スペイン屈指の世界遺産！世界最古の塔「ヘラクレスの塔」の魅力や周辺スポットを紹介

ヘラクレスの塔の概要や歴史について

ヘラクレスの塔は、スペイン北西地域の港町ア・コルーニャに位置しています。その歴史はローマ時代にさかのぼり、1世紀末に建設されたと伝わっています。大西洋を望むア・コルーニャ港に建てられ、灯台だけでなくランドマークとしての役割も担っていました。18世紀に改築されますが、現代まで使用され続けており世界最古の灯台としても名高い存在です。

2009年には世界遺産にも登録されました。現在は多くの人が訪れる観光名所となり、韓国ドラマ「青い海の伝説」のロケ地としても知られています。なお、塔の名前の由来については諸説あります。ギリシャ神話の英雄ヘラクレスが怪物ゲーリュオーンとの戦いに勝った場所であるという説や、かつて西ヨーロッパに住んでいたケルト人にまつわる説などが語り継がれ、歴史ロマンを感じるスポットとしても有名です。

ヘラクレスの塔の入場料やチケット情報

ヘラクレスの塔の入場チケットはビジターインフォメーションセンターで購入できます。入場料は大人3ユーロとなっていますが、月曜日は無料で見学できます。また、国際学生証（ISICカード）を持参するなど条件を満たしている場合は1.5ユーロでの入場が可能とのこと。なお現在は入場制限を行っており、2020年1月現在では入場時間を15分ごとに区切っています。入場料や入場制限については変更される可能性もありますので、事前に公式サイトで確認しておきましょう。

また、現地ではヘラクレスの塔の周辺を歩きながら塔の歴史や伝説を解説してくれるツアーが開催されています。ガイドの言語は英語もしくはスペイン語で、塔の入場が含まれない場合もありますが、ヒアリングができる方や塔についてより深く学びたい方はぜひ利用してみてください。

ヘラクレスの塔の見どころ

ヘラクレスの塔には、塔の外観や展望台からの景色・内部の構造などに魅力があります。塔の地下や周辺にもチェックポイントがありますのでお見逃しなく。ここでは、特に押さえておきたい4つの見どころについて紹介します。

異なる建築様式やデザインで建てられたユニークな塔

ヘラクレスの塔の高さは55m、うち下段の34mはローマ時代に建築され、初段部分は当時の灯台にあたると考えられています。建設当時は3層構造でしたが、18世紀に上段21mが増築されて4層構造となりました。増築部分はネオクラシック様式で建てられたため、異なる時代の建築技術が融合したユニークな建物となっています。塔の階層によってデザインが違うのも特徴的です。最下層はスクエア形ですが、2層目からは八角形、六角形と続き、最上層は円形型となっています。このデザインは塔のモデルとされる古代エジプトの「アレクサンドリアの大灯台」と類似しているとのこと。時代を超えた貴重な塔の造りをぜひ近距離で観察してくださいね。

展望台から一望できるパノラマ絶景

ヘラクレスの塔の内部にはらせん階段が設けられており、階段を登ると展望台に出ることができます。展望台からはア・コルーニャの街並みや大西洋の青い海が一望でき、ベタンソス島やサダ島といった遠方の島々を目にすることも可能です。ガリシア地方の自然の美しさを堪能できる絶景スポットとしても知られており、写真撮影にもぴったりの場所といえるでしょう。展望台に続くらせん階段は200段以上に及びますが、登り疲れが吹き飛ぶほどのパノラマ絶景が待っています。

塔の内部や地下にある遺跡も必見！

ヘラクレスの塔の内部は至るところが石で建築されており、石の重みで建造物を安定させるローマの建築技術が使用されたと伝えられています。18世紀に行われた改修の際にはガリシア地方にある花崗岩(かこうがん)を使った石板で壁を補強し、窓や扉なども追加してよりバージョンアップされました。何世紀にもわたってア・コルーニャの街や海岸を見守り続けてきた塔の頑丈な造りをぜひ間近で見学しましょう。また、塔の地下には博物館が設けられています。当時の面影が感じられる遺跡の数々が鑑賞できますので、ぜひ立ち寄ってくださいね。

