【徹底解説】外壁塗装の悪質業者を見分けるチェックリスト!事例や手口を見極める方法を紹介

外壁塗装は、新築の場合はもちろんのこと、生活していく上ではいずれ必要になる施工です。外壁塗装を自分でやる人はあまりいないですから、外壁塗装の専門業者にお願いする場合が多いかと思いますが、外壁塗装業者の中には悪質な業者がいるという点に注意が必要です。今回は、外壁塗装業者の中にいる悪質業者の見分け方をテーマに、悪質業者の被害事例や、悪質業者がよく行う見積もり方法や施工手順、悪質業者の手口を見極める方法などを徹底解説します。

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そもそも外壁塗装とは?どのような工事なのかを知っておこう

外壁塗装は、知識があまりない方の場合では、ただ単に住宅のカラーリングやデザインの一環と捉えられがちですが、実は非常に重要な工事です。 特に住宅の防水対策や物理的な強度を高めるために、絶対に行わなければならない施工 となっています。また、悪質な業者を見分けるためには、まずは外壁塗装がどのような工事なのかを知る必要があるでしょう。ここでは、外壁塗装がどのような工事なのか、どんな目的があるのかを解説していきます。

外壁塗装とは

外壁塗装とは、建物の外壁に対して施される塗装工事のことです。一般住宅や集合住宅、ビルや公共施設などあらゆる建物に施されます。一般的に塗装はカラーリングや見た目のデザインと直結する概念ですが、住宅に関して言えば外壁塗装にはそれ以上の目的と意義があり、住宅を維持していく上で必須の施工といっても過言ではありません。

外壁塗装の目的と意義

外壁塗装には、見た目上を整える目的ももちろんあります。そのため、お客様がカラーを指定でき、その指定に沿って塗装をしていくのも外壁塗装の目的の1つではあります。しかし、外壁塗装にはそれ以上に、 住宅そのものの防水性を高めたり、衝撃耐性を高めたりして住宅全体の強度を高める という非常に重要な役割があるのです。住宅はただそこに建っているだけでも雨風にさらされていますし、何か物が飛んできてぶつかることで外壁が壊れてしまうリスクにもさらされています。そうした無防備な状態の住宅に、バリアやシールドを施すのが外壁塗装なのです。

外壁塗装は「重ね塗り」が基本

外壁塗装は、1つの塗装をただ塗っていくだけの施工ではありません。 基本的には最低3回の重ね塗りを繰り返していく施工 となります。 具体的には「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3つの段階に分けられる のが一般的でしょう。まず下塗り用の塗料を均一に塗り、塗ったら下塗りが乾くまで一旦時間を置き、乾燥したら中塗りをし、乾燥させてから上塗りをするといった具合です。

外壁塗装時には雨対策が重要

外壁塗装時に塗装工が最も気にするのは 雨対策 でしょう。これは、 塗装に使用する塗料が雨に弱いため です。具体的には、雨の水に濡れることで塗装が流れていってしまうことや、水滴がついて重ね塗りができなくなることが理由で、外壁塗装の際、雨は絶対に避けねばなりません。そのため、 施工期間中に雨の恐れがある場合は、業者は施工前に「雨養生」やブルーシート、幕などを使って雨対策をします。

外壁塗装時には足場を組む

外壁塗装を行う際には多くの場合足場が組まれますが、これは外壁塗装を担当するいわゆる塗装工と呼ばれる職人ではなく、鳶職人と呼ばれる別の職人が担当します。足場が組まれるのは、作業員の安全を確保することはもちろん、物理的に施工を効率よく進めるためでもあるのです。1階部分の塗装であれば地面に立って施工ができますが、2階より上の外壁や屋根部分の塗装には足場がないと大変危険でしょう。

外壁塗装施工で注意すべきポイント

外壁塗装施工において、悪質業者は本来の外壁塗装が果たす役割をきちんと発揮できないレベルに、ずさんで雑な施工を行うことが多いです。そうした悪質な業者のいい加減な施工を見抜く意味でも、まず知っておくべきは外壁塗装において適した施工とは何かということと、外壁塗装工事で絶対に行ってはいけない「禁忌」です。ここでは、
外壁塗装施工で避けるべき禁忌や、適切な施工に関して注意すべきポイントを解説します。

