ウリハムシの駆除方法は？対策についても紹介！

ウリハムシとはその名の通り、ウリ科の植物によくつく害虫。キュウリやカボチャ、スイカなどを植えていると必ずといっていいほどこの害虫が飛んできて根や葉にダメージを与え、最悪の場合そのまま枯れてしまうこともあります。丹精込めて育てている野菜や果物をウリハムシに荒らされて、がっかりした経験を持つ人も多いのではないでしょうか。ここではそんなウリハムシの生態や見分け方、主な被害、駆除方法の他、発生しやすい時期などをまとめました。ウリハムシを詳しく知ることは発生を防ぐことにつながります。毎年ウリハムシの被害に悩まされているという人はぜひ参考にしてください。

ウリハムシとは？

ウリハムシはテントウムシに似たかわいらしい見た目をしているのですが、幼虫は植物の成長にとって大切な根に大きなダメージを与える害虫。最悪の場合植え替えが必要になることもあります。また成虫の食欲は旺盛で、放っておくと葉は穴だらけになり葉脈しか残りません。ここではウリハムシの生態や見分け方、ライフサイクルを紹介します。

ウリハムシの生態は？

ウリハムシはウリバエと呼ばれることもある体長約6～8mmの甲虫。コガネムシを二回り程度小さくしたくらいの大きさで、農作物に大きなダメージを与えるハムシ類に属します。幼虫は体長10mmほどでウジ虫のような見た目。幼虫は土の中から植物の根や茎を食い荒らしてスカスカにしてしまうので、成虫よりも幼虫の被害が大きいとされています。

ウリハムシの見分け方は？

ウリハムシに似た昆虫にヒメクロウリハムシやクロウリハムシ、ウリハムシモドキがいます。ウリハムシの見分け方は成虫の色。オレンジに近い光沢のある茶色で、腹部は黒いのが特徴です。また成虫は葉の食べ方に特徴があり、体を回転させながら円形の穴を開けます。放置していると葉は穴だらけになり、ウリハムシの仕業だと分かります。

ウリハムシのライフサイクルは？

ウリハムシの発生は年一回で、寿命はほぼ1年です。成虫の姿で越冬して4月頃から活動を始め、ウリ科の植物が植えられるとその根元付近に産卵します。幼虫は土の中で植物の根を食べながら成長し、地上に出てくるのは7月下旬ごろから。8月は発生のピークとなり、地上に出てきた新成虫は野菜の葉を食べてしまいます。そして10月中旬頃から冬眠します。

ウリハムシによる被害は？

ウリハムシの幼虫は植物の根にダメージを与え、成虫は葉を食い荒らします。また成虫は葉の食べ方に特徴があり、葉に円形の穴を開けます。そのようなキズが農作物の葉についている場合はウリハムシが発生しているかもしれません。ここではウリハムシが発生しやすい時期や環境、好物などをまとめました。ウリハムシ被害を未然に防ぐためにもぜひ参考にしてください。

ウリハムシが発生しやすい時期は？

ウリハムシの発生は年1回。越冬した成虫は暖かくなるとその場所から離れ、ウリ類などの根元に4月下旬から7月上旬にかけて産卵します。孵化した幼虫は、7～8月頃に新成虫として地上に現れます。そのため幼虫は4月～7月、成虫は7～8月頃が発生しやすい時期だと言えるでしょう。もちろんウリハムシによる被害もこの時期に集中します。

ウリハムシが発生しやすい環境は？

ウリハムシが好むのはその名の通りウリ科の植物。ウリ科の植物が植えつけられる時期になると見計らったように飛んできて、卵を産みつけます。土の中で孵化して地上に這い出てきた新成虫だけでなく、農薬散布した近くの農場から飛んでくることも。ウリ科の植物を育てているとウリハムシはどうしても発生してしまうのかもしれません。

