【屋根修理】屋根カバー工法とは？特徴やメリット・デメリットを紹介

屋根が劣化した状態を放置すると、建物の構造を歪ませる原因にもなるため修理が必要です。屋根修理のさまざまある施工法の中の1つに、今回解説する「カバー工法」があります。カバー工法は別称「重ね葺き（かさねぶき）」とも呼ばれ、元の屋根材の上に、さらに屋根材を重ねて雨漏りの改善や耐久性を高める方法になります。カバー工法を施工するかは屋根修理業者の判断になりますが、依頼する側も知っておくことで、屋根修理をスムーズに進めることができます。カバー工法の特徴や、どのようなメリット・デメリットがあるのか、分かりやすく解説します。

屋根修理のカバー工法とは？

冒頭でもお伝えしたように、カバー工法は元の屋根の上に、新たな屋根を重ねて屋根の修理を行う方法です。価格が安く、短期間での施工で完了するため人気のある施工法になります。工事での廃材も少なく済むため、地球環境にも良いものです。また、屋根修理に特化した施工法ではなく、外壁やドアなどの修理でも用いられています。

「葺き替え（ふきかえ）」とは異なる

カバー工法（重ね葺き）と少し似ている施工法として、「葺き替え」があります。葺き替えは、カバー工法とは別物で、元の屋根材をすべてはがし、新しい屋根に入れ替える方法です。元の屋根の上に重ねる「カバー工法」とは根本的に異なる施工方法になります。葺き替えでは、元の屋根材をはがす工程が必要になりますが、カバー工法では必要ないため、その分コストも浮きます。

DIYでのカバー工法は困難

「屋根を重ねるだけなら自分でもできそう！」という考えを持つのは危険です。カバー工法は、施工法の中でも施工に難しい技術が必要になります。DIYでの屋根補修はコストが抑えられるため、なるべくDIYで屋根修理をしたいと考える方は多いですが、カバー工法は行わないように注意しましょう。屋根の状態の悪化や、さらなる出費につながりかねません。

「屋根修理」カバー工法のメリット

屋根修理において、カバー工法にはどんなメリットがあるのでしょうか。元の屋根材を残したままのため、「デメリットの方が多いのでは？」と思う方もいるかと思います。しかし、そんなことはないのです。屋根修理を依頼する側にとって助かる点が多いため、実際に人気を集めているのです。これから3つのメリットをご紹介していきます。

屋根修理のコストが安く済む

1つ目にコストが抑えられるメリットがあります。屋根修理は大きな出費になるため、できるだけコストは押さえたいのが本音でしょう。そこでおすすめなのがカバー工法です。カバー工法は、「葺き替え（ふきかえ）」のように、元の屋根を取り除いてから屋根を設置する必要がありません。葺き替えの費用と比べると、10万円ほどの差があります。

施工期間が短い

カバー工法はおよそ1週間程度の施工期間で完了します。2週間以上、屋根修理にかかる場合がある中で、1週間程度で完了するのは大きなメリットです。施工期間が短い要因は、やはり元の屋根材をはがす必要がない点です。いくつかの工程を省けるため、施工期間を短縮できます。もし、緊急で屋根修理をお願いしたい方は、カバー工法を要望すると良いかもしれません。

防水性や断熱効果が高まる

カバー工法の施工では、防水シートを元の屋根に張り付ける工程があるため、防水性が高まるのです。また、断熱性に関しては、屋根材自体に断熱材が使われているかどうかで大きく変わります。断熱材が使われていなくても、断熱性は高まるのですが、使われている場合はより高まります。しかし、良い屋根材を用いると、その分費用も高くなるので注意しましょう。

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「屋根修理」カバー工法のデメリット

カバー工法にはいくつものメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。カバー工法では、元の屋根材を残した状態で新しい屋根を重ねることに、デメリットが生じる原因が生じてしまいます。メリットだけでなく、デメリットも屋根修理前に考えに入れおくと、屋根修理での失敗する可能性を下げられるので把握しておきましょう。

下地の劣化が激しいと行えない

屋根の下地の劣化が激しいと、カバー工法は行えません。土台となる下地材が劣化していれば、当然、新たに重ねる屋根材も十分な役割を果たせなくなります。また、後述もしますが、屋根の重みが増えるため、崩れにもつながりかねないです。専門業者が調査した結果、下地材の劣化が激しくカバー工法はできないと判断された場合は、「葺き替え」を検討しましょう。

屋根が重くなる

カバー工法で用いられる屋根材は「金属」です。屋根の上にさらに金属の屋根材を重ねるわけですから、必然と重量が増してしまいます。屋根が重くなると、耐震性が少し低くなると言われています。重みよって、地震による揺れが激しくなり建物にダメージを負わせやすくなるのです。しかし、報告によっては影響を与えないとしているものもあるため、明確ではない部分です。

一部だけを重ねることができない

費用を抑えたいために、部分的なカバー工法を依頼することはできません。カバー工法を実施しても意味のないものになってしまいます。屋根材を組み上げて初めて、機能を発揮するため、部分的なカバー工法は、屋根としての本来の役割を果たさないのです。費用を抑えたい場合は、カバー工法のような全体補修ではなく部分補修で対応できないか尋ねてみましょう。

屋根修理でカバー工法にするかどうかの判断基準

屋根修理には、カバー工法以外にもさまざまな施工法があるとご紹介しました。屋根の状態や建物の構造などによって使い分けなければいけません。判断は、専門業者が行いますが、自分でも知っておくことで悪徳業者に騙されないようになります。カバー工法の特徴やメリット・デメリットを踏まえて、カバー工法にするかどうかの判断基準を解説します。

建物が屋根の重みに耐えられる構造か

元の屋根材の上に、さらに屋根材を重ねるため必然と重量が増えてしまいます。建物の構造がしっかりしていなければ、屋根の重みによって崩壊する危険があるため、事前の調査が必要です。気になる方は調査結果を専門業者に尋ねてみても良いでしょう。確認しておくことで、トラブルの防止にもなります。

屋根の素材がカバー工法を行えるものか

カバー工法が実施できるのは、平らな屋根材が用いられている屋根になります。瓦のような波を打った形状のものが用いられている場合は、カバー工法ではなく「葺き替え」での対応です。また、カバー工法で新たに重ねる屋根材は「ガルバリウム鋼板」がよく使われます。平らな形状で、耐久性や防水性などにも優れた屋根材です。

下地材の劣化が激しくないか

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カバー工法とは言っても、下地材の上に新たに屋根材を設置していくため、下地材が劣化しすぎていると崩れてしまいます。ある程度の劣化であれば、下地材を重ねることによる強度アップで対処可能ですが、劣化が激しいと「葺き替え」が必要です。カバー工法で済むように、定期的にメンテナンスをしておきましょう。

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屋根修理でカバー工法ができるかの調査は専門家にお任せ！

コストや施工期間などからカバー工法を実施してほしい場合は、屋根修理業者に伝えてみましょう。その後、カバー工法が可能かの見極めは、業者にお任せして問題ありません。業者がカバー工法はできないと判断した場合は、本記事でご紹介したようなことから条件を満たさなかったのでしょう。気になることや悩んでいることは、気軽に業者に相談してみてくださいね。

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