雨の日は絶対に施工を行ってはいけない

外壁塗装工事で最も避けるべき「禁忌」は、先ほども少し説明した通り、雨です。これには色々な理由がありますが、代表的なのは「水性塗料を使っていることが多い」ことでしょう。水性塗料は乾燥前の状態では水に溶けるため、雨の日に施工を行うと塗装が流れていってしまいます。また、水に強い塗装であっても雨水などの不純物が混じると変色したり塗膜の形成がうまくいかない恐れがあります。そのため、塗料メーカーの説明書きには湿度80%以上の環境での使用を避けるよう記載されていることが多いです。

適切な塗料の塗り重ねが重要

外壁塗装において大切なことは、ある程度強度が保証できる高品質な塗料で、適切な乾燥期間を置きながら段階を踏んでしっかりと重ね塗りをすることです。いくら高品質な塗料であっても、重ね塗りをする際には乾燥期間を挟んでちゃんと乾燥させなければ、外壁塗装に適した強度のある塗膜を形成することができません。そのため、塗り重ねと乾燥を繰り返すという手順が重要になるのです。

隣近所への配慮が必須

外壁塗装の施工においては、隣近所への配慮が欠かせません。塗料は有機溶剤であるため、外壁塗装の施工中にはどうしても独特な刺激臭が隣近所に漂ってしまうことになります。これはどう対策を取っても防げるものではないため、あらかじめ隣近所に挨拶回りをして、施工期間中に塗装の匂いがしてしまうことに関して了承を得ておく必要があるでしょう。また、足場組みや養生の件も事前に説明しておかねばなりません。

外壁塗装の悪質業者の被害事例にはどんなものがある?

外壁塗装の悪質業者による被害事例は、枚挙にいとまがないほど報告されています。本記事では詳細な被害事例や対処法について順次説明をしていきますが、その前にまずはざっくりどんな被害があるのか、全体像を把握するところから始めましょう。ここではまず、リフォームに関する相談事例の統計や、どういった方面からの被害があるのか、ざっくりと紹介していきます。

【統計】リフォームに関する相談は増えている

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターによる、 住宅相談統計年報2022 によると、2021年の「リフォームに関するトラブルの相談」は11,046件となっており、直近10年で一番多い結果となっています。これは必ずしも全てが外壁塗装のトラブル相談数ではないものの、外壁塗装もリフォームに含まれるため、全体として被害事例は着実に増えていることが統計からもうかがえます。

法外な高額請求をしてくる

外壁塗装の悪質業者において圧倒的に多いのは、「法外な施工料金を請求された」というものです。外壁塗装の料金は明確ではないもののある程度の費用相場というものがありますが、それを遥かに超える高額な料金を請求されたという被害は後を絶ちません。よくあるのは、事前の広告などでは業界最安値や圧倒的な低額料金や異常な割引サービスを提案しておいて、施工後に説明のない追加料金を大量に加算して高額料金を迫る手口です。

不当な契約を強引に迫る

外壁塗装の悪質業者は、必ずしも施工の依頼が来るのを待っているだけではありません。さまざまな手段で営業を行なってきます。よくあるのは、外壁の無料点検を謳って訪問営業を行なったのちに「外壁がいつ雨漏りしてもおかしくない」などと不安を煽るようなことをいい、強引に契約を迫るというもの。この際に、不安の解消を盾に高額請求を行ってくる業者もいます。

見積もりと施工がずさんでいい加減

外壁塗装の悪質業者が悪質と言われる所以は、見積もりや施工がずさんでいい加減という被害事例が多発しているからです。特に外壁塗装においては、適切な施工方法で適切な施工手順を守って着実に行わなければなりませんが、悪質な業者の場合は乾燥しきっていないのに重ね塗りを行なったり、雨の日に平気で施工を行ったりといい加減な施工を行いがち。こうした施工は塗装の強度を生む上では致命的な欠陥となります。なお、見積書も詳細な内訳がなく雑な場合も少なくありません。

隣近所への配慮がなくトラブルを生む

外壁塗装の悪質業者の場合は、必ずしも依頼主本人に対するトラブルだけではなく、隣近所とのトラブルを招くリスクもあります。たとえば、足場を組んだり養生をするときに公共スペースの邪魔になってしまうとか、塗料の刺激臭に関して事前に隣近所に説明なく施工を行ってしまうとか、そうした事例です。依頼主本人だけが被害をこうむるならまだしも、隣近所を巻き込んでしまっては今後の平穏な日常生活すらも脅かされてしまうでしょう。

