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【伝統芸能】神楽入門!初心者向け基礎知識をご紹介

更新日: 2023年11月21日

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神話を題材に、全国で最も多く伝承されている「出雲流の神楽(かぐら)」をはじめ、「巫女神楽」や「伊勢流の神楽」、「山伏(やまぶし)神楽」など大きく5つに大別される神楽。万葉集にも「神楽」の言葉が記されており、日本の芸能の源流として重要な役割を担ってきました。
今回はそんな神楽について、基本的な情報や歴史、注目の人物や代表的な神楽など、初心者の方にも役立つ情報をまとめました。

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神楽とは?意外に知らない基本情報を見てみよう!

神楽とは神社の祭礼などで行われ、神事において神に奉納するための歌や踊りのことで、約90種類の神楽歌が存在するといわれています。
神楽の語源は神座(かむくら)が転じたもの。神座は「神の宿るところ(招魂・鎮魂を行う場所)」であり、その場所で行う歌舞(うたまい)を神楽と呼ぶようになりました。
天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)に隠れていたとき、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞った歌舞が、神楽の起源とされています。
宮中で行われる御神楽(みかぐら)と、民間(一般の神社など)で行われる里神楽の2種類に大きく分けられ、里神楽は特徴によってさらに数種類に分類されています。

神楽を広めた人って?気になる「宮川兵部少輔秀行」について

神楽は大きく5つに大別され(分類には諸説あり)、巫女神楽(信託のための舞を起源とする)、出雲流の神楽(採物(とりもの)神楽とも称され、神話を題材にした全国で最も多く伝承されている神楽)、伊勢流の神楽(湯立神楽とも称され、祈祷化した伊勢の神楽が広まったもの)、山伏神楽・番楽(ばんがく)・太神楽(だいかぐら)を含む獅子神楽(権現を奉じ、息災延命などを祈る神楽)、奉納神事舞(神楽以外の民俗芸能における奉納の舞で、神楽や太々神楽と呼ばれる部分)があります。
全国で最も多く伝承されている出雲流の神楽においては、その源流とされるのが島根県松江市鹿島の佐陀神能(さだしんのう)。1608年(慶長13年)に、佐太神社の神主・宮川兵部少輔秀行が能楽の形式を持ち帰ったことがルーツとされています。

いつからあったの?神楽の歴史をたどってみた!

神楽という言葉が文献に登場する最古のものとしては、「万葉集(759年頃)」が挙げられます。万葉集が編纂された時代に、宮廷の神楽の形式は整っていなかったため、ここでいう神楽は鎮魂際などで使う鈴の音を指しているといわれています。
「古語拾遺(807年)」に残されている記述に「猨女君(さるめのきみ)の仕事は神楽の事」とありますが、これも鎮魂際を指していると考えられています。
その後、約半世紀を経て編纂されたのが「儀式」。そこには「歌舞を伴った神楽を行った」との記述があり、芸能の意味合いを考察することができます。
里神楽は巫女や神主、山伏(やまぶし)などといった人々によって伝えられてきました。しかし、どのように伝承されてきたのかその詳細については、現段階ではっきりとはわかっていません。

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いま有名な「田中大喜」さんてどんな人?

田中大喜(たなかひろき)さんは、国指定の無形民俗文化財でもある岩手県宮古市の黒森神楽の神楽衆。黒森神楽は三陸海岸を北は久慈市、南は釜石市の広範囲にわたって巡行する神楽として知られています。集落から集落へ数カ月にわたって行われる神楽の巡行は珍しく、その貴重さから2006年に無形民俗文化財に指定されました。
2011年3月11日に起きた東日本大震災で巡行先の神楽宿(かぐらやど)を多数失い、400年以上続いた神楽の伝承が危ぶまれました。そんな中、田中大喜さんをはじめとする神楽衆が立ち上がり、地元の人々を元気づけようと各地で神楽を上演。国際交流基金や文化庁の支援を受け、アメリカ、フランス、ロシアなど海外でも支援に対する感謝の巡行を行うなど、精力的に活動しています。

これであなたも神楽マスター!注目の佐陀神能をご紹介

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島根県松江市鹿島町の佐陀神能は、全国で最も多いとされる「出雲流の神楽」の源流といわれています。能に近い神話劇のような形式で、剣や御座(い草)、榊などを使って舞う神事の舞、式三番、神能で構成されます。江戸時代の初頭に確立した形式とされ、歌舞伎や能の要素が取り入れられています。
沙汰神社の神主が慶長年間(1596~1615年)に舞を覚えたとされ、400年以上の歴史がある佐陀神能。国指定重要無形民俗文化財にも指定されており、現在も保存会によって伝承されています。沙汰神社で、御座替(おざがわり)祭(9月25日)で奉納されているので、興味のある方は事前に確認して足を運ぶといいでしょう。

佐太神社

島根県松江市鹿島町佐陀宮内73
0852-82-0668
午前8時30分~午後5時
http://sadajinjya.jp/?m=wp&WID=4200

どこで体験できる?代表的な神楽「高千穂夜神楽」を紹介

宮崎県西臼杵郡高千穂の各地区で行われる夜神楽(よかぐら)は、町内およそ20の集落で行われている国指定重要無形民俗文化財。民家の持ち回りで神楽宿が決められ、その宿のひと間を舞台に、夜通し神楽が奉納されます。
舞は全部で三十三番あり、舞手はお茶や食事で休憩を取りますが、太鼓や笛などは始終鳴り続け、独特の雰囲気のなか粛々と奉納が行われます。集落の名前で「浅ヶ部神楽」や「野方野神楽」などとも称され、地区ごとに舞の動き、所作、演出など個性が異なるため見比べてみるのもおすすめです。
毎年11月頃から翌年の2月上旬にかけて行われる夜神楽。気になる方は事前に確認して訪れることをおすすめします。

宮崎県西臼杵郡高千穂町各集落

0982-73-1213(高千穂町観光協会)
毎年11月頃から開催、各集落の開催場所・時間詳細は事前に要確認
http://takachiho-kanko.info/event/yokagura.php

神楽で使用される道具についてご紹介!

神楽では面をつけて舞う演目があり、面には神が宿るものとされ大切に扱われています。種類は様々で、神面(しんめん)、荒神面(こうじんめん)、天狗面、鬼面(般若)、翁面、女面などがあり、神楽の種類によっては40種類以上の面を場面により使い分けています。
また、多くの演目で使用される道具のひとつが、「ぬさ(幣束)」。白い紙で作られ、神舞において「五穀舞」の天照大神など、高い位の神が舞う場面で用いられます。
そのほかにも、扇やすず、烏帽子、太鼓や笛、手平鉦(てひらがね)など様々な道具を使用。手平鉦は「かね」とも称され、直径15センチ前後の楽器です。太鼓の両脇に位置し、両手で打ち鳴らしながら拍子をとります。

新・神楽と出会う本 歌・楽器・お囃子

三上敏視

まとめ

「巫女神楽」、「出雲流の神楽」、「伊勢流の神楽」など、大きく5つに大別される神楽。全国で最も多く伝承されている「出雲流の神楽」の源流とされる佐陀神能は、400年以上の歴史を誇ります。
歌舞伎や能の要素も取り入れられるなど、日本の芸能において重要な価値を担ってきた神楽。佐陀神能をはじめ高千穂夜神楽など、国指定の重要無形民俗文化財に指定されている神楽も多く現存しています。興味のある方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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