タカラダニの駆除方法は?対策についても紹介!
更新日: 2024年5月11日
夏の暑い盛り、家のブロック塀や公園のコンクリートの壁などに赤い小さな虫がたくさん集まっているのを見たことはないでしょうか。あの赤い虫はタカラダニといい、室内に入り込んできたり洗濯物や布団についていたりすることもよくあります。体の鮮やかな赤さから害虫ではと不安に思う人も多く、この時期は業者への問い合わせが集中するようです。しかしタカラダニがどんな生き物なのか知っておくと見つけた時に対応しやすくなるもの。ここではタカラダニの基本的な生態や主な被害、駆除方法などをまとめました。発生を防ぐ対策も紹介しますので合わせて参考にしてください。
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タカラダニとは?
タカラダニは幼虫時代セミに寄生することが多く、セミが宝物を抱えているように見えたことからその名がついたと言われています。日本でよく見られる代表的な種はカベアナタカラダニで、その生態についてははっきり解明されていません。ここではタカラダニの基本的な生態や見分け方、ライフサイクルなどをまとめましたので、一度チェックしてみてください。
タカラダニの生態は?
タカラダニはダニの仲間で、多くは鮮やかな朱色をしています。体長は1~3mmと小さく、おびただしい数の体毛で覆われています。幼虫はセミやアブラムシ、バッタなどの節足動物に寄生して体液を吸い、満腹になると離れて地上に落ち、その後脱皮して若虫から成虫になります。オスが見つかった例はなく、単為生殖を行っているのではないかと考えられています。
タカラダニの見分け方は?
“赤いダニ”と呼ばれるのはタカラダニとマダニ、ツツガムシ。人への害がないタカラダニと違い、マダニとツツガムシは重篤な病気を引き起こす可能性のある害虫なので注意が必要です。マダニは他の2種類に比べて大き目で、体色は赤色に近い褐色。ツツガムシはキレイな赤色をしており、体にくびれがあります。マダニとツツガムシは見つけても触らないようにしましょう。
タカラダニのライフサイクルは?
タカラダニは卵のまま夏から冬を越し、翌年の春先に孵化します。幼虫はセミやアブラムシ、バッタなどの節足動物に寄生し、満腹になると地上に落ちて若虫となり、5月に成ダニとなります。成ダニは産卵後の7月ごろには死に絶えるのでタカラダニが見られるのは5~7月の間だけ。またメスしか発見されていないことから単為生殖していると考えられています。
タカラダニによる被害は?
いつの間にかベランダや屋内に入り込み、時には洗濯物についていることもあるタカラダニ。タカラダニは人を刺したり噛んだりすることはありませんが、つぶすと赤い体液が出ます。それを不用意に触ってしまうと人によっては湿疹やかゆみが出ることも。ここではタカラダニが発生しやすい時期や環境を紹介しますので、被害に合わないよう注意してください。
タカラダニが発生しやすい時期は?
前述したようにタカラダニが発生するのは孵化が始まる5月から、産卵を終えて死に絶える7月ごろまでの期間限定です。そのため毎年5月になると業者に問い合わせが集中しますが、この時期が終わるとぱったり収まるそう。夏の暑い盛りにコンクリートやブロック塀で見かける印象が強いのはこのためです。この時期はほんのわずかなすき間があれば室内に侵入してくることもあります。
タカラダニが発生しやすい環境は?
タカラダニが好むのはコンクリートやブロック塀などのすき間や割れ目です。このような狭い空間はアリやクモなどの天敵から身を守れる上、温度や湿度の変化が少なく過ごしやすいという利点があります。タカラダニはこういう場所に産卵して卵のまま夏・秋・冬を越し、翌年の春先に孵化します。そのためこの時期になると家のブロック塀やコンクリートの壁などに多く出現するようです。
タカラダニの好物は?
幼虫はセミやアブラムシ、バッタといった節足動物に寄生し体液を吸います。体液を十分に吸うと幼虫でも成虫と同じ1mmほどの大きさになります。成虫はコケや花粉の他、チャタテムシや弱ったユスリカなどコンクリートに落ちてきた昆虫を食べることも。このように雑食であることは分かっていますが、詳しいことは解明されていません。またタカラダニの好物のコケは産卵場所となることもあります。
タカラダニの駆除方法は?
タカラダニは基本的には無害ですが、洗濯物に付着したりブロック塀に大量発生したりして不快に思う人も多いようです。刺したり噛んだりはしませんが、潰すと出る赤い体液は不用意に触るとかゆみなどを引き起こすこともあるので注意が必要。ここではタカラダニを効率的に駆除する方法をいくつか紹介しますので、参考にしてください。
タカラダニのいる場所に水をまく
タカラダニは日当たりがよく乾燥した場所を好みます。そのため水に弱く、発生している場所がブロック塀や屋上などであればホースやバケツで水を流すのもよいでしょう。この時高圧洗浄機を使うとより多くのタカラダニを駆除できるのでおすすめです。また水を流すと同時にブラシなどでこするとエサとなっているコケや花粉も同時に落とすことができます。
掃除機で吸う
室内に入り込んできたタカラダニにはこの駆除方法がおすすめ。掃除機で吸うだけなので手軽に駆除できます。吸ったタカラダニは掃除機の紙パックの中に入るので、駆除後の処分も簡単です。しかし紙パックは駆除してすぐに捨てるようにしましょう。また掃除機で吸い込む時、床の上でタカラダニをつぶしてしまわないよう注意が必要です。
殺虫剤で駆除
タカラダニが過去に発生した場所や発生しそうな場所には殺虫剤をまいて予防しましょう。タカラダニが過去いた場所には生き残りや卵が残っている可能性があるからです。使用する殺虫剤は残留性のあるタイプを使うと効き目が持続するのでより効果的。また屋外でタカラダニが大発生してすぐ確実に駆除したいという時にも殺虫剤の使用はおすすめです。
タカラダニ発生の対策は?
「水をまく」「掃除機で吸う」などタカラダニの駆除方法を紹介してきましたが、タカラダニ発生自体を防ぐことはできるのでしょうか?いくら人体に害がないタカラダニといってもうじゃうじゃ動く姿は見たくないもの。ここではあらかじめタカラダニの発生を防ぐいくつかの対策を紹介します。来年はあの姿を見たくないという人はぜひ参考にしてください。
エサである花粉を除去
花粉はタカラダニの大好物。タカラダニは花粉を求めて集まってくるので、できるだけ花粉がないクリーンな状態を保つ必要があります。飛んできた花粉はブロック塀や家の外壁などに付着することが多いので、そのあたりの掃除を定期的に行いましょう。この時高圧洗浄機を使うと細かなクラックの中まで洗浄できるのでおすすめです。ない場合はブラシやスポンジでしっかりこすりましょう。
住み家になるコケを落とす
コケはタカラダニの好物であると同時に、産卵場所や住み家となります。そのため家の敷地内にコケを見つけたら確実に落としておきましょう。コケを落とす方法は市販のコケ取りスプレーの他、塩素系の漂白剤や熱湯を使うなどさまざまな方法があります。コケがある場所や範囲によって除去する方法が違うので、一度調べて試してみてください。
残留性のある薬剤を撒く
タカラダニは一度発生した場所にまた発生することがあります。そのため過去タカラダニが発生した所には残留性のある薬剤や殺虫剤をまいて予防しましょう。薬剤や殺虫剤には即効性があるタイプの他、スプレーするだけで効果が持続するタイプも多く販売されているので、1本用意しておくと便利に使えます。ただし使う時は風向きなどに注意して周囲に影響がないようにしましょう。
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