【施工前】外壁塗装の悪質業者による手口とトラブル事例

外壁塗装の悪質業者がどのような被害をもたらしているのか、ざっくりとした全体像を把握していただいたところで、ここからはより具体的な悪質業者の手口に迫っていきましょう。外壁塗装の悪質業者には、優良な業者からは考えられないようなさまざまなトラブルを引き起こす性質があるので、ある種見分けはしやすいです。ここでは、外壁塗装の施工前に起こった悪質業者によるトラブル事例を紹介します。

外壁や屋根の点検と称し不必要に不安を煽って勧誘する

外壁塗装の悪質業者は、よくアポなしの訪問営業を行なってきます。たとえば、通りすがりに外壁の状態が気になったので、無料で点検させてくれといった具合に頼んでくるケースです。こうして無料で点検を行ったのちに、「外壁が著しく劣化している」「今すぐ塗装をしないとすぐに雨漏りしてしまう」などと不安を煽るようなことをいい、危機感を逆手にとって外壁塗装の勧誘をしてきます。特に、具体的な理由なくとにかく外壁の劣化を主張してくる場合には、特に外壁塗装が必要でないのに不安を煽っている場合がほとんどです。

断っているのにしつこく契約を迫ってくる

外壁塗装の悪質業者は、以上のようにアポなし営業をよく行ってきますが、その際に契約を断ってもしつこく契約を迫ってくるといったトラブルも多数報告されています。外壁塗装に限らずどんな業者でも、相手が断っているなど明らかに契約意思がないにもかかわらず不当に契約を迫ることは法律違反になります。あまりにもしつこい場合は警察を呼びましょう。

高齢者に対し不必要に高額な施工契約を行う

外壁塗装の悪質業者が悪質なのは、判断能力が鈍っている高齢者世帯をターゲットにして、訪問営業を行なってくることでしょう。特に高齢単身世帯の場合、他の家族がいないため、自分1人で判断を迫られることになりますが、外壁塗装の悪質業者はそれに付け込んであれやこれやと不安を煽り、本来必要でないはずの外壁塗装契約を迫ってきます。特に法律の知識がない高齢者は注意すべきです。

見積もりに詳細な内訳がない

外壁塗装業者に施工を依頼する際には、契約前に調査を依頼して見積もりを出してもらうのが一般的です。優良な外壁塗装業者の場合、調査に基づいた明確な論拠のもとで必要な施工とそれにかかる工数を割り出し、どんな塗料でどれくらいの期間でどんな作業を行うのか、見積もりの内訳を明確にしてくれます。悪質な外壁塗装業者の場合、金額だけで内訳が全く記載されていないといった雑なケースも多く、作業内容が不明瞭です。作業内容がわからないまま契約をするのは絶対に避けましょう。

契約前に足場を組むなど勝手に準備を進める

外壁塗装の悪質な業者の怖いところは、契約前にもかかわらず契約したものとして勝手に施工準備を開始する被害があることです。代表的なのは、契約を結んでいないにもかかわらず、勝手に足場組みを始めるといった事例。これは強引に契約を迫る意思表示の場合もあれば、業者間の連携が取れていない場合もありますが、どちらにせよ普通では明らかにあり得ない不備です。優良な外壁塗装業者では絶対にこうしたことはありません。

【施工中】外壁塗装の悪質業者による手口とトラブル事例

施工前にも様々なトラブルの種が眠っていることがわかりましたが、施工中にも悪質業者によるトラブルが発生する可能性があります。契約後ということもあって、ここからはトラブルの解消も難しくなってきますが、ここに紹介するような被害を受けたら、すぐにでも、強引にでも施工の中止を訴えるべきです。特に施工中のトラブル事例は、施工品質に直結する大きなトラブルが多いので注意しましょう。

