カタツムリの駆除方法は？対策についても紹介！

かたつむりは殻を背負った愛らしい見た目から、子どもに大人気の生き物です。カタツムリがあじさいの葉を這っている姿は梅雨の風物詩としても親しまれていますね。しかし家庭菜園やガーデニングをしている人にとってカタツムリは厄介な存在。出たばかりの新芽を根こそぎ食べられてしまった……という経験を持つ人も多いのではないでしょうか。カタツムリは植物なら何でも食べる習性があるため、見つけたらすぐに駆除したいところ。ここではそんなカタツムリの駆除方法や対策を紹介します。カタツムリの生態や見分け方、発生しやすい環境や時期なども取り上げますので、合わせて参考にしてください。

カタツムリとは？

カタツムリとは触覚の先についた目がユニークな生き物です。“でんでん虫”とも呼ばれ童謡にも登場していますが、実は巻貝の仲間。イカやタコと同じ軟体動物です。ここでは知っているようであまり知らないカタツムリの生態や見分け方、ライフサイクルを紹介しますので一度チェックしてみてください。新しい発見があるかもしれません。

カタツムリの生態は？

カタツムリの最大の特徴である殻は体の一部。血が通っており、体から染み出る石灰分によってできています。この殻の中には内臓器官が詰まっていて、無理やり取ると死んでしまいます。またカタツムリは雌雄同体。同種の2匹が出会えば交尾して産卵することができます。そしてカタツムリは冬が来れば冬眠しますが、暑い夏も乾燥を嫌って夏眠します。

カタツムリの種類、見分け方は？

カタツムリとよく似ているのがナメクジです。彼らは生物学上同じ仲間で、カタツムリの殻が退化してなくなったのがナメクジだとされています。カタツムリは日本に約800種が生息されており、中でもミスジマイマイやニッポンマイマイ、ヒダリマキマイマイが代表的。ヒダリマキマイマイはその名の通り、カタツムリには珍しい左巻きの殻が特徴です。

カタツムリのライフサイクルは？

カタツムリの産卵時期は5月～8月です。雌雄同体なので2匹いれば産卵できますが、まれに1匹でも自家受精という形で産卵することも。生み出される卵の数は30～40個で、およそ20～30日で孵化します。生まれたての赤ちゃんは親同様、すでに小さな殻を備えています。またカタツムリの寿命は体に大きさに比例し、5cm以下なら約1年、大きくなれば10年以上生きる個体もいるようです。

カタツムリによる被害は？

ゆっくりとしか動けないカタツムリは移動能力が極端に低いため、食べ物の好き嫌いをしません。葉だけでなく花や落ち葉、キノコなど植物なら手あたり次第になんでも食べてしまいます。葉にカタツムリが這った後があったら要注意。ここではカタツムリが発生しやすい時期や環境、好物などを紹介します。カタツムリ被害を事前に防ぐために役立ててください。

カタツムリが発生しやすい時期は？

カタツムリは梅雨の風物詩にもなっているように、雨が降って温度が上がる4～6月の他、過ごしやすくなる9～11月頃にも発生します。中でも5月～8月にかけてはカタツムリの産卵時期でもあり、食欲も旺盛に。夜行性のため夜活発に行動し、葉などを食害します。真夏の間は乾燥を嫌って夏眠しますが、雨が降れば良い環境を求めて移動することもあります。

カタツムリが発生しやすい環境は？

カタツムリはジメジメとした湿気のある場所を好みます。夜行性ではありますが、雨が降ると日中でも活発に動き回ります。昼は直射日光を避け、日の当たらない葉の下やウロの中などに潜んでいることも。植木鉢やプランターの底も絶好の隠れ家となるため、ベランダ菜園などしているとカタツムリと分からないまま食害が進んでしまうケースもあります。

カタツムリの好物は？

カタツムリは移動範囲が極端に狭いため、植物やキノコ、コケなど何でも食べます。殻の栄養補給のため、コンクリートから染み出たカルシウムをなめることも。またカタツムリは食べ物の色素を分解することができないため、ニンジンやトマト、ホウレンソウなど鮮やかな色の野菜を食べさせるとカラフルなフンをします。一度観察してみてはいかがでしょう。

