ワラジムシの駆除方法は？対策についても紹介！

子どもの頃に“丸まらないダンゴムシ”に出会ったことはありませんか？実はそれは「ワラジムシ」という別の生き物。地域によってはベンジョムシとも呼ばれる気の毒な生き物ですが、ワラジムシは落ち葉などを食べて豊かな土を作る益虫です。しかしそのグロテスクな見た目から不快害虫に分類されており、しばしば駆除の対象となっています。「あの姿がどうしても苦手」という人も多いのではないでしょうか。ここではワラジムシの生態やライフサイクル、見分け方の他、発生しやすい環境や駆除方法などをまとめました。ワラジムシを詳しく知ることは発生を防ぐことにもつながります。ぜひチェックしてみてください。

ワラジムシとは？

ワラジムシとはダンゴムシと同様、カニやエビの仲間。日本では100種ほどが生息しており、最近人気の深海生物「ダイオウグソクムシ」もワラジムシの仲間です。履物のワラジに似ているためこの名がつきましたが、草履（ぞうり）にも似ているためゾウリムシと呼ばれることも。ここではワラジムシの生態aや見分け方、ライフサイクルなどを紹介します。

ワラジムシの生態は？

ワラジムシは雑食の夜行性で、主に腐った落ち葉やコケ、朽ちた木などを食べます。湿った場所を好むため植木鉢や大きな石の下などで生活しますが、寒くなると越冬のため床下に入り込み、時に畳の下など屋内で繁殖することもあります。体長は約12mmで、体の幅は約6mm。体の色はだいたい暗褐色や灰色で、中には斑点の模様を持つものもいます。

ワラジムシの見分け方は？

ワラジムシによく似た生き物にダンゴムシがいますが、一番の見分け方は「丸まるか、丸まらないか」。丸まるのがダンゴムシで、丸まらないのがワラジムシです。逃げ足が速いのも特徴で、植木鉢をどかした時に素早く逃げるのがワラジムシ。またワラジムシのおしりをよく見てみると尾肢（びし）と呼ばれる2本の突起があり、この点もダンゴムシと見分けるのに役立ちます。

ワラジムシのライフサイクルは？

ワラジムシは1年を通して見られますが、特に行動が活発になるのは気温が温暖になる4～6月と9～10月。このあたりは繁殖シーズンでもあり、メスは約40個の卵を産みます。生まれたばかりの幼虫は白く約2mmで、サイズこそ小さいもののすでに成虫とほとんど同じ形をしています。卵から成虫になるには約6カ月。寒くなると冬眠し、寿命は約2年とされています。

ワラジムシによる被害は？

ワラジムシは人を刺したり、病原菌を媒介したりすることはありません。それどころかワラジムシは落ち葉や朽ちた木などを食べて豊かな土づくりに貢献している益虫です。しかし足の多い見た目に嫌悪感を持つ人も多く、しばしば駆除の対象となります。ここではワラジムシが発生しやすい時期や環境、好物などを紹介しますので、「あの姿を見たくない」という人は参考にしてください。

ワラジムシが発生しやすい時期は？

ワラジムシが発生する時期は1年中。中でも気温が温暖になり過ごしやすくなる4～6月と9～10月になると繁殖活動を行い、特に発生しやすくなります。また秋口には寒さがしのげる場所を探し、室内に侵入して大量発生することもあります。ダンゴムシと発生しやすい時期が似ているので、ダンゴムシを見かけるようになったらワラジムシにも注意が必要です。

ワラジムシが発生しやすい環境は？

ワラジムシは落ち葉が積もった場所や植木鉢の下など、湿った場所を好みます。近年では住宅の高気密化や高断熱化が進み、室内が温暖・多湿になりがち。そのため室内でもワラジムシが発生しやすくなっています。また北陸など寒い地方では雪解けとともにワラジムシが室内に侵入して大発生し、問題になることも珍しくありません。