工事前に全額前払いを要求してくる

契約前に判明するケースも多いですが、外壁塗装の悪質業者は、工事前に全額前払いを請求してくることがあります。工事前に全額前払いを請求してくるのは、悪質な業者か、圧倒的な自信と信頼を備えた超優良業者のどちらかですが、基本的には悪質な業者と見て間違いありません。全額前払いだと手抜き施工をされるばかりか、工事を全くせずに音信不通になるリスクもあります。

隣近所への挨拶回りをせずに施工を始める

注意点でも説明した通り、外壁塗装のような塗装工事の場合は、施工の際の騒音や刺激臭などが発生することから、隣近所の理解が欠かせません。そのため、隣近所への挨拶回りが必須となりますが、悪質な業者では隣近所へ挨拶回りどころか全く説明もなしに勝手に施工を開始する業者もいます。その場合、養生の方法や足場組みの騒音などで近所とトラブルになり、依頼主に苦情がきてしまうことにもなりかねません。

雨対策をせず、雨の日にも施工を進める

先ほども説明したように、塗装工事にとって雨は大敵であり、禁忌です。どんな良質な塗料を使っていても、外壁塗装のことをしっかり理解している業者なら、雨の日に施工を行うことはありませんし、行うとしても雨対策をしっかり行なった上で、事前に依頼主に説明をしてくれます。雨対策や説明も全くなしに雨の日にも施工を進めるのは、正直塗装の意味が全くないといっても過言ではありません。

適切な施工手順や乾燥時間を守らない

雨対策をしないこともそうですが、不必要に作業を急ぐあまり、乾燥時間を守らないなど適切な施工手順にそぐわない作業を行う悪質業者も多いです。質の高い塗料をちゃんと使っているかは正直素人には見分けが難しいですが、施工手順を守っていない業者は素人でもすぐにわかります。明らかに乾ききっていないのに重ね塗りをするようなことがあったら、すぐに業者側に説明を求めるべきでしょう。

見積書に記載のない安い塗料で施工をする

これに関しては施工後に判明するケースが多いですが、安い塗料で安い施工をされてしまうということも少なくありません。優良な外壁塗装業者の場合では、どんな塗料を使用するのかも含めて事前に説明がありますが、悪質業者の場合ではその説明すらない場合が多く、どんな塗料を使っているのかも不明瞭です。

【施工後】外壁塗装の悪質業者によるトラブル事例

外壁塗装の施工後にも、さまざまなトラブルが起きる可能性があります。既に施工を行ってしまっているので、それを盾にされることも多く、正直この段階でのトラブルは一番依頼主にとって不利ですし、トラブルが長引く可能性も高いです。しかし、意思を強く持って、不正には毅然とした態度を貫くことが大切です。泣き寝入りをすることにならないよう、早め早めの対処が求められます。

法外な高額請求を迫ってくる

外壁塗装の悪質業者に関するトラブルの中でも最も多いのが、施工後に法外な料金を請求してくるケースでしょう。事前に説明のないまま見積もりと違う作業内容を積み重ねて高額な料金となる場合や、そもそもなんの説明もなく明らかに高すぎる料金を請求してくる場合など、高額請求に関するトラブルは枚挙にいとまがありません。消費生活センターへ通報も辞さないレベルの深刻なトラブルでしょう。

見積もり時に説明のない追加料金を大量に加算して請求する

さらに悪質なのは、見積もり段階では非常に安い金額を提示しておきながら、事前に説明のないさまざまな追加料金を加算した上で、結果的に法外に高額な料金を請求されたというケースです。これは、見積もりの内訳が不明瞭な場合が多いですが、見積もりの内訳がある程度記載されていても起こりうるトラブルでもあります。

工事完了後に音信不通になる

工事が完了し、料金を支払ったのちに、音信不通になるケースもあります。これは非常に悪質なケースで、工事完了後にすぐに塗装が剥がれてしまったり、塗装が明らかに早い速度で褪せていってしまうなどといった施工不良が疑われる事案に多いです。施工不良は業者側の過失であり、本来なら問い合わせて塗り直しを要求しなければならないのに、音信不通になられてしまうとそれができません。

イメージと塗装の色が全然違う

これは、あまり悪質なトラブルとは言えないかもしれませんが、施工前に説明して共有していたはずの塗装の色と施工後の塗装の色が違っていた、というケースもあります。これは、優良な業者であっても起こりうるトラブルですが、優良な業者であれば快く塗り直しに応じてくれるケースがほとんどです。しかし、悪質な業者であれば塗り直しに応じない、ないしは塗り直しに追加料金を加算する場合もあります。