塔周辺ではオブジェ鑑賞や散策を楽しめる

ヘラクレスの塔の周辺には彫刻公園と呼ばれる広場のようなスポットがあり、塔の伝説に関連するヘラクレスやブレオガンなどの彫刻作品が野外展示されています。作品の数は15点程度。不思議な形のオブジェもありますが、それぞれの作品の意味を考えながら鑑賞するのもおすすめです。公園一帯は緑が豊富でリラックスできる雰囲気に整備されており、散策や休憩にも最適といえるでしょう。大西洋も一望できますので、海沿いならではの自然の風景も体感してください。

ヘラクレスの塔観光の所要時間

ヘラクレスの塔見学の所要時間は30分未満となっています。日本語のパンフレットもあるため参考にしながら見学しましょう。なお、塔内にエレベーターは設置されておらず、展望台へは200を超える階段を登る必要がありますのでご注意ください。

ヘラクレスの塔への行き方

ヘラクレスの塔は、市街地の中心スポット「マリア・ピタ広場」から徒歩約20分の場所にあります。歩くのが苦手という方はタクシーやバスに乗って訪れましょう。また、マリア・ピタ広場近郊からでているトランビアという路面電車を使用する方法もあります。

ヘラクレスの塔と合わせて行きたい観光スポット4選

ヘラクレスの塔があるア・コルーニャの街には、歴史的な名所やスタイリッシュなスポット、文化施設などが点在しています。ここでは、その中でも特に訪れたい4カ所の観光スポットを紹介します。

歴史を感じる旧市街の中心地「マリア・ピタ広場」

マリア・ピタ広場は、ア・コルーニャ旧市街の中心部にある観光名所です。16世紀にイギリス海軍による侵略を阻止した女性マリア・ピタが名前の由来となっており、広場には彼女の銅像も建てられています。クラシカルな建物の市庁舎のほか、レストランやブティックなどが立ち並んでおりグルメや買い物を楽しむことも可能。市庁舎のライトアップも必見です。ぜひ立ち寄って、歴史を感じる荘厳な広場の風景を堪能しましょう。

ガラス窓の建物が美しい「マリーナ大通り」

港町であるア・コルーニャは、海を臨む建物のガラス窓が太陽光を反射させて輝くのが有名で、別名「ガラスの街」とも呼ばれています。とりわけ美しいと評判なのがマリーナ大通りに並ぶ建物です。ガラス窓に白い枠を使用しているのが特徴的で、光を取り入れてキラキラと輝くスタイリッシュな光景が眺められます。通りにはカフェやレストランが点在しており、ショッピングや街歩きにもおすすめです。

海水浴や散策・グルメも楽しめる「リアゾールビーチ」

リアゾールビーチは、透き通るような海面と白い砂浜で知られるビーチです。波が穏やかで海水浴や磯遊びにも適しており、年間を通して気候が温暖なためリゾート地としても有名です。周辺にはホテルやレストラン・バルなどが集中し、多くの観光客でにぎわっています。ビーチ散策や海を眺めながらの食事など、港町ならではの楽しみ方ができる一押しのスポットです。

建物デザインにも注目したい「ア・コルーニャ人間科学館」

ア・コルーニャ人間科学館は、1995年に開館した人体がテーマの博物館です。世界で最も高い身長を誇る人の模型や最先端技術を用いたプロジェクションルームなどが見どころですが、船の帆を思わせる個性的な外観にも注目です。建物の設計者は日本人建築家の磯崎新氏。世界的にも有名な建築家で、バルセロナ五輪のメイン会場の設計も手掛けています。ぜひ訪れてユニークな展示とオリジナリティあふれる建物を観賞しましょう。

ヘラクレスの塔観光をさらに楽しむならツアーがオススメ

ヘラクレスの塔観光をより満喫したい場合は、塔を含むア・コルーニャの主要観光スポットを一挙に見学できる現地ツアーがおすすめです。ツアーの中には、ツアーガイド付きの専用車で各地を巡るプライベートカスタムプランもあります。ガイドの言語が英語などになる場合もありますが、専用車でゆったりと各地を訪れることができます。外国語が堪能な方やヒアリングに挑戦してみたい方はぜひチェックしてみましょう。

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