゃない？」というやわらかい表現の時もあるので、肯定と否定で使われる難しい言い回しです。基本的にはやっちょしの「やっ」が「やる」で、「ちょし」が「〜するなよ」で表します。言うなは「いっちょし」、行くなは「行っちょし」はよく使われるフレーズです。

甲州弁の基本の言い回し3：やれし

やれしは基本「やれよ」という命令の意味で使われる言い回しですが、「やったほうがいいんじゃないの？」というやわらかい表現の時もあるので、肯定と否定で使われます。「し」が「〜したほうがいい」という意味をさします。やってみろよは「やってみろし」、言えよは「言えし」、あなたがやりなさいは「おまんがやれし」なんて使い方もあります。

甲州弁の基本の言い回し4：おまんとうは

おまんとうは基本的に「あなたたちは」というの意味を表します。「おまん」が「お前」や「あなた」「君」の意味で、「とう」が「たち」の意味を表します。「おまん」は親しい人との会話で使われることが一般的で、標準語の「お前」の使い方に近いです。「おまんとう よってけし」「おまんのことが好きだ」などとフランクな言い回しができます。

甲州弁の基本の言い回し5：いいじゃんけ

いいじゃんけは「いいではないか」の意味を表します。東京や横浜などの首都圏ではいいじゃんけに似た表現に「いいじゃん」という言い回しがあります。「け」をつけるだけで、甲州弁の基本の言い回しに変化します。山梨県でも「いいじゃん」と使う場所もありま。ほかにも「へえいいじゃんけ」は、もういいじゃんという意味になります。

甲州弁の伝わらない言い回し6：雨がふってるじゃんほんびたくするずら

甲州弁の中で、伝わらない言い回しのひとつに「雨がふってるじゃんほんびたくするずら」があります。雨が降ってるからちゃんと濡れない格好をしないとね。という意味になります。「ほんびたく」とは甲州弁独特で、標準語にない言い回し。きっちりとした格好を表します。今回は雨がテーマなので、雨に濡れない完璧な格好のことをいいます。

甲州弁の伝わらない言い回し7：汚いからかまっちょし

甲州弁で伝わない言い回しに「かまっちょ」という表現があります。「かまっちょ」は構って欲しい時に使うのではなく、逆の「かまうな」「かまわないで」という意味を表します。「汚いからかまっちょし」は「汚いからかまわないで」という意味になります。「～ちょし」は「～しないで」という意味で「～ちょ」よりも少し柔らかいニュアンスになります。

甲州弁の伝わらない言い回し8：けったりいら

甲州弁に日常でよく使うけど、なかなか伝わらない「けったりいら」という表現があります。けったり＝蹴ったりと考えてしまい、どうしても暴力的な表現と勘違いしがちですが、実際は関係ありません。「かったるい」「疲れた」「めんどうくさい」などを表します。例えば「今日は働いたから、けったりいじゃんね」は「今日は働いたから疲れたね」という意味になります。

甲州弁の伝わらない言い回し9：いくじになったずらか

甲州弁でよくあがる失敗談のひとつに「いくじ」を使った言い回しがあります。「いくじになったずらか」は「何時になったか」という意味で、時間を尋ねる時などに使います。標準語では「いくじ」と聞くと子育ての育児と捉えてしまい、伝わらないことが多いとか。甲州弁で「いくじですか？（いつ）」と尋ねたら、「私は独身です」と返答されたという気まずいエピソードもあります。

甲州弁の伝わらない言い回し10：だっちもねえこんいうぼこだよ

だっちもねえこんいうぼこだよという言葉は、くだらないことをいう子供だ。という意味をもっています。山梨県民でも伝わらないことがある、お年寄りの間で使われている言葉です。若い人はほとんど使いません。「だっちもねえ」は「くだらない」「つまらない」とか「しょうもない」、「こんいう」は「ことを言う」、「ぼこ」は「子供」を表しています。

甲州弁女子はかわいい？方言女子がモテる理由

普段の会話の中で、女子が普通に方言を話していると、かわいいと感じる男子が多いようです。モテるからといって、計算して使うのはNGですが、うっかり方言を話してしまった時に恥ずかしそうな様子を見ると、もっと話していいよって言いたくなるそう。方言女子がモテる理由は、自分にはない新鮮さに魅力を感じるからかもしれません。

まとめ

いかがでしたか？日本国内には各地に方言が存在しますが、その中でも特徴的な山梨県の甲州弁を紹介しました。ブサイク方言といわれていますが、山梨県民に古くから使われている甲州弁は、次の世代にも伝えていきたいと考える地元愛に溢れた言葉なんですね。山梨にお出かけの際は、地元の人の言葉にぜひ耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

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