カタツムリの駆除方法は？

カタツムリは移動した後に粘液を残します。もし育てている植物の葉にこのような跡がついていたらどこかにカタツムリが潜んでいるかもしれません。そのまま放っておくと大切な野菜や花を台無しにされてしまいます。ここではカタツムリを駆除する方法を3種類紹介します。ただしカタツムリは寄生虫を持っている可能性があるので、駆除後はしっかり手洗いしましょう。

農薬を使用する

カタツムリにはリン酸第二鉄を成分とする駆除剤の使用がおすすめ。リン酸第二鉄はカタツムリやナメクジなどの軟体動物に優れた力を発揮し、雨に強く湿った場所でも使えます。リン酸第二鉄を成分とした駆除剤は「ナメトール」「スラゴ」など。これらの駆除剤はインターネットやホームセンター、ガーデンセンターなどで販売されています。

ビールトラップを設置する

飲み残したビールを使ってトラップを作るのもおすすめ。作り方はツナの空き缶やヨーグルト容器などにビールを注ぎ、カタツムリを見かけた場所に埋めるだけです。埋める時はトラップが地面から3cmほど出るようにしましょう。カタツムリはビールのニオイに引き寄せられ、トラップに落ちて死んでしまいます。またビールにイーストを加えるとより高い効果が期待できます。

熱湯をかける

カタツムリやナメクジなどに熱湯をかけると体のタンパク質が固まって死んでしまいます。家にあるもので手軽にできる駆除方法ですが、いくつか注意点が。育てている花や野菜に熱湯がかかってしまうとダメージを受けてしまうので、花壇や畑ではこの方法はNGです。また塩を使う駆除方法も知られていますが、植物への影響を考えるとおすすめできません。

カタツムリ発生の対策は？

カタツムリが発生するところはカタツムリにとって居心地の良い場所です。そのため、そのような場所を作らないことでカタツムリ発生を未然に防ぐことができます。ここではカタツムリ発生を防ぐのに役立つ方法を3種類まとめました。どれも薬剤を使わず手軽にできる方法なので、カタツムリ被害が後を絶たない……と悩んでいる人は一度試してみてください。

ジメジメとした暗い場所を作らないようにすること

カタツムリは直射日光と暑さが苦手。そのため植木鉢やプランターの下、庭石の影など日が当たらないジメジメと湿度のある場所を好みます。そのためできるだけこのよう場所は片付けておきましょう。また落ち葉の下に隠れていることもあるので、定期的に熊手などで掃除しておくのも大切。そうすることでカタツムリが隠れにくくなります。

銅を嫌う性質を利用する

銅から発せられる銅イオンにはカタツムリやナメクジなどに対して強い忌避効果があるとされています。そのため守りたい植物の周りに銅線を張るのもよいでしょう。カタツムリ対策専用に作られた銅板もインターネットやホームセンターで販売されています。同じ理由で、植木の周りに10円玉を一列に並べておくのも効果があるとされています。

使用後のコーヒー豆のカスをよく乾燥させて土に混ぜる

コーヒーに含まれるカフェインはカタツムリやナメクジが嫌うとされています。その力を利用して、コーヒー豆のカスを乾燥させ土の中に混ぜ込んでおくとカタツムリへの忌避効果が期待できます。乾燥させたコーヒーのカスをまいておくのもよいでしょう。この方法はカタツムリやナメクジだけでなく、アブラムシなど他の害虫への効果も期待できます。

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迷ったら業者に依頼しよう

カタツムリは出たばかりの新芽や花をいつの間にか食べてしまう厄介な害虫。しかも寄生虫を持っている可能性があり、駆除は慎重に行いたいところです。そのためカタツムリ駆除は業者に相談するのも一つの手。専門知識を生かしてスピーディーに対応してくれますよ。カタツムリを見つけたらすぐに手を打って、大切な花や植物を守りましょう。

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