チャドクガの駆除方法は？対策についても紹介！

見つけたら思わずぎょっとしてしまう虫、といえば毛虫かもしれません。毛虫にはさまざまな種類があり中には無害なものもいますが、時に厄介な害を及ぼす種もいます。その代表が「チャドクガ」。お茶の葉を好むことからその名がつきましたが、サザンカやツバキなど住宅街にもよく植わっている樹木に発生します。チャドクガの毒毛に触れるとかゆみや赤みを伴う皮膚炎を引き起こす危険がある上、細かな毒毛は風に乗って飛散することも。そのため駆除は慎重に行う必要があります。ここではチャドクガの生態やライフサイクルの他、発生しやすい環境や駆除方法などをまとめました。参考にしてください。

チャドクガとは？

チャドクガは卵から幼虫、マユ、成虫の全期間において、毒針毛と呼ばれる目に見えないほど微細な毒毛を持っている危険生物です。公園などの他、一般家庭の垣根で発生することも多く、都市部でも油断できません。ここではチャドクガの生態や見分け方、ライフサイクルをまとめました。チャドクガを詳しく知り、被害に遭わないようにしましょう。

チャドクガの生態は？

チャドクガはその名前の通り、お茶の木をはじめとするツバキ科の樹木に卵をまとめて産みつけます。この卵塊（らんかい）は黄色で毛玉状。一見ふわふわしているので触りたくなりますが、このふわふわは細かな毒針なので注意が必要です。ふ化した幼虫は葉の裏側で頭をそろえて集団で生活し、羽化すると約20～25mmほどの成虫になります。

チャドクガの見分け方は？

前述したようにチャドクガの卵はふわふわとした毛玉状。幼虫はクリーム色の長い毛とオレンジ色の顔が特徴です。幼虫は葉の裏に固まっているので分かりやすいかもしれません。チャドクガの成虫は黄褐色。両方の羽の先に黒い点が2つずつあるのでそこで見分けましょう。また成虫は走光性があり、光を求めて家の中に飛び込んでくることもあります。

チャドクガのライフサイクルは？

チャドクガは1度に100個ほどの卵を産みます。そして卵のまま越冬し、翌年4～6月頃に孵化します。孵化した幼虫は6～7月頃に羽化して産卵し、8月～9月頃には2回目の幼虫が生まれます。しかし暖かい地域では10月から11月頃にも発生することがあります。成虫の寿命は約7日と短命ですが、死んだ体にも毒針があるで注意が必要です。

チャドクガによる被害は？

刺されると「痛がゆくて夜も眠れない」というほどのチャドクガ。ひどい場合は症状が半年続くこともあります。チャドクガの毒針毛は風や衝撃で飛び散ることがあり、通行人への被害も懸念されるため早急に対応したいところです。ここではチャドクガが発生しやすい時期や環境、刺された場合の対処法を紹介しますので参考にしてください。

チャドクガが発生しやすい時期は？

チャドクガの幼虫が発生しやすい時期は4～6月と8～9月の年2回です。しかし「チャドクガのライフサイクルは？」にもあるように、地域によっては10月から11月頃にも見られることがあります。もしその時期にツバキやサザンカなどの葉の裏に幼虫が頭をそろえて並んでいる姿を見つけたら、それはチャドクガの幼虫と考えていいでしょう。

チャドクガが発生しやすい環境は？

チャドクガはお茶の木やツバキ、サザンカなどの植物を好み、これらに多く発生します。このような植物は公園や生け垣などによく植わっているので、山や森ではなく都市部でも注意が必要です。またチャドクガの微細な毒針毛は風に乗って飛散することもあるため、風が強い日に木の下や風下にいると思わぬ被害に遭うことが考えられます。

チャドクガに刺された時の対処法は？

まず症状が出ているところにセロハンテープなどを張り付け、毒針毛を取り除くことが大切。そのあと流水で洗い、被害がひどい場合は医療機関へ相談しましょう。こすったり掻いたりしたら被害が広がる恐れがあります。また刺された時に着ていた洋服をそのまま洗濯機で洗ってしまうと毒針毛が他の服へ移る可能性があるので避けましょう。

