火葬したペットの遺骨はどうなる？自宅での保管方法、散骨、ペット霊園に納骨などまとめ

ペット好きの人にとっては、ペットは家族の一員のような存在。そのペットが亡くなってしまったら、悲しさを抱えながらも、丁寧に見送ってあげたいと思うのではないでしょうか。ペットを火葬するには、ペット火葬・葬儀業者に依頼する人が多いですが、火葬した後の遺骨をどのようにするかも決めておかなければなりません。一般的なのはペット霊園に納骨したり埋葬することですが、自宅で保管する飼い主もいます。そこで今回は、自宅ではどのように保管したらいいのかを解説。合わせてペット火葬の基礎知識もお伝えするので、最後まで読んで、ぜひ参考にしてください。

ペットが亡くなった時にまず行うことは？

ペットが亡くなったら、ペット火葬・葬儀業者に連絡をして、火葬のための手配をする必要があります。しかしその前に、しておくことがあります。それがペットの遺体を清めて安置をすること。専門的な知識や作法を知らなくても、落ち着いて行えば難しいことではありません。ここで正しく処置をしておくと、後の対応も順調に進められます。

遺体を清める

ペットが亡くなって、最初にすることは遺体を清めることになります。まず、毛布かタオルを敷いて、寝かせてあげます。そして、手と足を胸のあたりで折り曲げて、寝ているポーズのようにしてください。次に、ガーゼやタオルをぬるいお湯でしめらせて、遺体をきれいに拭いてあげましょう。ポイントは、硬直前に行うこと。遺体が硬直してしまうと、手足が突っ張って、棺に入れにくくなることもあるので、気をつけましょう。

安置する

続いて、遺体を安置をします。遺体が入るサイズの箱・段ボール箱を用意して、その中に毛布やタオルごと入れます。注意したいのは、遺体の傷み。直射日光が当たると傷みが早くなるので、風通しのいい場所を選んで安置するようにしましょう。そして、気温が高い時期だったら、クーラーをつけた部屋に安置するのもおすすめです。

ペット火葬・葬儀業者に連絡する

遺体の清めと安置が終わったら、ペット火葬・葬儀業者に連絡します。ここでも気をつけたいことがあります。飼い主の中には、自分でペットを火葬をしてあげたいと考える人もいるかもしれませんが、違法行為となるのでやめましょう。ペット火葬・葬儀業者なら、火葬のほかにも、葬儀や供養なども、すべて任せることができるので、安心して依頼しましょう。

ペット火葬の基礎知識

ペット火葬は、最近になって利用する人が増えてきています。サービスを提供する業者も多く、プランの選択肢も広がっています。そこで、ペット火葬の基礎知識を解説。基礎知識の中には、遺骨の保管方法にも役立つ情報もあるので、ぜひ参考にしてください。ここでは、「火葬の方法」「火葬のプラン」「火葬の費用」を説明していきます。

火葬の方法には何がある？

ペットの火葬方法は、主に3種類あります。1つ目はペット霊園の斎場で、園内に併設されている火葬炉で行います。大型のペットを火葬できるのが特徴です。2つ目は訪問可能。火葬炉を積んだ車で自宅まで訪問して、自宅で火葬をすることができます。3つ目は、自治体の施設を使った火葬。民間業者よりプランやサービスは充実していませんが、費用が安いのがメリット。

火葬のプランにはどんなものがある？

火葬のプランは、大きく分けて3通り。1つ目は「合同火葬」で、複数ペットと同時に火葬を行い、返骨はされません。2つ目は「一任個別火葬」。依頼主のペットだけを単体で火葬して、最後までスタッフが行います。3つ目の「立会個別火葬」は、依頼主のペットのみを火葬するのは「一任個別火葬」と同じですが、「立会個別火葬」では飼い主が火葬に立会って、拾骨まですることが可能。

火葬の費用はどうやって決まる？

火葬の費用は、さまざまな費用項目の組み合わせで決まりますが、ベースとなるのはペットのサイズ。体重が軽いほうが安く、重くなるに従い、高くなっていきます。というのも、小動物なら約30分で火葬できますが、体重が重い大型ペットは、60分～120分ほど必要になり、それだけコストがかかるからです。また、火葬プランによっても費用は変わってきます。

ペット火葬の流れ

続いて、ペット火葬の流れを紹介。火葬プランの項目でも説明しましように、プランによって火葬の流れは異なっています。「合同火葬」と「個別火葬」で違うのは当然ですが、同じ「個別火葬」でも、「一任個別火葬」と「立会個別火葬」では、やはり流れが違ってきます。ここでは、ニーズが高い「立会個別火葬」を例にとり解説していきます。

