スズメバチの巣を駆除したい！自力での駆除方法や業者の選び方も解説

スズメバチは、刺されるとアナフィラキーショックを起こし、死亡することもある危険生物です。スズメバチは、春から秋の終わりの活動時期に、軒下や天井裏、木の中などさまざまな場所に巣を作ります。スズメバチの巣の駆除は、巣が作られた場所により対処方法が異なります。賃貸物件に巣が作られている場合は、大家や管理会社に連絡をしましょう。公共の場に巣が作られていたら、自治体に駆除を依頼します。自宅敷地内に巣がある場合は、自力で巣を駆除するか、専門業者に依頼をします。専門業者に依頼する場合の費用は、巣の大きさや場所によって異なります。見積もりを行い、アフターフォローもしっかりしている業者を選びましょう。

スズメバチの危険性と特徴

スズメバチは、日本で動物由来による死亡事故がもっとも多い、危険な生物です。攻撃性が高く、毎年20人ほどが、スズメバチに刺されて亡くなっています。スズメバチの危険性や、ミツバチやアシナガバチなどの他の種類の蜂との違いを知り、スズメバチから身を守りましょう。

人に被害を及ぼすスズメバチは、オオスズメバチやコガタスズメバチなど8種類

スズメバチは、大型のスズメバチ属（Vespa属）・小型のクロスズメバチ属（Vespula属）・中型のホオナガスズメバチ属（Dolichovespula属）にわけられます。日本に生息しているスズメバチの中で、人への被害を多くもたらすものは8種類。スズメバチ属に属する、オオスズメバチ・コガタスズメバチ・キイロスズメバチ・ヒメスズメバチ・モンスズメバチ・チャイロスズメバチ・ツマグロスズメバチ・ツマアカスズメバチです。

ミツバチやアシナガバチなどほかの蜂との見分け方

アシナガバチやミツバチも、 毒針をもつ蜂です。 スズメバチとの違いは、蜂の大きさや巣の形で見分けられます。スズメバチはオレンジ色の体で、大きさは約40mm。蜂の巣は丸い形が特徴で、大きさは80cmほどです。アシナガバチは「スズメバチ科・アシナガバチ亜科」に属する蜂で、スズメバチよりも体が細み。肢体のわりに、長い脚が特徴です。蜂の巣は下か横向きで、6角形の穴が無数に開いています。ミツバチは、体調20mmほどで、大きさはスズメバチのおおよそ半分。腹部に縞模様をもつ特徴があります。蜂の巣は、平らな板が何層にも垂れさがったような形で、大きいものは1ｍを超えるものもあります。

スズメバチに刺されるとアナフィラキーショックで死亡例も

体内に入った蜂毒により引き起こされた血圧低下や呼吸困難などのアレルギー症状が重症化することを、アナフィラキシーショックといいます。 発症からわずか数時間で死に至ることも。 アナフィラキシーショックは、蜂に初めて刺された場合にも起こる場合があります。国内で蜂に刺されて亡くなった人の死因は、ほとんどがアナフィラキシーショックによるものです。

スズメバチの巣を見つけた場合の対処方法

スズメバチの巣を見つけた場合には、巣がある場所によって対処方法が異なります。蜂の巣による危険性を回避する責任は、基本的には土地の所有者にあります。賃貸物件、自宅敷地内、公共の場にわけてそれぞれの対処法を説明します。

賃貸物件の場合は大家や管理会社に連絡

アパートやマンションなどの賃貸物件は、蜂の巣が作られた場所によって、対処する人が変わります。ベランダや部屋など、部屋の入居者のみ利用できる占有部分に作られた蜂の巣は、入居者が駆除すると定められている場合があります。一方、マンションの軒下や壁など、共有部分に作られた蜂の巣は、大家さんや管理会社など、管理している側に駆除の義務があります。占有部分の蜂の巣でも管理会社が対処する場合もあります。蜂の巣を見つけた場合は、まずは速やかに大家さんや管理会社に連絡しましょう。

自宅敷地内の場合は自力で駆除を行うか、専門業者に依頼

持ち家の敷地内に蜂の巣を見つけた場合は、駆除は家主の責任です。ただし、スズメバチの巣の駆除を自治体や町内会が行っているところもあります。また、自治体がスズメバチ駆除の指定業者を紹介してくれる場合もあります。個人で駆除を行う予定でも、業者に頼む場合でも、まずはお住まいの役所に問い合わせましょう。

