屋根修理中に雨が降ったらどうなる？補修中に気を付けるポイントと対策法

屋根が壊れると、室内に雨水等が侵入してしまい、雨漏りが起きてしまったり、カビが生えたりして家での生活が危ぶまれてしまいますので、すぐにでも屋根修理を依頼したいと思うのが普通でしょう。しかし、屋根修理中に雨が降ってしまうと、基本的にはその日の屋根修理工事は中止になってしまいますので、急いでいる場合には気が気でないことも多いはずです。今回は、屋根修理中に雨が降った場合に工事が中止になる理由や、屋根修理の際の補修方法、なるべく効率的に工事をしてもらうために気を付けるべきポイントなどを解説します。

屋根修理の際に雨が降ると基本的に工事は中止になる

屋根は、家の中に雨水や風、熱といったものの侵入を防ぐという非常に重要な役割を持っています。屋根が完成していればともかく、屋根の修理などで内部が露出する場合、特に水に関しては住宅の天敵となります。そのため、屋根修理中に雨が降ると、屋根修理工事は中止せざるを得ません。また、雨が降ると屋根修理を中止するのには、それ以外にもいくつか理由があります。

屋根修理中に転落事故が起こる可能性がある

屋根修理中に雨が降ると、作業員の転落事故が起こる可能性があり、これこそが工事が中止される大きな理由となっています。屋根は基本的に傾斜がある三角形になっていることが多く、表面に位置する屋根材（瓦やスレートなど）には硬質で滑りやすいものが多いため、雨に濡れると屋根に作業員が立って作業をすることそのものが危険となるからです。

屋根の中にある下地等は雨に濡れると劣化する

屋根は普段、住宅の本体にあたる木材（これを躯体といいます）や下地（屋根材を支えるための野地板）に雨水が浸食しないよう、塗装を施した屋根材（板金）により厳重に保護されている状態です。しかし、屋根修理の際は屋根材を取って修理を行うため、内部が露出することになります。内部にある躯体や下地はいずれも木材で、湿ってしまうと腐ったりカビが生えたりして、質が大きく劣化します。そのため、雨が降ってしまうと屋根修理を中止せざるを得なくなるのです。なお、濡れても乾燥させれば質は元に戻ります。

屋根修理の際、特に塗装中の雨は天敵

屋根修理の要となる作業が、塗装です。塗装は雨水だけでなく風雨や天候による経年劣化を出来る限り防ぐために施される、いわば盾のようなものです。しかし、塗装は何回も塗り重ねと乾燥を繰り返してようやく完成するもので、塗り重ねの途中で雨水などが付着してしまうと効果が落ちてしまいます。そのため、雨の際はすぐにでも工事を中止しなければなりません。

屋根修理の際、雨水の侵入を防ぐために行う作業とは

屋根修理の際にはどうしても普段屋根材の下に隠れている部分が露出したり、表面の塗装を塗りなおしたりといった作業が必要なため、雨は天敵となります。それでは、屋根修理業者は雨水の侵入を防ぐ作業としてそもそもどのような作業を行うのでしょうか。ここでは、業者が屋根修理の際に雨水の侵入を防ぐために行う作業について解説します。

ルーフィング施工を行って、屋内への雨の侵入を防ぐ

屋根修理と聞いてよくイメージされるのは、屋根材を新しいものに替える「葺き替え」でしょう。こうした葺き替えを伴う屋根修理の際は、下地や屋根材の下に敷く防水シートといった既存の屋根部分を撤去し丸ごと新しいものに替えるのですが、この防水シートを特に「ルーフィング」といいます。これこそが雨水の侵入を防ぐ要となるものですから、新しいルーフィングを施工する段階までは晴れていなければなりません。そのため、天候が思わしくない場合は、このルーフィング施工までの段階を早めに仕上げます。

屋根塗装を行って、屋根材からの雨水の浸水を防ぐ

屋根材の塗装も、雨水の侵入を防ぐうえで非常に大切な作業です。塗装とは、塗装剤を何回も塗り重ねることで、屋根自体を頑丈にするために必須となる作業です。前述のルーフィング施工を終えれば多少は雨の中でも工事を行えるようになりますが、第2の要と言える屋根材への塗装工事の際は、再び雨に警戒する必要があります。既に述べた通り、屋根塗装の塗り重ねの際に雨水が混ざると塗装の効果が大きく落ちてしまうからです。

雨水そのものを排水するため、雨仕舞を行う

住宅の屋内への雨水の侵入をさせないために重要な作業としては、「雨仕舞（あまじまい）」があります。雨仕舞とは、雨水そのものを防ぎつつ、雨水が屋根にたまらないようにうまく流し、雨どいや地面等に排水するための施工のことです。こうした雨仕舞を行うことで、屋内に侵入する可能性のある雨水そのものの絶対量を減らすことができるようになります。