すぐに塗装が剥がれてしまった

施工完了後にすぐに塗装が剥がれてしまったり、塗装が明らかに早い速度で褪せていってしまうなどのトラブルも多いです。これは、基本的には施工不良が原因となって起こる不具合で、しっかりとした施工を行ってくれる優良業者の場合ではあまり見られず、悪質業者のみに多いトラブルでしょう。悪質業者の場合ではこうした施工不良に対する補償を行ってくれない場合が多く、それゆえにトラブルの元になってしまいます。

【対処法】外壁塗装の悪質業者を避けるためにはこう対処しよう!

さて、ここまでかなり詳細に外壁塗装の悪質業者の悪質な手口やトラブル事例について紹介してきました。悪質業者による被害は必ずしも施工前に起きるものだけではなく、施工後まで安心できないのが実情です。しかし、悪質な業者への対策・対処は多くの場合、契約前にも行うことができます。

強引な勧誘があったら絶対に契約しない

外壁塗装の依頼に関して、「強引に勧誘してくる」「断っているのにしつこく契約を迫ってくる」というようなことがあったら、その業者はまず間違いなく悪質業者です。外壁塗装は外壁の経年劣化などが避けられない以上いつかは必ず行わないといけませんが、断っているのに強引に契約を迫るのを根負けして受け入れる道理はないでしょう。よほど説得力のある説明でない限りは、この段階で断ってしまって問題ありません。

見積書の内訳がない場合は理由を尋ね詳細を確認する

たとえ依頼主が自分から依頼した場合であっても、現地調査を経て見積もりを出してもらう段階で、見積書に内訳がないという場合には、悪質な業者である可能性が非常に高いです。優良な業者ではなくとも誠実に施工に対応している業者なら、この段階で行うべき作業内容や必要な工数を把握しているものです。内訳がない場合には理由を尋ね詳細を確認しましょう、見積もり段階で不明瞭な見積書を出す業者という時点で、契約を見合わせてしまってもいいでしょう。

契約書は必ずしっかりと読む

見積もりに納得して契約をする段階で、契約に際して詳細な規約が書かれた契約書を事前に発行してもらえる場合、契約書は細部までしっかりと読みましょう。依頼主にとって不利になるような規約はないか、施工代金の請求はどのタイミングでどの程度行われるのかなど今後のやり取りに関する重要な情報が記載されている場合が多く、契約書を読めば悪質な業者かどうか判断しやすいです。そもそも契約書の発行すらしない業者もいますが、そうした業者とは絶対に契約しないようにしましょう。

工事前の全額請求を求められたら契約を保留

請求に関して工事前の全額前払いとなっている業者は、誰もが知る大手の業者でない限りは悪質な業者である可能性が非常に高いです。契約のタイミングにもよりますが、契約前に工事前の全額前払いを要求された場合には、一旦契約を保留しましょう。契約後に請求された場合はクーリングオフも検討すべきかもしれません。

不当な請求をされたら消費生活センターへ相談する

仮に、施工後に身に覚えのない追加料金などで明らかに不当な高額な請求を受けた場合には、消費生活センターに相談しましょう。消費生活センターは消費者保護の観点から地方自治体において設立された組織で、独立行政法人国民生活センターと連携し、請求や契約に関するトラブルに対して第三者としての立場から、消費者に代わって適切な対処をしてくれます。

【リサーチ段階】外壁塗装の悪質業者を見分けるチェックリスト

外壁塗装の悪質業者の被害とそれに対する対処法を列挙して解説しました。外壁塗装の悪質業者に対する最大の防御策は、そもそも悪質業者と関わらないようにすることが一番です。そして、そうした悪質業者を見分ける・見抜くことは、リサーチ段階でもしっかり行うことができますので、以下に説明する見分け方をしっかり覚えておきましょう。

消費者庁の「特定商取引法ガイド」等の処分事業者に載っていたらアウト

外壁塗装業者に限った話ではありませんが、悪質業者を見分ける上で最も確実な方法があります。それは、消費者庁が提供する「特定商取引法ガイド」や、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」を確認して、処分事業者として掲載されていないかをチェックすることです。こうしたサイトでは、過去に行政処分を受けた履歴のある業者がリストアップされていますので、このリストに載っている時点で「アウト」といえるでしょう。

