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■シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群
シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測点群は、ロシアの天文学者フリードリヒ・ゲオルグ・ヴィルヘルム・フォン・シュトゥルーヴェ(1793-1864)によって設置されました。子午線(経線)の長さを測定することで、地球の正確な形と大きさを明らかにすることができると考えたのが、その理由です。1816年、ロシア帝国のタルトゥ(現エストニア・タルトゥ市)天文台に勤務していたシュトゥルーヴェは、ロシア政府の支援を受けて測量を始めます。
その途中ではさまざまな苦難もありましたが、各国の科学者の協力もあり、約40年をかけて、ノルウェーのハンメルフェスト岬から、黒海沿岸のスタラ・ネクラシウカまでの測量を成し遂げました。
この測量は、後の地球科学と地図作成の発展において重要な業績と評価され、世界遺産としては珍しく10か国にまたがるという複数登録地となったのです。
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■測量のスタート地点はタルトゥ大学旧天文台
多くの国にまたがっているシュトゥルーヴェの三角点アーチ観測点群は、そのほとんどが、自然の岩や人が設置した石に、小さな穴や十字の印をつけたものです。ただし、当時の建物を測量点として使用したものもあります。
観光する際に見ておきたいのは、エストニア第2の都市タルトゥにある、タルトゥ大学旧天文台です。1810年に建てられ、シュトゥルーヴェが台長をつとめたこの天文台は、長期にわたる測量のスタート地点です。天文台ドームの真下には、測量の基準点を示す金属プレートが埋めこまれています。現在は、タルトゥ大学内の天文博物館として一般開放され、貴重な観測機器が当時の姿のままで展示されています。また、プラネタリウムなどでの教育プログラムも開催し、9~5月の間は月2回、無料で「夜の展望台」を実施しています。
■タルトゥ大学旧天文台へのアクセス
難易度:★★☆☆☆(公共交通機関で行けます)
エストニアの首都タリンから、バス・鉄道で約2時間30分かかります。タルトゥ駅バスターミナルからは徒歩約15分です。
シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群/Struve Geodetic Arc
- ※名称は、データ部分のみユネスコ日本サイトの表記に合わせています/天文台データは下記にてごかくにんください。
タルトゥ大学旧天文台/University of Tartu
- Ülikooli 18 50090 TARTU
- (372)737-6932
- 10:00~18:00(水・日曜と10~4月は11:00~17:00)
- 月曜(10~4月は月・火曜
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