斎場に行く・火葬車が訪問する

火葬を行う場所は、ペット霊園の斎場か、火葬車を使う訪問火葬なら自宅となります。斎場での火葬では、ペットの遺体を業者に迎えにきてもらうか、飼い主が運ぶか選べることもあります。迎えにきてくれる場合は、料金が別途必要になることもあるので確認しておきましょう。訪問火葬なら、自宅に火葬車が来るまで、準備をして待ちましょう。

葬儀を執り行う

お別れのセレモニーや葬儀は、業者がさまざまなバリエーションを用意しています。祭壇を設置して花で飾ってから行う場合や、なかには僧侶による読経、焼香がある葬儀も。時間は30分程度かかります。訪問火葬では自宅で葬儀を行いますが、業者が必要なものを用意してくれます。斎場での葬儀よりも、シンプルな形が多いようです。

お見送り

葬儀が終了したら、最後のお別れとなります。ペットの体をなでたり、さすったりして、見送ってあげましょう。遺体と一緒に、副葬品を入れられることもあります。好きだった食べ物、よく遊んだおもちゃなどを入れてあげるといいでしょう。しかし、入れられない場合もあるので、確認しておくと安心。お別れが済んだら、火葬となります。

火葬

火葬が終わるまでの時間は、斎場なら待合室やロビーなどで待つことになります。火葬にかかる時間は、ペットの体重によって変わってきます。小動物は約30分、猫・小型犬は、45分〜60分ほど要します。中型犬・大型犬になると、60分〜120分かかることも。また、火葬車の火葬炉は、斎場の火葬炉よりも火力が弱いので、より時間がかかる場合もあります。

拾骨

火葬が終わったら、残った骨を取り出して、飼い主が拾骨を行います。拾骨のやり方は、長い箸を使って一つ一つ骨を拾いあげ、骨壷へ入れていけばいいので、特に難しいことはありません。スタッフも近くでサポートしてくれるので、安心して行いましょう。拾骨が終了したら、遺骨を自宅に持ち帰るか、霊園に納骨・埋葬することも可能。

火葬した遺骨を自宅で保管

それでは、火葬した遺骨がどうなるかを解説。まず前提条件として、火葬プランの項目で紹介したように、プランは「一任個別火葬」か「立会個別火葬」を選ぶこと。「合同火葬」では遺骨が戻ってこないので、自宅で保管することも、霊園に納骨することもできなくなります。ではまず、自宅で保管する方法から説明していきます。

手元供養

手元供養とは、遺骨自宅にを引き取って供養すること。供養といえば、ペット霊園に納骨・埋葬するのが通例でしたが、手元供養は、比較的最近になって行われようになった方法です。遠く離れた霊園に納骨や埋葬よりも、亡くなった後も、ペットを身近に感じられることがメリットといえます。それではその方法など解説していきます。

用意するもの

手元供養で、必ず必要になるものは特にありません。ただ、そのままでは可愛そうと思ったら、ペット用の仏具を用意するのがおすすめ。花立、供物皿、水入れ、ローソク皿、香皿などがセットになっているもので、価格は10,000円～20,000円程度で購入できます。なかには、リンが付いた本格的なものもあります。予算に合わせて選ぶといいでしょう。

やり方

手元供養のやり方に、決まった作法などはありません。毎日手を合わせたり、線香をあげたり、好きだった食べ物などを供えたりと、気持ちをこめて供養をしてあげればいいのではないでしょうか。また、火葬してもらったペット霊園で、僧侶による動物供養の法要、春・秋の法要が営まれる時に、遺骨を持参して参加できることもあります。

注意点

手元供養する時に注意する必要があるのがカビ。骨は湿気に弱いため、対策をしていないと、カビが生えてしまう可能性があるのです。日本は梅雨の時期があるので、湿気対策は特に重要。方法としては、吸湿剤を中に入れるのが簡単でおすすめ。また、骨壷本体と蓋をテープでしっかり貼って密閉するのも効果的。吸湿剤を入れてから密閉すると、さらに防湿効果が高まります。

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散骨

ペットの遺骨を散骨することもできます。ペットと遊んだ思い出がある自宅の庭に散骨してあげれば、亡くなったペットも喜んでくれるのではないでしょうか。なお、散骨をしても違法行為にはあたらず、また、自分の庭に散骨をするのであれば、マナーとしても問題ありません。ここでは、散骨の方法と合わせて、散骨に必要な粉骨についても紹介。

