ヤスデの駆除方法！人間に害はある？生態や習性もあわせて紹介

ヤスデは日本には250種類以上も生息しており、梅雨明けごろの時期に大量発生することがあります。枯れ葉や落ち葉など湿った狭い環境を好み、集団で移動します。ムカデとは違い人間には無害で害虫ではありませんが、見た目がグロテスクで異臭を出し、集団で移動するときに民家に侵入することもあるので、不快感を覚える方も多いでしょう。ヤスデは発生してから駆除するより、予防に力を入れる方が効率的です。ヤスデが好む環境を作らない、家の外周に殺虫剤を撒いてヤスデが登れないようにするなど対策をとります。大量に発生してしまった場合は、業者に依頼するといいでしょう。

ヤスデの生態

ヤスデはムカデに似た外見をしていますが、生態が違います。世界で約8,000種類もいる虫です。両脇に脚がたくさんあり、這うように動きます。人体に影響を与えることはないので害虫ではありませんが、見た目がグロテスクなので不快に思う方は多いでしょう。民家に侵入する場合もあるので、注意が必要です。ヤスデの活動する時期や好む場所などを知って、対策をとりましょう。

日本には250種類以上生息

ヤスデは日本国内だけでも250種類以上が生息しています。森林などに生息していて、落ち葉を食べて分解し土に返してくれます。自然環境のサイクルを維持する助けになる虫です。体の色は黒や茶褐色などさまざまで、人間の住む地域に発生する種類は限られています。気温の低いときは活動が鈍るので、寒冷地や冬はあまり見かけることはないでしょう。

梅雨明け時期に大量発生する

ヤスデは、気温が15度を超えるようになると活動し始めます。繁殖力がとても強く、一度に約150～300個の卵を産みます。 ヤスデは梅雨時に大量発生することがあります。 ヤスデは一つの場所に集まる習性があり、梅雨などで大量の雨が降ると土の中の住処が水で溢れてしまうため、一斉に外に出てくるのが原因とされています。集団発生するのは「ヤケヤスデ」という種類です。8月～10月に産卵し、幼虫は土の中で越冬して気温が高くなってくる5月頃に成虫として出てきます。

木の間や石の間など隙間を好む

森林で落ち葉を食べるヤスデは、湿気が多くジメジメしている場所を好みます。木の間や石の間などの隙間に潜んでいる場合が多くあります。庭やベランダで家庭菜園を行っている場合、落葉や朽木などを放置しておくと、ヤスデの居場所になるので注意しましょう。

無害で安全とされるヤスデによる被害

ヤスデは、見た目とは違い自然環境維持に役立つ益虫です。普段は人間の生活する場所とは別の森林や土の中で暮らしていて、人間や植物に害を与えたり攻撃したりすることはありません。しかし、人間にとって不快な被害を与えることがあります。

臭いを発する

ヤスデの体液は、身を守るために嫌なニオイがあります。さらに、シアンという毒性のある物質が含まれていて、素手で触ってしまうとヒリヒリします。目などに入ってしまうと危険です。

部屋に侵入する場合も

民家周辺に発生するヤスデは数種類ですが、部屋の中に侵入してきたり、壁を這い回ったりするものもいます。木造だけでなくコンクリートの家でも侵入する可能性があります。1匹だけでなく、梅雨時は大量のヤスデが部屋に侵入する場合もあります。

ヤスデとムカデの違い

一見するとヤスデとムカデの違いはなく同じように見えますが、見分けるポイントがあります。民家の近くで遭遇した場合、ヤスデとムカデを間違えると危険な場合があるので、区別が付くよう違いをしっかり理解しましょう。

人を噛まない

ムカデは肉食で動くものを攻撃して噛みますが、ヤスデは人を噛みません。ムカデは毒を持っているので、噛まれると激しい痛みやかゆみを感じます。さらに、噛まれた場所は炎症を起こして腫れてきます。また、ムカデの毒が体に回ってしまうと、吐き気や頭痛、めまい、発熱などの症状が出る場合があります。ヤスデは体液に刺激臭がありますが、触ってもすぐに処置が必要なほどの毒性はありません。