ワラジムシの好物は？

ワラジムシの好物は枯れ葉やコケ、朽ちた木、死んだ虫など。時に作物の腐った部分をかじることもありますが、腐植物質を食べて土に戻すことで豊かな土壌づくりに貢献していると言えます。カエルやヘビなどペットの生餌としてワラジムシを飼育することもありますが、その場合は腐葉土や落ち葉の他、野菜クズなどを与えるとよいでしょう。

ワラジムシの駆除方法は？

ワラジムシは落ち葉や木など腐った物質を食べて土に戻す土壌の分解者。人を咬むなどの被害はありませんが、その見た目から不快感を与えるため苦手に感じる人も多いでしょう。またいくら益虫でも家の中に侵入されるのは困りもの。ここではワラジムシの駆除方法を3種類紹介します。ワラジムシを見つけた場所に合わせて対処してください。

手で捕まえる

家の中などで見つけた場合は手で捕まえて外に逃がしましょう。ワラジムシは刺したり咬んだりしないので手でつまんでも大丈夫ですが、直接触るのに抵抗があるという人はティッシュなどを使うとよいでしょう。ワラジムシはダンゴムシに比べると確かに逃げ足は早いですが、十分捕まえられます。ただし大量発生している場合は殺虫剤の利用がいいかもしれません。

殺虫剤を使う

ワラジムシを手で触るのは怖いという人や大量発生している時などは、殺虫剤の使用が手っ取り早くておすすめ。ワラジムシを駆除できる殺虫剤にはスプレータイプやパウダータイプなどがあるので、使う場所によって選びましょう。残留性が高いタイプなら家の周りにまいておくと侵入を防げるのでおすすめです。室内でも使えるよう食品生まれの忌避成分を用いた殺虫剤もあります。

熱湯をかける

植木鉢の下などなら熱湯をかけて駆除するのもよいでしょう。薬剤を使いたくないという人にもおすすめです。ただし植木に直接熱湯をかけてしまうと根が傷んでしまう可能性があるため注意が必要。またワラジムシは時にお風呂に出現することがありますが、熱湯をかけて駆除した後排水口に流すとパイプが詰まる恐れがあるのでやめましょう。

ワラジムシ発生の対策は？

ワラジムシが発生する場所は彼らにとって住み心地の良い場所。そのような環境があればせっかく駆除しても再発してしまう可能性があります。発生や再発を防ぐにはワラジムシが好まない環境にすることを心がけましょう。ここではワラジムシ発生の対策に役立つ方法をまとめました。いくら駆除してもきりがないという人はぜひ参考にしてください。

落ち葉や枯れ葉を取り除く

先述したように、ワラジムシの好物は落ち葉や枯れ葉など。ワラジムシの発生を防ぐためにはこれらを取り除く必要があります。また落ち葉や枯れ葉をこまめに掃除すると風通しがよくなり、土が乾燥してワラジムシが住みにくくなるというメリットも。少しでもワラジムシの発生を防ぐために、土の上はできるだけすっきりさせておきましょう。

ジメジメした場所をなくす

ワラジムシは湿った土がある場所を好みます。落ち葉や枯れ葉の下だけでなく、植木鉢の下や置きっぱなしのバケツの下などはジメジメしており、ワラジムシの格好の住み家となります。そのためこういったものは定期的に移動させることが大切。また手間はかかりますが、土を掘り起こして中の方まで乾燥させるのもワラジムシ発生を防ぐ対策になります。

侵入経路を塞ぐ

ワラジムシはダンゴムシよりもスリムで平べったい体をしているので、ほんのわずかなすき間があれば侵入してきます。秋口など寒くなる頃にはワラジムシの侵入被害が増えるので、窓やサッシ、ドアの下などにすき間がないかチェックしてみましょう。もしすき間があればテープなどでしっかり塞いでおくとワラジムシの侵入を防ぐことができます。

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ワラジムシは腐った物質を土に還すという大事な役割を担っている益虫。しかし見た目の悪さから嫌悪感を覚える人がいるのも事実です。もしワラジムシが発生した時は個人での駆除も可能ですが、虫が苦手な場合や大量発生している場合は業者に相談するのも一つの手。プロならではの技術でしっかり駆除してくれます。ワラジムシに悩んだら無理せず相談してみてくださいね。

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