リースバック|不動産のメリットとデメリットとは?
更新日: 2024年12月10日
せっかく夢のマイホームを手に入れたのに、様々な理由で住宅ローンの返済が滞り、やむを得ずマイホームを手放さなければいけなくなる方は少なくありません。今の時代、突然のリストラや収入の減少が起こるのは当たり前のことで、そうなるとローンの返済は当然難しくなります。マイホームを売却するとき、いくつかの方法がありますが、最近注目されているのが「リースバック」です。リースバックは売却した家にそのまま住み続けることができるという魅力的な契約。しかし、メリットだけでなくデメリットもあります。そこで今回は、リースバックをするときの不動産のメリットとデメリットについて詳しく紹介していきたいと思います。
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そもそもリースバックとは何?
マイホームを売却するというのは、人生の中で何度も経験することではありません。そのため、リースバックと言っても、よくわからない方がほとんど。リースバック運営会社は多数ありますが、どこの会社のサイトを見ても、良いことばかりが書かれていてよくわからないというところもあります。そのため、リースバックをするなら、リースバックとはどんな契約なのかをしっかり理解しておく必要があります。
リースバックの仕組み
リースバックとは、リースバック運営会社に家を売却し、それと同時に賃貸契約を結ぶことで、毎月の家賃をリースバック運営会社に支払いながら住み慣れた家に住み続けることができるというもの。そのため、ローンの返済ができずに家を手放さなければいけない状態になっても、生活環境を変えずに暮らしていくことができます。引っ越しの費用や手間がなくなり、周りの人に家を売却したことを知られる心配もありません。
リースバックの利用者は多い?
リースバックを利用する人は近年増えていると言われています。家を売却するとき、住宅ローンを組んだ銀行や会社が競売にかけ家を売却する場合や、競売にかかる前にローン会社の了承のもと、自分で家を売却する任意売却という方法で家を売る場合などがあります。しかし、これらの方法だと売却後は家の所有権は他人に移るため、引っ越しをしなければいけません。この引っ越しがないという大きなメリットがリースバックにはあり、リースバックを選択する人が増えていると考えられます。
リースバックのメリット
リースバックを利用する人が増えているということは、それだけ大きなメリットがあるということです。当然、家を売却したあとも、そのまま住み慣れた家で生活ができるというメリットもありますが、実はリースバックには他にもメリットがたくさんあるんです。また、リースバック運営会社によって契約内容に違いがあるため、どんなメリットがあるのかを知り、そのメリットに対応したリースバック運営会社かどうかを確認することも大切です。ここでは、リースバックのメリットについて詳しく解説していきます。
売却後も住み慣れた家に住める
リースバックの大きなメリットは、なんと言っても売却後もそのまま住み慣れた家に住めることでしょう。通常の不動産売却であれば、所有権が第三者に渡った時点で住宅から退去する必要があり、新しい住まいを手配して引っ越しをしなければいけません。引っ越しするとなると、時間やお金がかかるだけでなく、近所や職場に引っ越しをしたことがわかり、家を売却したことを知られてしまう心配もあります。
不動産所有に関わるコストがなくなる
マイホームなどの不動産を所有している場合、固定資産税や都市計画税といった不動産に関わる税金が毎年かかってきます。また、建物の火災保険料や、建物が何かしらの理由で破損・故障した場合の修繕費も自分で支払わなければいけません。リースバックの場合、不動産の所有権はリースバック運営会社に移行されるため、これらの不動産所有に関わるコストがなくなるというメリットがあります。家賃を支払う分、建物を維持するためのコスト負担が軽減されるということです。
不動産所有によるリスクがなくなる
不動産を所有しているということは、実はさまざまなリスクを抱えているということになります。例えば災害などで建物が倒壊・破損する可能性もありますし、お金のことでいうと、資産価値が下落し売却したいときに売却できないということもあります。また、住宅ローンを借りている場合には、社会の情勢などによって金利が上昇し、毎月の支払額が急増する可能性も。リースバックはこれらのリスクもなくなるというメリットがあります。
短期間での現金化が可能
一般的な不動産売却の場合、まずは家の買主を探し、買主が見つかってからもさまざまな手続きで、実際に売却して現金を手に入れるまでに数ヶ月の期間が必要になります。買主は必ずしもすぐに決まるわけではないので、もし買い手が見つからなければそれ以上の期間がかかることも。しかし、リースバックの場合は不動産会社やファイナンス会社など専門の業者が買い取るケースがほとんどで、売却して現金化するまでの期間が短いというメリットがあります。
老後の資金や事業資金を調達できる
リースバックで手に入れた資金は、その資金の使い道が指定されているわけではありません。そのため、資金の使い道は自分で自由に選択することができます。例えば新しい事業を始めるための事業資金にすることも可能ですし、老後の資金に使うこともできるんです。また、将来を見据えて住宅ローンの返済が難しいと判断したときにも、リースバックを打開策のひとつにすることができます。