まっすぐ歩く

ヤスデもムカデも体の側面にたくさんの脚がありますが、ヤスデはまっすぐ歩くのに対し、ムカデはくねくねとうねりながら歩きます。またヤスデには尻尾がありませんが、ムカデはハサミのような尻尾があります。道や部屋の中でヤスデに遭遇したら、歩き方と尻尾を見るとムカデとの区別がつきやすいでしょう。

ヤスデの駆除方法と対策

普段はヤスデに遭遇することはほとんどありませんが、大量発生したときや、庭やベランダの土の中に卵がある場合、部屋に侵入してくることもあります。ヤスデが大量発生しないような環境作りや、家屋に入らない工夫をしておきましょう。また、万が一部屋の中に侵入してきたときの対策もとっておくと安心です。

家の外周りに殺虫剤をまく

ヤスデは外壁を登ってきます。大量の場合、窓枠や屋根の隙間などから部屋に侵入してくることがあります。ヤスデが家の外壁を登れないように、侵入防止のため家の周辺に殺虫の散布剤をまくといいでしょう。 特に玄関周辺は隙間があるので念入りにまいてください。 ヤスデが殺虫剤の上を歩くと、薬剤が体内に浸透して殺虫効果が現れます。一度散布すれば、1〜2か月効果を持続できますが、雨が降ると効き目が弱くなります。梅雨時や雨が降った後は、こまめにまいた方が安心です。

一軒家やアパートの中は殺虫剤があると安心

もしも家の中にヤスデが侵入してきた場合に備えて、殺虫剤を用意しておきましょう。ムカデ用の殺虫剤が効果的です。ゆっくり動く虫なので、逃すことなく噴射できるでしょう。ゴキブリ退治と同じように、動かなくなってから死骸を捨てます。またヤスデに触れるのが怖い場合は、凍らせて虫の動きを封じ込めるスプレータイプの殺虫剤がおすすめです。凍らせるスプレーは殺虫成分が入っていないので、ペットや小さい子どもがいる家庭でも安心して使えます。さらに予防策として燻煙タイプの殺虫剤を使ってもいいでしょう。ヤスデに効果のあるタイプを選んでください。

植木鉢は直接床に置かない

庭やベランダもヤスデが発生しないよう対策を取りましょう。レンガや植木鉢などと地面の間に隙間を作って、風通しよく乾燥した状態を作ってください。土の中にヤスデが住んでいたり卵があったりする場合は、駆除しなければいけません。土の上にまく殺虫剤をヤスデが発生する場所や植木鉢、プランターなどに使用して退治しましょう。

枯れ葉や落ち葉を掃除する

ヤスデの食べ物になる枯れ葉や落ち葉などを放置しないようにします。 庭の隅の方に枯れ葉や落ち葉が残っていないよう、常に片付けましょう。また、土が入ったままの使っていないプランターや植木鉢などを放置するのもよくありません。湿気と腐葉土はヤスデの好む環境なので、片づけておきましょう。

業者に頼むのもおすすめ

ヤスデは不快な匂いを発生し、大量で移動します。自分で駆除ができないと思ったら、害虫駆除の業者に頼むのもいいでしょう。業者はさまざまな虫の種類に合わせて、効果的な薬剤と技術を使用して駆除してくれます。殺虫剤を使用しない駆除方法で対応してくれる場合もあります。さらに忌避剤などを使い、ヤスデを寄せつけにくい環境を整えてくれます。ヤスデは見た目がグロテスクなので、無害とはいえ自分で駆除や対策をするのが負担に感じる人も多いでしょう。プロの業者に依頼すれば、徹底的に対応して嫌なニオイの対策もしてくれます。24時間365日対応している業者もあるので、ヤスデを発見してすぐに相談できます。料金や駆除方法なども詳しく聞いてみましょう。

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ヤスデは駆除するより予防が大切

ヤスデは、グロテスクな見た目とは違い、人に無害で自然環境に役立つ益虫です。しかし、体液が嫌な匂いで大量に発生することもあり、民家の中に侵入する場合もあるので、不快害虫でもあるといえるでしょう。ヤスデを見つけて根絶させるために駆除するよりも、まずヤスデが好む環境を作らないことが大切です。庭やベランダの落ち葉や枯れ葉をそのままにせず、ジメジメした環境を作らないようにしましょう。またヤスデが発生する時期に、家の周辺に殺虫剤をまいておくのも効果的です。自力で対処するのが難しい場合は、専門の害虫駆除業者に相談しましょう。

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