用意するもの

散骨では、用意するものは特にありません。ただ、散骨するための準備として、遺骨をパウダー状に加工する粉骨をする必要があります。ペットの火葬業者がオプションで加工してくれることもあるので、火葬の際に確認しておくといいでしょう。費用は、5,000円～10,000円程度。自分で粉骨することも可能ですが、乳鉢ですり潰すのは、時間と手間がかなりかかります。

やり方

自宅の敷地内であれば、ペットとよく遊んだ庭や、ペットが好んでいた場所に散骨するのがおすすめです。散骨した場所に、墓石やプレートを置くのもいいでしょう。そのほか、木や花の苗を植える飼い主もいます。木や花が育っていけば、まるでペットの分身のように思えて、それを眺めるたびに、心も安まるのではないでしょうか。

注意点

散骨は違反行為にはならないと紹介しましたが、近所への配慮はしたほうが無難。たとえば、周囲から見えるような場所に散骨したりするのは、おすすめできません。細かく粉骨されて、骨の形がない状態でも、それが遺骨だとわかれば、感情を害する人もいるかもしれません。近所トラブルを引き起こさないためにも、注意して散骨しましょう。

キーホルダー保管

最近では、ペットのメモリアルグッズの種類も豊富になっています。遺骨を粉骨して入れるキーホルダーも、注目を集めているグッズ。気軽に身につけることができ、外出中もペットと一緒にいることができるのがメリットです。遺骨をすべて粉骨してもいいですが、最初に紹介した手元供養の遺骨を分骨して、その一部を粉骨してキーホルダーに入れるのもおすすめ。

用意するもの

用意するものは、好みのキーホルダー。遺骨はパウダー状に粉骨加工して入れてもいいですが、キーホルダーに入る程度の小さな遺骨があれば、それを入れてもかまいません。粉骨は、ペット火葬業者が加工してくれる場合もありますが、粉骨を専門にしている業者もいるので、利用のしやすさ、料金などで決めてもいいでしょう。

やり方

キーホルダーで遺骨を保管するには、小さな遺骨でなければ入れられませんが、ない場合は自分で細かくする必要があります。素手で行うことに抵抗がある人は、紙などの間にはさみ、少し力を加えると、小さな破片にできます。遺骨は、キーホルダーにそのまま納めても問題ありませんが、気になるようでしたら、ガーゼにくるんで入れるのもおすすめ。

注意点

キーホルダーは、遺骨が入るものなら自分の好みで選んでもかまいません。ただ、蓋がネジ式のものが多く、身につける際には、しっかり締めておくことが大事。きちんと締まってないと、知らないうちにゆるんで、遺骨を失くしてしまうことも考えられます。そして、防水仕様でないタイプは、雨にも気をつけて、身につけたまま、シャワーやプールを利用するのは避けましょう。

埋骨

埋骨とは、骨を土の中に埋葬すること。土に埋める方法には土葬もありますが、土葬は遺体を火葬せずにそのまま埋葬します。そのため、しっかりとした処置をしないと、トラブルの元になることも。一方、埋骨は火葬してから遺骨を埋葬するため、土葬ほど気を使わなくても大丈夫です。ただ、それでも注意すべき点はあるので、やり方とともに、詳しく紹介していきます。

用意するもの

スコップなどがあれば、他は特に必要ありません。そのため、火葬代は別にして、費用がかからないのが埋骨のメリットのひとつです。もちろん、埋骨した場所に墓石やプレートなどを用意して置くのももおすすめ。プレートなら数千円で購入できます。墓石でもコンパクトなサイズなら、10,000円～30,000円程度で手に入れることが可能。

やり方

スコップで30cmほどの穴を掘ります。その底に遺骨を安置して埋め戻せば、作業としてはこれで終了です。その際、遺骨を骨壷に入れたまま埋めても問題ありませんが、土に還るのに時間がかかってしまいます。できれば、遺骨と骨壷は別々に埋めるほうが望ましいといえます。土に直接遺骨を置くのが気になる場合は、綿などの自然素材でできたタオルでくるんでから埋めるといいでしょう。

注意点

埋骨の注意点は、埋葬する場所です。自宅の庭に埋骨するなら問題はありませんが、それ以外の私有地や公共地に遺骨を埋めると、不法投棄にあたるので気をつけましょう。また、自宅の庭であったとしても、引っ越しする予定がある、売却したり他人に貸す可能性がある、というような事情がある場合には、埋骨するのは避けましょう。