チラシだけでWebサイトがない業者は警戒対象

外壁塗装業者の中には、高齢者などインターネットに詳しくない世帯にもアプローチするために、郵便受け等にチラシを投函している業者も少なくありません。こうしたチラシでは、スペースが限られているためことさらに「安い」ことだけが強調されていたり、電話の連絡先だけが掲載されていたりします。今の時代、Webサイトがない、あるいはチラシに会社に関する詳細な情報がない業者は、悪質業者である可能性が高いです。

Webサイトに社名や所在地などの情報がない

たとえWebサイトがあったとしても、Webサイトに会社概要や所在地などの情報がない業者は警戒すべきでしょう。チラシの場合でもそうですが、自社の情報を明示しない業者は一般的価値観から見ても不安なのは間違い無いですし、場合によっては法律違反になることも多い事案です。Webサイトには宣伝文句が踊りそれが目立ちがちですが、会社概要も載っていないかしっかり確認しましょう。

Webサイト等に詳細な施工実績を公開していない

Webサイトに会社名がしっかり載っていて、それっぽい宣伝文句や魅力的な提案が載っていたとしても、業者としての品質に見合った施工を担保する過去の施工実績が掲載されていない業者は、悪質な業者である可能性が高いです。もちろん、新規参入や経験の少ないだけで誠実な対応をしてくれる業者の場合もなくはないですが、できれば詳細な施工実績が、写真とともに掲載されている業者を選ぶ方が安心ではあります。

圧倒的な安さを殊更に強調している業者に要注意

施工代金が安いのは、懐事情が厳しい方にとっては非常に魅力的ではあります。しかし、それにも限度があります。あまりに施工代金が安すぎる業者は、絶対にどこかで無理をしていたり、手抜きをして強引に採算を合わせていることが多いです。これは悪質な業者の特徴でもあります。そのため、施工代金が安すぎる業者、そしてその安さを殊更に強調して宣伝している業者は、この時点で契約を避けるべきでしょう。

【施工前】外壁塗装の悪質業者を見分けるチェックリスト

さて、ある程度リサーチをして、外壁塗装を依頼する業者を絞り込んだとします。その段階でも、悪質業者を見抜くポイントはいくつかありますし、ある程度絞り込んで安心した段階が最も危険です。見積もりや契約といった重要な手続きが続くタイミングでもあるので、以下のような見分け方のポイントをしっかりチェックして、悪質な業者には絶対に引っかからないようにしてください。

問い合わせ対応が遅い・雑・いい加減

外壁塗装に関する調査依頼や見積もりの検討の段階で、ある程度電話あるいはメール、口頭などで業者とやりとりしている場合が多いはずです。こうした時に、問い合わせした時に返事が明らかに遅いとか、問い合わせ内容を濁されて答えてもらえなかったとか、雑でいい加減な返答をされた場合、契約を慎重に検討し直した方がいいかもしれません。問い合わせ対応が雑な業者は、施工も雑である場合が多く、特に外壁塗装の場合は雑な施工は致命的だからです。

見積書に詳細な内訳がない

外壁塗装業者に調査を依頼したのち、見積書が契約前に発行される場合が多いですが、見積書に詳細な内訳がない場合、この時点で契約をしない決断をしてもいいかもしれません。前述の通り警戒すべき事案で、見積書に詳細な内訳がないということはすなわち、どんな作業が必要かすら把握していないまま、適当に料金を決めている可能性が高いからです。

契約書をそもそも発行しないで契約を促してくる

外壁塗装業者と契約を交わす際に、契約書を発行しない業者がいます。そもそも業者との契約は、契約書類があるのが大前提です。そのため、こうした業者は悪質業者である可能性が高いので、契約しないようにした方がいいでしょう。契約書を出すように促してやっと契約書を出してくれる場合もありますが、その場合も契約書類の細部までしっかりと読んで、依頼主が不利になる規約がないかを慎重に確認すべきです。

