業務用エアコンの取り付け・設置費用はいくら？｜安く抑えるコツや工事の流れを解説！

店舗やオフィスの移転、改装の際に悩むポイントの1つが業務用エアコンに関する工事です。専門的な知識がない方では、業者を選ぶだけでも一苦労です。業務用エアコンはタイプごとに取り付け、設置費用や本体価格が異なります。タイプごとの費用相場を把握して、見積もり時に役立てましょう。また、費用を安く抑えるためには追加作業に柔軟に対応してくれる業者を選ぶ必要があります。見積もり時には追加費用まで合わせて、複数の業者を比較してください。本記事では、その他にも取り付け工事の主な流れなど、業務用エアコンに関する基本的な情報を解説していきます。ぜひ参考にしてください。

業務用エアコン取り付けの価格相場はいくら？

業務用エアコンの取り付けにかかる費用は、設置場所やエアコンのタイプによって大幅な違いがあります。場合によっては、本体価格と取り付け費用に加えて追加料金が発生する可能性もあります。ある程度の価格相場を把握しておくことで、見積もり時の比較検討がしやすくなるでしょう。以下では、エアコンのタイプ別に価格相場を紹介していきます。

天井埋め込みタイプ

天井埋め込みタイプは最も主流な業務用エアコンであり、多くのオフィスや店舗に設置されています。天井を開口し、中に埋め込んで設置するため、室内の景観を損ねることもありません。取り付け費用のみの相場価格は8～20万程度で、本体価格を含めると20～100万円程度になります。

天井吊りタイプ

天井吊りタイプとは、本体が天井下に露出した状態で設置されるエアコンのことです。天井にエアコンを埋め込むタイプとは異なり、後付けでの設置がしやすいという特徴があります。取り付け費用のみの相場価格は6万～20万程度で、本体価格を含めると15～100万円程度になります。

壁掛けタイプ

壁掛けタイプとは家庭用エアコンに最も近いタイプのエアコンであり、壁に設置して使用します。他の業務用エアコンと比較すると小型なため、小さな店舗やオフィスには最適です。取り付け費用のみの相場価格は5万～15万程度で、本体価格を含めると15～80万円程度になります。

業務用エアコン交換時の費用相場はどれくらい？

業務用エアコンの交換時には通常の取り付け費用や本体価格に加えて、エアコンの撤去費用が必要になります。業務用エアコンはフロン排出抑制法という法律によって、廃棄の際にフロン類を回収業者に引き渡し、処分することが義務付けられています。そのため、撤去・処分費用とフロンガス回収・廃棄の費用がかかるのです。相場価格は1台当たり2万～9万円程度になります。

業務用エアコンをなるべく安く設置するポイント

取り付け工事にかかる費用はなるべく安く済ませたいものです。購入するエアコン本体や取り付けを依頼する業者を慎重に選ぶことで、費用を抑えて工事を行うことができます。以下では、業務用エアコンを安く設置するポイントを2つ解説していきます。ぜひ業者選び、エアコン選びの際に役立ててください。

ポイント1： 適正の馬力のエアコンを選ぶ

業務用エアコンは馬力が大きいものほど、取り付け費用も本体価格も高くなる傾向があります。馬力が大きな業務用エアコンは使用する冷媒管や室外機のサイズも大きくなるため、運搬コストがかさんでしまうのです。設置場所に合った馬力のエアコンを選ぶことで、取り付けにかかるコストを安く抑えることができます。

馬力ごとの業務用エアコンの相場費用

馬力ごとの取り付けにかかる相場価格は以下の通りです。ただ、あくまで目安としての相場であり、業者ごとに実際の価格は前後します。取り付け費用を安く抑えるためには、複数の業者に見積もりを依頼して比較してみてください。

※3馬力＝約30畳〜40畳

ポイント2： 追加作業に柔軟な業者を選ぶ

業務用エアコンの取り付け費用自体は、ある程度の相場価格が決まっています。取り付け費用を安く抑えたい場合には、取り付け場所の状況に合わせて発生する「追加作業」に注目してみましょう。追加作業にも柔軟に対応してくれる業者であれば、比較的費用をかけずに取り付けをすることができます。