火葬した遺骨を霊園で保管

ペット霊園で火葬して、そのまま納骨したり埋葬したりする飼い主は多いです。紹介した通り、自宅で保管するには、どの方法でも管理には気をつかう必要があり、時には近所トラブルを招く恐れも。その点、霊園に安置すれば、すべての管理を任せられるのがメリット。ただし、自宅保管に比べてコストが高いことは覚えておきましょう。

納骨堂へ個別に納骨

自分のペットの遺骨を単体で安置したい場合は、個別の納骨堂がおすすめ。納骨堂のタイプは、霊園によって異なっており、多様な納骨スペースが用意されています。棚タイプ、ロッカータイプ、仏壇タイプなどが一般的で、その中から自由に選択できます。費用の相場は、利用するスペースにもよりますが、年間1万円～数万円程度となっています。

個別の墓に埋葬

保管の方法で最も手厚いといえるのが、個別の墓への埋葬となります。人間の墓のように墓石を建てることもできます。文字・レリーフを、墓石に彫ることができるオプションサービスを提供している業者もあります。費用は大きさにより幅があり、10万円～数十万円は必要。また、それとは別に、墓の年間維持管理費がかかることも頭に入れておきましょう。

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合同供養塔

合同供養塔は、複数のペットと一緒に納めるタイプの納骨堂。個別に返骨してもらった遺骨を、わざわざ他のペットとともに納骨することに抵抗を感じる人もいますが、なかには、「ウチの子は寂しがり屋だから仲間と一緒に」と、多くのペットと永眠でき合同供養塔を選ぶ飼い主もいます。費用は無料か数千円ほどと、3つの中では最も低コストです。

ペット火葬業者の選び方のポイント

最後に、ペット火葬業者の選び方のポイントを解説。現在では、多くのペット火葬業者がサービスを行っており、全国に店舗を展開している大手から個人経営まで、規模はさまざま。そして、プランの種類、供養の方法なども充実しているので、どこにしようか迷うほど。ここでは、4つの項目を挙げて、選び方を詳しく紹介していきます。

料金をはっきりと表示しているか

ペット火葬の費用項目には、さまざまなものがあります。火葬代、出張代、骨壷代、覆袋代、深夜・早朝の割増料金など、広範囲にわたっています。また、お別れのセレモニーなどのオプション料金が用意されている場合も。そうした費用をしっかりと明示しているかは、業者を選ぶ上では大きなポイント。ホームページなどで必ず確認しましょう。

希望のプランがあるか

ペット火葬には、「個別火葬」や「合同火葬」といった火葬プラン、合同供養碑、納骨堂、墓などの供養方法が豊富です。そのため、まずはどうやってペットを見送ってあげたいかをはっきりさせておいた上で、プランを比較しましょう。そして、遺骨を自宅で保管、個別の墓に埋葬場合を希望する場合は、返骨してもらえる個別火葬プランを必ず選びましょう。

数社から見積もりをとり比較する

希望通りのプランがあり、費用も妥当であれば、その業者に決めてもいいかもしれませんが、できれば候補となる業者をいくつかピックアップして、各社から見積もりをとることをおすすめします。選択肢が広がり、また、料金面やプラン面で、よりピッタリな業者を選ぶことが可能かもしれません。少し手間はかかりますが、その価値はあるといえます。

業者に電話して雰囲気をつかむ

今ではペット火葬も、インターネットで、申し込みを完了できるところが多くなっています。ただ、業者のホームページを見ただけでは、判断がつきずらいことも少なくありません。そんな場合には、実際に電話をするのもひとつの方法。信頼できそうな業者なのか、電話の対応からでも、つかむことができる場合があります。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

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東証上場企業が運営している信頼度の高いペット葬儀サービス。24時間365日受付しており、専門の相談員が豊富な知識を生かして親切・丁寧に応対してくれます。プランは「霊園供養プラン」「個別一任プラン」「家族立ち合いプラン」の3種類。霊園供養は合同火葬、それ以外は専用のセレモニーカーにて火葬を行います。火葬はロゴなどが入らない専用のセレモニーカーで自宅まで来てくれるので、近所の目を気にする必要もありません。ペット葬儀はハムスターのような小動物にも対応しており、深夜や早朝の火葬も可能。また生前見積もりでもしもの時に備えることもできます。

火葬したペットの遺骨をどうするかはよく考えから決めよう

ここまで火葬したペットの遺骨をどうするかについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。現在では、自宅で保管したり、ペット霊園に埋葬したりと、いろいろな方法があります。慌てて決めて後悔しないように、今回の記事を参考にしながら、家族全員でじっくりと考えて、ペットにとって一番いい方法を選んであげましょう。

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