【施工中】外壁塗装の悪質業者を見分けるチェックリスト

契約が完了し、外壁塗装業者による施工が始まってからも、悪質な業者ではないかと見分けるポイントがあります。施工中に発生する不審点は施工品質に直結する重大なトラブルに発展する可能性が高いため、もし以下に挙げるようなチェックポイントに直面した場合には、すぐに工事を中止してもらい、説明を求めるべきでしょう。

雨の日に施工をしている

何度も説明している通り、雨の日の施工は、外壁塗装工事において絶対的な禁忌にあたります。まともな業者であれば、雨の日には塗装工事は絶対に行いませんし、雨の日に塗装が濡れないための雨対策もしっかりとってくれるでしょう。雨の日にも平気で施工を行っている、もしくは雨対策をしないまま放置しているといった場合には、すぐに問い合わせて施工の実態を共有し、対応を求めましょう。

養生などの対策が不十分

外壁塗装工事を行っている途中で雨が降り始めるといった不測の事態も考えられます。そうした場合、優良な業者であればそうしたアクシデントも織り込み済みなのが普通ですから、あらかじめ雨対策を行なっているものです。たとえば養生テープを貼るとか、ブルーシートで覆うとか、そうした対策を行っていないあるいは不十分である場合には、業者に問い合わせをすべきでしょう。

隣近所に挨拶回りを行わずに足場組みや施工を行う

前述の通り、外壁塗装にはどうしても隣近所に迷惑をかけてしまうリスクがあるものです。そのため、外壁塗装工事を行う前には、隣近所に挨拶回りをするのが普通ですが、悪質業者の場合にはそうした挨拶回りなどの配慮を一切行わないまま施工を進めてしまう業者もいます。そうした業者の場合、施工途中で依頼主宛に苦情が来たり、トラブルに発展する危険性もあります。

重ね塗りをする際に乾燥させていない

塗料の重ね塗りをする際には、所定の乾燥時間を置く必要があります。必要な乾燥時間は塗料によってまちまちなのですが、少なくとも1日程度は乾燥時間を置く必要があります。きちんとした業者ほど、日程が延びることも厭わずにしっかり雨の日は休むなど時間を置くべきところは置くもので、乾燥時間もある程度長く置いた上で重ね塗りをする業者は信用できます。逆に、十分な乾燥時間をおかずに急いで重ね塗りをする、あるいはそうした場合に理由の説明の1つもない場合には、悪質な業者である可能性が非常に高いです。一見しっかり塗装できているようでも、きちんと塗膜が形成されていない可能性も高いでしょう。

【法律】外壁塗装の悪質業者は法律違反?抵触する法律を紹介

外壁塗装の悪質業者が行っているずさんな施工や悪質な勧誘手口などは、法律に抵触しないのでしょうか。結論から申し上げますと、悪質業者による代表的な被害のほとんどは、色々な法律に抵触する違反行為です。もし施工中や施工後に以上までにあげたような被害が起こってしまった場合には、消費生活センターに相談するのが一番ですが、悪質な場合は法律違反を盾に弁護士を立てるのも有効手段となるでしょう。また、施工前に以下のような法律違反行為を把握することで、契約をしないという予防策を取ることも可能です。

氏名等の明示義務違反

消費者にサービスを提供する業者は、あらかじめ消費者に対して物品やサービスの種類を明示しなければならないと法律で定められています。これは特定商取引法第3条に示されており、絶対的なルールです。外壁塗装をはじめとするリフォーム関連の悪質業者の場合では、さも大手の会社の社員かのような「○○会社の方から来ました」という曖昧な言い方をして、自社の社名を名乗らないケースがこの違反に該当します。

再勧誘違反

先ほども少し紹介しましたが、外壁塗装業者のように消費者にサービスを提供する業者は、「契約をしないという意思をはっきり表示した相手に対して、契約の締結に関する勧誘をしてはいけない」という法律があります。これは特定商取引法第3条2項で定められており、再勧誘を明確に禁じています。被害事例の中では、断っているのにしつこく勧誘してくる営業マンがこの違反に該当します。

不実告知の禁止への違反

外壁塗装に限らず、全ての業者は契約時に嘘の事実を主張して契約を急がせる、あるいは契約解除を妨害してはならないとされています。これは法律上では「不実の告知の禁止」として、特定商取引法第13条2項において明確に禁止されていることです。悪質業者の被害事例の中では、「契約をしてくれたら大幅に割引する」といった主張や「クーリングオフはできない」と主張することがこの違反行為にあたります。