業務用エアコン設置工事に追加料金がかかるのはどんな時？

基本となる工事費用に追加料金がかかるケースは主に3つ。1つ目は室内機と室外機の距離が遠いケースです。基本的に4～8ｍ程度の配管であれば、あらかじめ取り付け費に含まれている配管料金でまかなうことができます。ただ、業者が設定した基準を超過してしまうと、追加料金がかかる可能性があります。

2つ目は室外機を高所に設置するケースです。重量のある室外機を荷揚げが必要となる高所に設置する場合には、追加料金が発生します。また、室外機を壁面に設置する場合には、材料費や作業費などがさらに加算されます。

3つ目は業務用エアコンに適した電源がないというケースです。使用電力が大きい業務用エアコンは、適切な電源とブレーカーが必要となります。取り付け場所に対応した電源がない場合には、電気工事分の費用が追加されます。電気工事のみを他の業者に依頼するという場合には、さらに中間マージンなどが発生してしまう恐れもあるでしょう。

業務用エアコンの設置箇所の適性位置は？

業務用エアコンは室内機、室外機それぞれに適正な設置場所が定められています。誤った位置に取り付けてしまうとエアコンの機能を十分に発揮できなかったり、ガスが漏れて事故が発生してしまったりといったトラブルの原因となる可能性もあるでしょう。以下では、室内機と室外機の適切な設置場所を解説していきます。

室内に業務用エアコンの取り付け

業務用エアコンを取り付ける場所は、部屋の形状とエアコンのタイプに合わせて決定していきます。一般的には部屋の中央にエアコンを設置しますが、部屋の形状によって効果的に風を送れる設置場所は異なります。部屋の形状に合わせて、より適切な設置場所を検討する必要があるのです。また、埋め込みタイプや天井吊りタイプなど、エアコンのタイプによっても最適な設置場所は異なります。業務用エアコンは高額な費用がかかるため、設置する場所を間違えてしまうと甚大な損失となるでしょう。専門の業者に相談すると、室内の形状、エアコンのタイプを考慮した最適な取り付け場所を提案してもらえます。

室外機の取り付け

室外機を取り付ける場所にはさまざまな条件があります。直射日光や雨が当たらず、風通しの良い場所を選ぶことは基本です。加えて、エアコンを使用する際に吹き出し口からは熱風や冷風が流れ出るため、動植物に風が当たらない場所を選ぶ必要もあります。その他にも、可燃性ガスが漏れる恐れがない、本体を水平に設置できる場所などの細かい条件が定められています。業務用エアコンの取り付けを検討されている方は、室外機を設置する場所についても事前に確認しておきましょう。

業務用エアコン設置の流れ

取り付け工事の主な流れは、新規設置と入れ替えで違いがあります。ここでは、入れ替えで業務用エアコンを設置する際の主な流れを解説していきます。

1.　作業打ち合わせ
安全に作業を行うために、作業員で安全計画や作業内容の確認を行います。
2.　養生
建物や備品を保護するために、搬入経路や作業エリアを養生します。
3.　既存機器の撤去
既存の室内機と室外機を撤去、廃棄します。この際にフロンガスの回収、処分も併せて行います。
4.　新規機器の搬入、取り付け
購入した機器を搬入し、取り付け工事を行います。レッカーを使用して屋上や敷地内に搬入する場合もあります。
5.　配管工事
取り付け後に、配管工事や溶接、電気工事などを行います。
6.　試運転
新しい配管に冷媒を封入し、試運転を行います。施工完了のサインをしたら工事は終了です。

業務用エアコン取り付けにはどのくらいの時間がかかる？

取り付け工事を行う際に気になるポイントの1つが、工事にかかる時間です。現場の状態や設置するエアコンの台数によっても異なりますが、基本的には業務用エアコン1、2台あたり3～9時間程度の時間がかかります。複数台設置する場合やビル用の業務用エアコンを扱う場合には、2日～1週間程度かかる可能性もあります。工事の流れをある程度押さえたうえで、依頼した業者とスケジュールについて話し合いましょう。

まとめ

業務用エアコンの取り付け、設置にかかる費用はエアコンの種類や現場の状態によって大幅に変化します。費用相場を把握しておくことで、見積もりを比較検討する際に役立ちます。取り付け工事、設置にかかる費用は、業者間でそれほど違いがありません。費用を安く抑えるためには、追加作業に注目する必要があります。今回紹介した費用相場や実際に工事を行う際の流れなどを参考に、工事を依頼する業者を選んでみてください。

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