チャドクガの駆除方法は？

チャドクガの毒針毛に触れるといつまでも痛がゆさが残ります。刺された時はほとんど分からないのに、後から痛みや強いかゆみが出てくるのでとても厄介。ここではチャドクガの駆除方法を3種類紹介します。ただし駆除する時は長袖長ズボンでマスクや帽子、ゴム手袋などをつけ、肌が露出しないようにしましょう。そして強風時の駆除は避けた方が無難です。

チャドクガ用の固着スプレーをかけ、葉を切る

固着スプレーとはチャドクガの毒針毛を固着剤で固めて駆除できるスプレーです。微細な毒針毛が飛び散らないので駆除時の被害を抑えることができます。またチャドクガの毒針毛は幼虫が通った後にも残るので、幼虫がいた枝ごと切り取ることも忘れないように。切り取った枝はビニール袋などに入れ、中身が出ないようしっかり封をして捨てましょう。

薬剤・殺虫剤を使う

チャドクガの幼虫は殺虫剤に弱いので、園芸用殺虫剤が効果的。高い木の場合は噴霧器に入れて使うのもおすすめです。ただし幼虫に殺虫剤をかけると葉から落ちてくるので、触れないように注意しましょう。殺虫剤は葉の表面だけでなく、幼虫が潜んでいる裏側にも散布することが大切。駆除はゴキブリ用殺虫剤でも可能ですが、植物が傷む場合があります。

熱湯をかける

幼虫に50度以上の熱湯をかけると駆除することができます。方法は幼虫のついた葉を枝ごと落とし、バケツに用意した50度以上のお湯の中に入れるだけ。この方法だと毒針毛が飛び散る心配なく駆除できます。幼虫に直接お湯をかけても駆除できますが、植物にダメージを与える可能性があるので注意しましょう。しかしこの方法は幼虫に近づく必要があるのでより一層の警戒が必要です。

チャドクガ発生の対策は？

チャドクガは早期発見・早期駆除が一番の対策。卵は塊になっており幼虫は群れで行動するので、見つけやすいこの時期に駆除しましょう。成長するにつれ行動範囲が広くなり、駆除が大変になってしまいます。ここではチャドクガ発生の対策に役立つ3つの方法を取り上げますので、参考にしてください。また対策する時にはできるだけ肌を露出しない服装で行いましょう。

剪定する

生け垣や植木などを定期的に剪定するのもチャドクガ対策に有効。枝葉同士にすき間が生まれて、卵や幼虫を発見しやすくなるためです。またチャドクガの天敵である鳥からも見つけやすく、効果的に数を減らすことが期待できます。剪定する時はからみあっている枝や、1本だけ伸びた徒長枝など、余計な枝を選んでいくとよいでしょう。

薬剤や木酢液を撒く

チャドクガの発生を防ぐため、ネットショップやホームセンターではさまざまな薬剤が販売されています。チャドクガの被害が本格化しているならそれを使用するのもよいでしょう。その他、炭を作る時に出る煙を冷却して得られる木酢液もチャドクガをはじめとするいろいろな害虫駆除に効果的。木酢液は樹木の成長を促す効果も期待できます。

卵がないか確認する

チャドクガの卵は黄色っぽい綿毛が集まったような形をしています。この綿毛に見えるものは成虫がつけた毒針毛。この毒針毛は風や衝撃で飛散することがあるので注意しましょう。駆除する時は卵がついた枝ごと切り落としビニール袋に入れ封をします。卵の時に駆除することはチャドクガを元から断つことにつながるので、見つけたら早めの駆除がおすすめです。

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目に見えない毒針毛が肌に触れるとつらい痛がゆさが長く続くチャドクガ。見つけたらすぐ駆除したい害虫ですが、発生量が多く手に負えない場合は業者に依頼するのもおすすめです。業者に依頼するとプロならではの知識と技術を生かし、確実に駆除してくれますよ。チャドクガかも？と思ったら早めに対応して、被害に遭わないようにしましょう。

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