適合性原則違反

外壁塗装の業者のように契約に関する勧誘を行う場合、あらかじめ顧客の意向や経験・知識といったことを調査してから勧誘を行わなければなりません。簡単に言えば、相手に必要のないサービスの勧誘を行ってはいけない、ということです。これは特定商取引法第7条の3号において禁止されており、違反においては業務停止命令の対象になることもあります。

書面交付義務違反

外壁塗装など消費者に役務を提供する契約をする場合、契約書などの書面の交付が原則として義務付けられています。書面交付以外の説明は、消費者が了解したときのみ例外的に認められていますが、そうでなければ単純に書面交付義務違反となります。これは、特定商取引法第4条ほかで定められていることで、外壁塗装の悪質業者による被害例でいえば、契約書を交わさずに契約の締結を促す場合が該当します。

債務不履行

外壁塗装業者に関するトラブルでもかなり多いのが、債務不履行でしょう。これは、ざっくり言えば契約内容と違う工事を行ったら債務不履行、すなわち契約で決められた業務を行ってないと判断されるということです。外壁塗装の悪質業者の被害事例に照らした場合では、例えば契約時に提示された塗料と違う塗料で施工がされていた場合や、塗り回数が契約回数を満たしていない場合、見積もりと違う作業内容があった場合などが該当します。

外壁塗装の悪質業者による被害を受けたらどうする?消費生活センターへの相談手順を紹介

以上のように、外壁塗装の悪質業者が行っているような数々の不正行為は、さまざまな法律違反に該当します。ただ、こうした法律違反を行っても即座に業者がお縄にかかるわけではなく、当事者間での解決が求められます。しかし、消費者側の対応でどうにもならない場合には、消費生活センターという第三者に解決への道筋を提案してもらう方法もあります。ここでは、消費生活センターに問い合わせる手順や消費生活センターの意義について解説します。

詳細なトラブルの内容、被害状況、困っていることをメモしておく

消費生活センターに相談する前に、詳細なトラブルの内容や被害状況、トラブルに際して困っていること、直面している問題などをメモ用紙などに書き出してまとめておくといいでしょう。消費生活センターも日々大量の問い合わせへの対応に追われて時間がないですし、問題点がはっきりわからなければ対処のしようもないので、事前にある程度問題点を整理して問い合わせる必要があります。

契約書・Webサイトのスクショ・打ち合わせ音声の録音など証拠を用意する

トラブルの内容を詳細に伝えるだけでなく、そのトラブルの証拠となるものを確保しておくことも大変重要です。たとえば契約書や見積書、Webサイトに書かれた宣伝文句や説明書きのスクリーンショット、契約時や打ち合わせ時の録音音声などといったものです。特に強引な勧誘や強迫行為などは、こうした証拠が事態の解決において非常に有力になります。

消費生活センターへつながる番号「188」へ問い合わせる

消費生活センターは、国民生活センターと提携して最寄りの自治体に設置されている機関であって、問い合わせ番号は「188」で統一されています。これは警察に通報する際の110番などと同じ仕組みで、188へ問い合わせた後にお住まいの郵便番号などを入力することで、最寄りの消費生活センターにつながるようになっています。なお、相談料はかかりませんが、通話料はかかるので要注意です。

消費生活センターは何をしてくれるのか

消費生活センターは、トラブル解決のためのアドバイスや、解決にむけた方法の斡旋、トラブル解決に役立つ情報の提供といったことを主に行ってくれます。トラブル解決そのものには直接的に対処してくれるわけではありませんが、消費生活センターという第三者にトラブルを知ってもらうことは非常に有効で、業者側もあまり強く出れなくなるという意味では大きな力となってくれるでしょう。消費生活センターに相談したことを主張すると、和解してくれるケースもあります。

まとめ

以上、外壁塗装の悪質業者を見分ける・見抜くためのチェックリストや、具体的な被害事例と対処法について徹底解説しました。外壁塗装の悪質業者の手口ややり方の多くは、明確に法律違反となっているものばかりです。外壁塗装の悪質業者は残念ながら一定数存在し、今もさまざまなトラブルの元凶となっています。もしこうした悪質な業者の被害を受けてしまったら、早急に消費生活センターに相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

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