売却した家を買い戻すことも可能
さまざまな理由で住宅ローンの返済が難しくなりマイホームを売却した場合、多くのリースバック会社では将来的に家を買い戻すことが可能です。ただし、リースバック運営会社の契約によっては、買い戻しができないこともあります。また、買い戻すためには定められた期間内に契約で決められた金額を支払う必要があり、毎月の家賃の停滞などがあっても買い戻す権利を消失してしまいます。買い戻しを考えている場合は、しっかり計画をたて資金を集めなければいけません。
リースバックのデメリット
住宅ローンの返済が難しくなり、やむを得ずマイホームを手放さなければいけなくなったとき、一般的な不動産売却に比べてリースバックは魅力的なメリットがたくさんあります。しかし、当然、リースバックにもデメリットがあるんです。リースバックの契約をするときは、メリットだけでなく、デメリットについてもしっかり理解し、納得した上で契約することが大切。将来を見据えて人生の計画をたて、リースバックについて検討しましょう。
売却価格が一般相場より安い
リースバックの大きなデメリットは、家の売却価格が一般的な不動産売却に比べて安くなることが多いということです。もちろん、リースバック運営会社にとっては、買い戻しなどの契約により家を売却する制限があり、賃貸契約でも家賃滞納などのリスクがあります。また、不動産の価値も、一般的な不動産売却とは計算の仕方が違うという理由もあり、多くの場合、リースバックでは売却価格が一般相場より安くなるということです。
家の所有権が変わる
リースバックは、家を売却することが前提になりますから、当然その不動産は自分が所有する資産ではなくなります。多くの場合は、リースバック運営会社が所有権を持つため、あくまでも賃貸で借りているという形になります。所有権が移るということは自分の家ではないので、これまでのように自由に家の中をリフォームしたりすることはできません。リースバックで所有権が第三者に移ったあとは、所有者が決めたルールを守り生活していきましょう。
家賃が発生する
リースバックの場合、家を売却したあとは、契約に従い家賃を毎月支払うことで住み続けることができます。年間のリース料(賃料)は、住宅の築年数や土地の条件で変わってきますが、一般的に売却価格を基準にその地域の賃料相場から期待される利回りで決まるようになっています。一般的な賃貸の家賃計算とは違うため、リースバックの家賃は多くの場合、その地域の家賃相場より高めになっているようです。
売却金額がローンを下回る場合は利用できない
リースバックは住宅ローンの返済が難しくなったときに契約できるサービスですが、例えば住宅ローンの残債より売却価格が下回る場合、リースバックを利用することはできません。なぜなら、売却価格が住宅ローンの残債を下回る場合は、住宅ローンを完済できず融資先の金融機関から抵当権を外す許可がもらえないためです。そうなると、売却自体ができないので、リースバックも利用できなくなるというわけです。
ずっと住み続けられるとは限らない
リースバックでは、売却した家にそのまま住み続けることができるという大きなメリットがありますが、これは、将来ずっと住み続けることができることを保証するものではありません。基本的には定期借家契約を結び、所定の期間満了に伴い貸主が再契約を認めなければ契約は終了してしまいます。長く住み続けたい場合は、普通賃貸借契約でリースバックできるリースバック運営会社を探すのがおすすめです。
リースバックでよくあるトラブル
ここ最近、リースバック運営会社は増えてきています。リースバックは住宅ローンの返済が滞り大切なマイホームを手放さなければいけなくなった方にとって、魅力的なメリットがたくさんあります。しかし、しっかりメリットとデメリットを理解し、納得した上で契約を結ばなければ、契約後にトラブルになることもあります。ここでは、リースバックでの不動産売却でよくあるトラブルについて紹介していきましょう。
リースバックは賃貸契約でのトラブルが多い
リースバックでは、売却後の賃貸契約でトラブルになるケースが多いです。例えば、「リースバック後の賃料が高く賃料の支払いの継続が困難になった」「賃貸借契約の更新を拒否され退去することになった」「賃料を値上げされた」などがあげられます。賃料に関するトラブルを未然に防ぐためには、契約内容を細かく確認し、納得いくまで交渉することが大切。事前相談の段階から不動産の買主の対応を踏まえて信頼度を確認していきましょう。
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リースバックはデメリットまで理解して契約しよう
リースバックは住宅ローンの返済が難しくなった人にとって魅力的なサービスです。しかし、当然、リースバックにはメリットだけでなくデメリットもあります。リースバックの契約をしたあとで「失敗した」ということにならないよう、契約をするまえにはデメリットまでしっかり理解しておくことが大切です。
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