屋根修理で補助金・助成金を受け取る方法は？申請の流れやポイントを紹介

屋根修理で利用できる補助金・助成金制度についてまとめました。大がかりな屋根修理には高額な費用が必要です。補助金・助成金を利用することで、費用を抑えてリフォーム工事できます。しかし、省エネ性や耐震性の向上といった目的に合わせてリフォームしなければいけないなど、制度を利用するための条件に当てはまらなければ補助金を受け取れません。そのため、細部まで補助金・助成金制度について理解しておくことが大切です。
この記事では、補助金・助成金を申請できる屋根修理の種類や申請条件をはじめ、申請する際の流れ、補助金制度の代表的な例などを紹介しています。ぜひ参考にしてください。

補助金を申請できる屋根修理とは

屋根修理は個々の家の責任で行う施工だと思われがちなので意外と知られていませんが、屋根修理は、条件によっては自治体の補助金・助成金を受けることができます。これは、所定の条件を満たす屋根修理やリフォームは、巡り巡って公共のために役立つからです。自治体に補助金を申請できる屋根修理やリフォーム施工とは、簡単に紹介すれば以下のようなものです。

省エネ性向上のリフォーム

省エネリフォームとは、住居の省エネ化を目的としたリフォームのことです。屋根に関する省エネリフォームの代表的なものとして、太陽光パネルの設置が挙げられます。加えて、建物の使用エネルギーの削減に繋がることから、断熱・遮熱に関する修理も制度内です。
2006年に法改正されるまでは、防火や結露対策として有害物質であるアスベストを使用する建物もありました。現在は、アスベストを含んだ屋根材の撤去が進み、国土交通省によって設けられた補助金制度を利用してアスベストの調査と除去工事を行えます。ただし、補助金制度を設けていない自治体もあるため、地方公共団体への確認が必要です。

耐震性向上のリフォーム

耐震リフォームは、基準となる耐震性を下回る住宅の耐震性能向上を目的としたリフォームです。補助内容には屋根の軽量化や金物の補強、耐震リフォームの際の足場の設置などが含まれます。工事費用も高額化する恐れがあるため自治体がサポートし、地震による倒壊リスクを軽減しているのです。

屋根修理の補助金を申請するための条件

自治体に補助金を申請できる屋根修理やリフォーム施工の内容はわかりました。しかし、こうした条件に当てはまるだけでは必ずしも補助金を受けられるとは限りません。自治体の補助金を受けるためには、申請の際の条件を満たす必要があります。屋根修理において補助金を申請できるのは、下記のような条件を満たす場合のみです。

省エネ性・耐震性向上が目的

補助金を申請する際は、基本的に省エネ性や耐震性の向上を目的としなければいけません。屋根修理では、劣化状況に伴って修理することがほとんどです。美観性アップに繋がる塗装の塗り直しも補助金制度内に入ることもあります。塗料に遮熱塗料を採用した場合、遮熱効果により省エネ性が向上すると認められることがあるのです。自治体によって異なる補助金制度の条件を把握するために、各自治体のホームページを確認しましょう。

屋根修理前後の写真を撮影できる

着工前後の写真撮影が、屋根修理の補助金申請のために必要です。撮影した写真は、実際に目的に沿ったリフォームを実施したという証明になります。

指定された屋根修理業者に依頼

補助金の制度によっては業者が指定されているケースもあるため注意が必要です。業者が指定されている場合、業者の店舗所在地が申請する自治体に属することが多い傾向があります。リフォームによる省エネ性・耐震性向上のほかに、地域の活性化を目的としているからです。普段のメンテナンスや点検を依頼している業者が隣の市にあると、補助金を利用できません。対象地域ではない業者に依頼できるケースもありますが、支給される金額が低くなる可能性があるため、リフォーム業者の指定の有無は確認すべきです。

屋根修理する物件が居住用

屋根修理の補助金制度は自治体によって定められていますが、補助金の支給対象となる建物は居住用の自宅に限られるという共通の条件があります。このことから、店舗や賃貸物件などのリフォームには適用されません。

暴力団と無関係

屋根修理だけではなく、すべての補助金制度に共通する条件です。

税金の滞納や未納がない

屋根修理で支給される補助金には税金を使用します。そのため、申請した人自身の税金の支払いが滞っていると、補助金が支給されません。万が一未納・滞納分の税金がある場合は、早めに改善しておくことをおすすめします。