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屋根修理の際の雨対策　業者側が行っていることとは

屋根修理途中に雨が降った場合、工事を中止するというのは既に説明しました。しかし、ルーフィング施工が終わっていない段階で、単純に中止だけして何もしなければ降っている雨が屋内に侵入し放題で、工事が台無しです。それでは、降っている雨を屋内に侵入させないために、屋根修理業者はどんな対策を行っているのでしょうか。

雨が見込まれる場合には事前に工事の中止を決める

前述の通り、ルーフィング施工までの段階においては、屋根修理に関して雨は大敵です。専門知識のある屋根修理業者は、梅雨時期や温帯低気圧が一定期間とどまるなどであらかじめ雨が多いことが見込まれる場合には、雨が降ると見込まれる日に関して事前に工事の中止を決め、それを前提としてスケジュールを組むということをします。急がば回れ、というように、念には念を入れたスケジュール管理も、屋根修理には重要です。

屋根修理途中で雨が降ってきたら屋根にブルーシートを張る

やむを得ず工事途中で雨が降ってきた場合には、急いで屋根にブルーシートを張り、剝き出しになっている下地や躯体などが雨に濡れないようにします。とはいえただブルーシートをかけるだけでは風などであっという間にどこかへ飛んで行ってしまうため、土嚢などの重しを予め用意しておき、ブルーシートを重しに噛ませることで容易には動かないようにします。

施工完了の段階によっては雨でも作業続行できる場合もある

先述の通り、屋根修理においてルーフィング施工までの段階を完了していれば雨水が容易には内部に侵入することは防げるため、屋根塗装以外の工事は多少の雨でも続行できます。しかし、その場合でも足場回りにブルーシートを張り巡らし、作業員はハーネスやヘルメットなど安全な装備をして、転落事故よる被害を防止します。なお、大雨になった時にすぐ中止できるよう、常に天候には気を払っていなければなりません。

屋根修理の際の雨対策　依頼する側が注意すべきポイントとは

以上のように、屋根修理のプロの職人でも、雨に対しては非常に気を付けて工事を行わないといけません。しかし、安全面・品質面・日程面・費用面を考えれば、そうした対処はなるべく少なく済むならそれに越したことはありませんよね。なるべく雨対策が少なくて済むように、依頼者側が注意することも可能です。ここでは、なるべく雨の影響を最小限にとどめるために、依頼者側ができることを紹介していきます。

梅雨など雨の季節や台風の多い時期を避けて依頼する

まずは、季節的に雨が少ないと考えられる時期に依頼を出す、ということがポイントとなってきます。そもそも雨が降らなければ、雨対策は不要ですし、作業上の安全や効率が担保されるからです。勿論そうした時期でも雨が降ることはありますが、雨の影響は少なければ少ないほどよいのは確かといえます。冬など雨の少ない時期のうちに、緊急を要さない状態の時から早めに屋根修理を検討するのが依頼者側の出来る最大の工夫といえるかもしれません。

日照時間の長さを重視して依頼時期を選ぶのも効果的

雨が下地などに染み込んでしまった場合でも、乾燥すれば質が落ちずに済みます。そのため、日照時間が長い季節を選んで依頼することで、乾燥の時間を延ばせば、雨が多少降っても効率よい工事が可能です。たとえそれが夏など雨が見込まれる季節であったとしても、日照時間がより長く確保できれば、多少工事は長引くかもしれませんが問題なく質の高い施工が可能となるでしょう。

屋根修理業者に雨の際の対策をしっかり聞いてから契約する

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これは優良な屋根修理業者を選ぶ際にも役立つ対策ですが、屋根修理業者と契約を結ぶ前に、雨が降った際の対策を説明してもらうというのも有効な手段です。何故かというと、優良な屋根修理業者であるほど、雨の日は屋根修理工事を中断すべきと判断するからです。もし、雨の日にそのまま構わず工事をすると答える業者に施工を任せたら、後々下地や躯体の腐食やカビの繁殖など、より重大なトラブルを招く恐れがあります。そうした業者がいた場合、依頼はやめておきましょう。

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屋根修理の際は、雨対策がしっかりしている業者に任せよう

以上、屋根修理の際に雨が降った場合にはどうなるのかや、屋根修理中の雨対策の内容について、依頼者側が出来ることも含めて解説しました。安全面や品質面において、雨対策は日程の早さよりも大変重要な要素です。屋根修理を業者に依頼する際は、日程が延びてでもしっかりとした施工をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。

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