ウリハムシの好物は？

ウリハムシはウリ科の植物が大好物。被害に遭いやすい植物としては、キュウリやメロン、スイカ、カボチャ、ゴーヤ、ズッキーニなどが挙げられます。特に被害を受けやすいのがメロンやスイカで、場合によっては枯れてしまうことも珍しくありません。ウリ科以外ではハクサイやインゲンなどにつくこともありますが、被害は一時的であることが多いようです。

ウリハムシの駆除方法は？

一匹でも見つけたらすぐ駆除したいウリハムシ。放置しておくと被害がどんどん進んでしまいます。しかし見つけやすい成虫はともかく、幼虫は土の中に潜んでいるため駆除が難しいのが厄介なところ。ここではウリハムシの駆除におすすめの方法を3種類紹介します。ただし殺虫剤や農薬の薬剤散布には使用する回数に制限があるので注意しましょう。

殺虫剤

すばしっこいウリハムシは手で捕まえようとしてもなかなか難しいもの。殺虫剤なら少しずつではありますが、ウリハムシを効果的に駆除できます。ウリハムシ駆除におすすめの殺虫剤は「マラソン乳剤」や「ベニカベジフルスプレー」、「アースガーデン」など。薬剤によって希釈せず使えることもあるので、使う前には使用方法をよく確認しておきましょう。

農薬

農薬や殺虫剤の使用は根を食べてしまう幼虫対策としてよく使用されます。ウリハムシには有機リン系やピレスロイド系、ネオニコチノイド系といった農薬の代表的なタイプが効果的。中でも有機リン酸系の「ダイアノジン粒剤」は種をまく時や植え替え時期に土に混ぜておくと、根を食害するウリハムシ幼虫を退治してくれるのでおすすめです。

草木灰

ウリハムシ対策に草木灰をまくのもよいでしょう。草木灰は落ち葉や枯れ草、ワラなどを燃やして作る灰のこと。早朝、まだ朝露が残っている頃に葉に振りかけると灰の中に含まれるアルカリ成分が膜を張り、そのニオイを嫌って虫がつかなくなるそうです。地面に落ちれば肥料になるのもメリット。草木灰はホームセンターなどで買うことができます。

ウリハムシ発生の対策は？

ウリハムシが好む環境がそろっていればいくら駆除してもキリがありません。発生を防ぐためにはウリハムシが嫌う環境を整えることを心がけましょう。ここではウリハムシ発生におすすめの対策を3種類紹介します。ウリハムシの発生を防ぐのはなかなか難しいので、いくつかの方法を組み合わせてみるのもよいでしょう。参考にしてください。

天敵のコンパニオンプランツを植える

コンパニオンプランツとは育てたい野菜や果物のそばに植えることでよい影響を与えてくれる植物のこと。「共存作物」や「共栄作物」とも呼ばれます、例えばウリ科の植物のコンパニオンプランツは「ネギ」。ウリハムシはネギ独特のニオイを嫌うので、発生を防ぐことができます。またネギは連作障害やツル割れ病といった病気を防ぐ効果も期待できます。

光るものを設置する

ウリハムシは目があまりよくありません。そのため光るものは川や水だと思い込み、避ける習性があります。その習性を利用して銀のテープを張り巡らせたり、畝にシルバーマルチを敷いたりするのもよいでしょう。家庭にあるものならアルミ箔でも代用可能。畝の両側に敷き、重りを乗せるだけでOKです。またこの方法はアブラムシ発生予防にも役立ちます。

薬剤散布する

成虫が飛来して株に産卵した場合に備え、種まきや苗替えの時期に土に薬剤を混ぜ込んでおくのも効果的。ウリハムシの被害を最小限に食い止めることが可能です。この方法はウリハムシが大量発生した場合にも手っ取り早いのでおすすめ。ウリハムシ駆除に適した殺虫剤・農薬は先述した「ウリハムシの駆除方法は？」にあるので参考にしてください。

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