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屋根修理の補助金制度の例

屋根修理や屋根のリフォーム施工に際する補助金制度は、自治体や目的によってさまざまです。基本的には前項でも紹介したように、省エネや耐震など公共に寄与するものに限られますが、自治体では複数のリフォーム推進事業を展開しています。もし自分がやろうとしている屋根修理が以下のような事業の推進につながる場合には、補助金の申請をしてみてください。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

既存住宅の長寿命化や省エネ化の促進を目的とする事業です。例えば、経年劣化により屋根修理が必要あるとインスペクション（建築士資格を持つ建物検査員）が指摘した際に適用されます。ほかにも屋根の軽量化を図り、耐震性向上に貢献する工事でも利用可能です。限度額は原則1戸あたり100万円で設定されています。

既存住宅省エネ改修促進事業

省エネ性、防災性、断熱性に優れた住宅リフォームを目的として定められた事業です。太陽光発電システムを設置する際に補助金を申請できます。太陽光発電システムを設置する際の条件があり、高断熱窓もしくは高断熱ドアの設置をともに行わなくてはいけません。
東京都の戸建て住宅の全体改修の場合、省エネ水準では1戸あたり766,000円、ZEH水準の場合1戸あたり1,025,000円が上限となっています。
参考： 東京都住宅政策本部 2022年9月16日調査時点

耐震診断・改修等補助制度

耐震診断・改修等補助制度は、耐震性の向上を目的としています。旧耐震基準（1981年5月末以前に建てられた建築物が対象）で建てられた住居は耐震性が十分でないとされ、補助制度が適用されることがほとんどです。
耐震診断にも補助金を利用できるため、住居の耐震性に不安がある人は利用してみるとよいでしょう。支給額の相場は、上限額が20万円ほどです。

屋根修理で補助金を申請する流れ

以上のように、自治体から補助金を受けられるといっても、条件や内容は多種多様で、条件を満たすにも色々と知識が必要です。しかしそれ以上に大事なのは、補助金の申請の際の流れを理解することです。自治体は所定のタイミングで所定の手順で申請を行わないと、申請を受け付けてくれないので、以下のような流れをしっかり覚えておきましょう。

自治体の情報をリサーチする

まずはリフォームする自宅がある自治体の補助金情報を集めましょう。支給条件さえ満たされていれば申請できる補助金ですが、予算が決まっているため先着順であることが少なくありません。そのため、利用したい補助金の申請期間が終了している可能性もあり得ます。
補助金の情報をチェックする際は、インターネット検索が便利です。「屋根　補助金　自治体名」や「屋根　補助金　国土交通省」と入力して調べると、詳しい情報を取得できます。

着工前に申請する

補助金の申請は必ず屋根修理の着工前に行わなくてはいけません。自分で申請することもできますが、専門的な知識が必要なため大変です。屋根修理業者のなかには補助金の申請が得意な業者もあります。補助金制度に詳しいかどうかは、業者の公式ホームページ上で補助金申請のサポート体制を確認したり、対面で制度について質問したりして判断しましょう。

屋根のリフォームを行う

工事前後の写真を撮影し、完了後の報告が必要です。写真撮影を怠ると、補助金制度の条件に沿ったリフォーム工事を行ったという証明が難しくなり、補助金が支給されない可能性があります。このように補助金が絡んだ工事では、ただリフォームをするだけではありません。そのため専門的な知識がない業者だと問題が起こりやすくなってしまいます。

調査員に確認してもらう

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屋根修理が終わると、自治体の調査員が申請通りのリフォームが完了したかどうかを確認しに来ます。支給決定の通知が届けば問題なかったということになり、あとは指定の口座に入金されるのを待つだけです。調査員が確認作業を行ってから1～2か月ほどで補助金を受け取れます。

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まとめ

屋根修理には多大な費用が必要です。しかし補助金や助成金を利用することで、費用負担を減らして質の高いリフォームを行えます。自治体によって適用される条件や上限金額が異なりますが、屋根塗装により省エネ性能を向上したり、葺き替え工事により耐震性能を高めたりなどの屋根修理で利用可能です。
予算額に限りがあるため先着順で申請を締め切る可能性があります。タイミングを誤らないように早めの申請を心がけましょう。補助金制度に精通している業者に依頼すると、スムーズに補助金を受け取れます。

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