
1610年に徳川家康が町を移した「清須越し」により基礎が構築された、長い歴史のある名古屋には、「なごやめし」と呼ばれる名古屋ならではの料理があり、本場の味を楽しむために、多くの人が訪れています。
数ある「なごやめし」の中でも有名な料理の一つが細かく刻まれたうなぎの蒲焼が乗った料理「ひつまぶし」。奥の深い、味わい深い料理で、1つの料理で2度も3度も楽しめるひつまぶしの専門店は、名古屋市内に多く点在しており、店により味が異なるので、ひつまぶしの食べ歩きも楽しめます。
今回は、名古屋でおすすめのひつまぶし専門店をご紹介します。
目次
名古屋のグルメ事情
名古屋グルメの主要エリアと立地環境の傾向
名古屋駅がある名駅エリアと栄駅がある栄エリアが、名古屋の2大繁華街といわれています。開発が進む名駅エリアには、ミッドランドスクエアや大名古屋ビルヂング、JRセントラルタワーズなどの高層ビルが立ち並んでおり、おしゃれなグルメが集まっています。江戸時代から続く繁華街の栄エリアには、巨大な地下街が張り巡らされています。老舗の食事処やカフェなどが集まっているので、名古屋名物のモーニングを体験するのにもおすすめのエリアです。
名古屋ならではの名物・ご当地グルメ
名古屋めしといえば、ひつまぶし、あんかけスパゲティ、小倉トースト、ミソ煮込みうどんなど、数多くの名物がそろっています。名駅や栄エリアの地下街には、名古屋グルメの専門店が軒を連ねているので、気軽に名古屋めしの食べ歩きが楽しめます。名古屋で人気のお店「名古屋名物 名古屋丸八食堂」には、ミソカツや手羽先、きしめん、名古屋コーチンの親子丼など、ご当地グルメがそろっているので、時間がない方でもお手頃な予算で名古屋めしが制覇できます。
名古屋に行くなら第一候補?有名店・行列店を紹介
名古屋めしの代表格・ひつまぶしを食べるなら、明治創業の老舗店「あつた蓬莱軒」がおすすめです。ひつまぶしの登録商標店として知られており、通常の1.5倍の量がある「一半(いちはん)ひつまぶし」が人気料理です。シェアしていただけるので、うなぎ寿司やウマキ、うなぎ肝ポン酢など、いろいろ注文してうなぎ三昧を楽しむのもおすすめです。熱田神宮近くに2店舗あるほか、栄の松坂屋にも入っており、名古屋観光途中のランチにもぴったりです。
名古屋の名物ひつまぶしの豆知識
ひつまぶしの名前の由来
ひつまぶしの由来には、諸説ありますが、「お櫃(おひつ)」に入ったご飯に、小さくきざんだうなぎの蒲焼きを「まぶす」ことから、「櫃まぶし(ひつまぶし)」となったといわれています。関東エリアではうな丼のことを「まむし」や「まぶし」と呼んでいたため、「おひつに入れたまぶし」という意味から、こう呼ばれるようになったなど、いろいろな説があげられています。
ひつまぶしの食べ方
ひつまぶしに十字に切れめを入れて、4分割に分けておきます。1杯目は、そのままよそってタレがしみ込んだうなぎの味を楽しみます。2杯目は、ネギやわさび、のりなどの薬味をのせて、うなぎの風味を味わいます。3杯目は、ダシをかけてお茶漬けスタイルでいただきます。うなぎの脂が溶け込んだうま味たっぷりのダシがクセになる味わいです。そして、最後の1杯は、3通りのうちの気に入った食べ方で仕上げます。最後まで味わいつくすのが名古屋流なんですね。
広告
■ひつまぶしとは?

なごやめしの代表的料理の「ひつまぶし」とは、関西風で焼き上げ、細かく刻まれたうなぎの蒲焼をお櫃に入ったご飯の上にどっさりと乗っけた料理です。1杯目はお櫃に入った「ひつまぶし」をお茶碗によそい食べ、2杯目はお茶碗によそったひつまぶしに薬味をかけて食べ、3杯目はお茶漬けにして食べます。店によってはお茶漬けの際に出汁がきいたお茶漬けにする場合もあり、店によってさまざまな味の違いを楽しめるでしょう。
名古屋駅周辺
■まるや本店
広告
最初におすすめする名古屋ひつまぶしの名店は「まるや本店」。名古屋駅の名鉄百貨店本館9階で食べられるひつまぶしの人気店です。鰻はもちろんのこと、米やタレ、漬物などもこだわったまるや流の名古屋名物ひつまぶしが味わえます。後出しの熱々のダシを掛けての茶漬けがとてもおいしく最後まで飽きることなくひつまぶしを楽しめます。
まるや本店 名駅店
- 愛知県名古屋市中村区名駅1-2-1 名鉄百貨店本館9F レストラン街
- 052-585-7108
- 11:00~22:00(LO)
- 百貨店に準ずる
国際センター、伏見駅周辺
■イチビキ
次におすすめする名古屋ひつまぶしの名店は「イチビキ」。昭和14年創業の老舗。ひつまぶしは甘辛のタレに漬けて備長炭で焼いた肉厚の鰻がこれでもかと言うくらい贅沢に盛られています。カリッと香ばしいひつまぶしを存分に堪能することができる逸品です。
イチビキ
- 愛知県名古屋市中村区名駅南1-3-16
- 052-582-3811
- 11:30~13:00 17:00~20:00
- 月曜
■宮鍵
3軒目におすすめする名古屋ひつまぶしの名店は「宮鍵」。明治32年創業の鰻と鶏肉料理の老舗。ひつまぶしは、親子丼と並ぶ定番メニューで、常連客からも愛されています。余分な油は落とされ、鰻の旨みだけが残る絶妙な焼き加減は絶妙です。