ウィーンに行ったら体験したい！オーストリア名物のワイン居酒屋「ホイリゲ」に行ってみよう

■ホイリゲとは？

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「今年の」を意味するドイツ語「heuer」から生まれたホイリゲ（Heuriger）とは、本来は「今年のワイン（der heurige Wein）」つまり新酒そのものを意味する言葉です。そこから転じて、葡萄栽培農家がワイナリーの脇で自家製ワインを販売したり提供する簡易食堂のことも「ホイリゲ」と呼ばれるようになり、自然に包まれたガーデンや田舎風の雰囲気の室内で、自家製ワインと肉の燻製・ピクルスなどが主体のつまみを楽しめる場所として、その呼び名は定着していきました。

http://www.wien.gv.at

このようなホイリゲはワイン生産が盛んなオーストリア東部に集中していますが、中でも、市街地を取り囲む広大な森林地帯「ウィーンの森」を有する首都ウィーン周辺には多数のホイリゲが点在しています。中には、車で移動しないと不便な場所などもあるので、ここでは、ウィーン市内から路面電車38番の終点まで乗車すればアクセスできるグリンツィング地区のおすすめホイリゲを紹介していきます。

■伝統的なホイリゲ街グリンツィングのおすすめのホイリゲ

▼ラインプレヒト(Weingut Reinprecht)

路面電車の停留所から約3分の場所にあるホイリゲ。300年前まで修道院だった建物を利用しており、いくつもの小部屋に分かれた店内では、雰囲気のある空間でワインを楽しめます。広い庭にも多数席が用意されているので、夏の晩にはテラス席で心地よい風を感じながら自家製ワインと本格的なホイリゲ料理をいただくのがおすすめです。

▼バッハ・ヘンゲル(Bach Hengl)

1200人も収容できるグリンツィングで最も大きいホイリゲ。いつも観光客の姿でにぎわう店内には、民族衣装を身に着けたスタッフや、ウィーンの伝統的なシュランメル音楽の楽士たちの姿も見られ、盛り上がった雰囲気を味わうことができます。作り置きが基本のホイリゲ料理ではなく、ウィンナー・シュニッツェル等の温かいウィーン名物料理もあるので、食事目的で来るのもおすすめです。

▼ラントハウス(Gerstners Landhaus)

ドイツとオーストリアの国境に位置する街パッサウの修道院附属のワインケラーとして12世紀に建てられた建物を改装した店。壁には蔦が絡まり、味わいのある雰囲気が魅力的です。自家製ワインではなく、買い付けたオーストリア産ワインを提供する店なので厳密には「ホイリゲ」とは呼べませんが、グリンツィングの街によく溶け込んでいるので、ホイリゲの雰囲気を体験できます。

ウィーン市内には、その他にもハイリゲンシュタット（Heiligenstadt）、シュタマースドルフ（Stammersdorf）、オーバーラー（Oberlaa）などホイリゲ街として知られる街がありますが、旅行者として訪れた場合にはアクセスが少々難しいのが難点です。でも、今回紹介したグリンツィングなら、路面電車一本でアクセスできるので、ホイリゲ体験初心者さんにも安心！ぜひ、地元のおいしいワインと共に、ホイリゲ料理や伝統音楽を楽しめるグリンツィングのホイリゲに足を伸ばしてみてください。

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