公共の場で巣を見つけたら市役所に連絡

公園や街路樹、道路など、自治体が管理している場所に作られた蜂の巣は、自治体が駆除をする必要があります。蜂の巣がある自治体の役所の管理担当部署に連絡をしましょう。

スズメバチの駆除を自分で行う方法

自宅敷地内にできたスズメバチの巣の駆除を自力で行う場合、まずはスズメバチの巣の大きさを調べる必要があります。素の大きさが直径15cm未満のものに限り、自分で駆除が可能とされています。これは、巣の大きさが15cmを超えると、働き蜂が羽化して蜂の数が急激に増えて危険度が増すからです。また、巣がある場所の確認も必要です。軒下や木の枝など、低い場所に作られた巣は自力での駆除が可能です。しかし、屋根裏や土の中など、閉鎖的な空間に巣がある場合は、 刺される可能性が高くなるため、業者に頼むようにしましょう。

防護服を準備する

スズメバチが服の中に入ってこないように、防護服を用意しましょう。自治体によっては、市販の蜂防護服購入時に補助金が出たり、無料でレンタルができたりするところもあります。また、一般の貸し出し業者に防護服を借りる方法もあります。白いウインドブレーカーや雨合羽を使って、自作の防護服の作成も可能です。服の上から刺されないように、厚手の生地を選びましょう。

殺虫剤スプレーを利用する

スズメバチの巣を自力で駆除する場合は、スズメバチに有効な成分が入った殺虫剤を選びましょう。スズメバチに効果があるのは、ピレスロイド系の殺虫剤。中でも即効性があり、スズメバチの動きを止められるフタルスリン・レスメトリン・プラレトリンの成分が効果的です。

巣を駆除した後の戻り蜂に注意！刺されたときの対処法

蜂の巣を駆除した後に、駆除しきれなかった蜂や巣にいなかった蜂が戻ってくることがあります。 帰巣本能が高い蜂は、巣がなくなったことで狂暴になる場合があります。刺激を与えてしまうので、 戻り蜂に殺虫剤は使用しません。 蜂が襲ってきて刺されてしまう前に、すみやかにその場を離れるようにしましょう。

自治体によっては、私有地の駆除に補助制度あり

自治体によっては、自分の家や庭などの私有地にできた蜂の巣の駆除に補助金が出る場合があります。補助の制度が大きく分けて3種類。自分で好きな業者に駆除を依頼して、後日かかった費用を自治体から還付してもらうパターン。自治体の指定業者に駆除を頼むと、補助金が出されるパターン。自治体が無料で駆除してくれるパターン。お住まいの自治体の制度を確認しておきましょう。

専門業者によるスズメバチ駆除の費用は、巣の大きさや場所により異なる

スズメバチの巣の駆除を業者に頼む場合、かかる費用は巣の大きさや巣が作られている場所によって異なります。巣が大きくなるほど、多くの蜂がいるため駆除の危険度や難易度があがり、費用も高くなります。巣が屋根裏の狭い場所や高さ5m以上の高い場所にある場合は、追加作業が必要になるため、駆除にかかる価格が高くなります。

スズメバチ駆除を依頼する専門業者の選び方

スズメバチの巣を駆除しようとスマホやタウンページで検索をしても、多くの専門業者がありどこに頼んでいいのか悩んでしまうでしょう。業者を選ぶ場合は、駆除前の現地調査、駆除後のアフターフォロー、オオスズメバチの駆除にも対応しているかをチェックしましょう。

現地調査や見積もりを行っている業者を選ぶ

蜂の巣が、どこにどんな大きさであるのかを確認しないことには、正確な費用は出せません。ネットや電話調査のみで価格が決定する業者は、後から高額な請求をされたり、巣の駆除に不慣れで家を傷つけたり、近所に迷惑をかけたりする可能性があります。きちんと現地調査を行い、見積もりを出してくれる業者を選びましょう。

巣が再発した場合のフォローや清掃など、アフターフォローを行っている業者を選ぶ

蜂の巣を駆除した後のサポートがしっかりしている業者を選ぶようにしましょう。 駆除後の清掃や戻りバチの対策、再発した蜂の巣の処理なども無料で対応してもらえるのかを確認しておくと安心です。

オオスズメバチにも対応しているか確認する

スズメバチの中でも、オオスズメバチは特に凶暴で危険な種類の蜂です。そのため、オオスズメバチに対応していない業者も少なくありません。現地調査で、巣がオオスズメバチのものだから駆除ができないとなっては、時間のロスです。最初から、オオスズメバチを含めたどの蜂にも対応している業者を選ぶようにしましょう。

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スズメバチの巣を早めに駆除して被害を未然に防ごう

スズメバチの巣を見つけたら、早めの駆除が大切です。巣をそのままにしておくと、さらに巣が大きくなり生活にも支障が出てくることがあります。安全にスズメバチの巣を駆除して、被害を未然に防ぎましょう。

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