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■「海商都市リヴァプール」の歴史を学ぶ
栄光を迎えた貿易業
リヴァプールが海商都市として栄えた歴史は17世紀にまで遡ります。この頃にリヴァプールを玄関口として北米との貿易が成功し、多くの商業が発展しました。18世紀に入ると海外から小麦など多くの原料を輸入し、その後に加工された商品を輸出することで貿易産業の絶頂期を迎えています。
海商都市リヴァプールはこのように長きに渡りその名を馳せ、当時の繁栄を物語る建物が多く残ることから、2004年に世界遺産に登録されました。
世界遺産の街区の中には、過去の歴史を垣間見る瞬間も
しかし、繁栄と同時に暗い過去があることにも触れておかなければなりません。実はその発展の裏には、産物と黒人奴隷を取引する"三角貿易"を盛んに行っていたという負の歴史があります。今では観光におすすめの場所として賑わいを見せますが、市庁舎の壁には砂糖や綿などリヴァプールの貿易産業を盛んにした産物の彫刻と共に、黒人奴隷の彫刻も見られ、当時の出来事がリアルに感じられるでしょう。
また、街のいたるところにこの過去の出来事を考えさせられるオブジェがあるので、歴史も理解した上で訪れてみると観光にまた深みが増しますよ。
■「海商都市リヴァプール」はこう歩くのが効率的
スタートは「ウィリアム・ブラウン・ストリート」から
世界遺産に登録された6つの街区を一気に観光するには、タクシーや公共機関を使うこともできますが、それぞれの場所がそこまで離れていないので、徒歩で回ることをおすすめします。
徒歩で回るベストなルートは、まずロンドンからリヴァプール・ライム・ストリート駅に向かい、歩いて徒歩4分ほどの「ウィリアム・ブラウン・ストリート」を目指しましょう。
そこからは(徒歩12分)→「デューク・ストリート保存地域」→(徒歩10分)→「キャッスル・ストリート」→(徒歩12分)→「アルバート・ドック」→(徒歩8分)→「ピア・ヘッド」→(徒歩30分)→「スタンリー・ドック」と回るのがおすすめです。
もし疲れてしまったら……?
最終地点である「スタンリー・ドック」までは「ピア・ヘッド」から30分ほど歩くので、体力に自信のない人は少し大変かもしれません。そんなときは無理せずピア・ヘッド近くから出ているトラムを利用し、有意義に観光をしましょう。
トラムは30分間隔で出ていて、スタンリー・ドックの目の前まで4分ほどで行けます。住宅街を走るトラムからは世界遺産の観光地とはまた違った、リヴァプールに住む人々の今の日常が覗けるかもしれません。
■まずは、美しい建築が立ち並ぶ「ウィリアム・ブラウン・ストリート」へ
リヴァプールの中心地、リヴァプール・ライム・ストリート駅を含むエリアが、世界遺産として登録された「ウィリアム・ブラウン・ストリート」です。ここには18~19世紀のネオクラッシック様式を代表する壮麗な建造物が多く残っています。
中世のたたずまいを見せる華々しい「セント・ジョージ・ホール」、重厚な構えの「リヴァプール図書館」、産業革命の栄華を誇る「リヴァプール・ライム・ストリート駅」、さらには「ウォーカー美術館」や「リヴァプール世界博物館」など見どころが尽きません。
世界遺産に登録されている6つの街区はそれぞれ個性的な特徴を持ちます。ぜひ海辺の散歩を楽しみながら、色とりどりの中世の歴史を堪能してくださいね。
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■「デューク・ストリート保存地域」の見どころ
「デューク・ストリート保存地域」として世界遺産に登録されているこのエリアは、"縄を作る場"という意味から名付けられた「ロープ・ウォークス」が有名です。
18世紀に縄の製造工場が多くあったことからこう呼ばれ、今ではたくさんの観光客が足を運んでいます。この辺りはリヴァプールが港町として発展する前から存在していて、当時はまだ珍しい商人や港関係者たちが多く住んでいた国際色豊かな地域でした。
ロープ・ウォークスにはリヴァプールに現存する最古の建物である「ブルーコート・チェンバーズ」があり、コンサートや展示会がたびたび開かれています。
■「キャッスル・ストリート保存地域」の見どころ
中世の姿が強く残されていることから世界遺産に登録された「キャッスル・ストリート保存地域」は、ゆっくりと歩いてその風情を楽しむのがおすすめです。
なかでも1754年に建てられた「リヴァプール市庁舎」は、リヴァプールの中で最も古い建造物の一つで、観光に人気のスポットとなっています。世界遺産として指定されている保存地域は、この市庁舎よりさらに北側にある「オールド・ホール・ストリート」、そして南側にある「ウォーター・ストリート」と「デイル・ストリート」などが含まれています。
現在は中世の建物を活かしながら多くのレストランやお店が軒を連ねており、観光のみならずショッピング観光もおすすめです。
■「アルバート・ドック」の見どころ
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「アルバート・ドック」には、ロンドン・テート美術館の分館でモダンアートを中心に展示する「テート・リヴァプール美術館」、海商都市として栄えたリヴァプールの海の歴史を展示する「マージ-サイド海洋博物館」などがあります。
さらにこの街区には、リヴァプールが生んだ世界的スター、ビートルズにちなんだ博物館である「ビートルズ・ストーリー」があり、世界中から多くのファンが訪れています。施設内にはメンバーゆかりの品や資料が展示されていて、ビートルズ結成から解散までの歴史を知る事ができます。世界的スターの歴史は大変興味深いものです。熱心なファンでなくとも一度は見ておきましょう。
■「ピア・ヘッド」の見どころ
「ピア・ヘッド」は、ロンドンのビッグベンより大きい文字盤が圧倒的な時計塔の「ロイヤルリバー・ビルディング」、映画のロケ地として使われることも多い「ドック・ビルディング」、そして美しいバロック様式からなる「キューナード・ビルディング」の3つの歴史的建築物が魅力的なエリアです。
これらはその美しさから3つの女神を意味する"スリー・グレース"とも呼ばれ、世界遺産に認定されるとともにリヴァプールのシンボル的存在になっています。
港町として栄えた歴史を知ることができる「リヴァプール博物館」もあり、かつての港湾都市の風情を感じられますよ。最上階に位置する全面ガラス張りの展示室からの眺めも最高です。
■「スタンリー・ドック」の見どころ
多くの廃墟好きを虜にしているのが「スタンリー・ドック」エリアです。
ここはかつての港町の面影が色濃く残る、橋梁や倉庫が多く建ち並んでいることから世界遺産に登録されました。中でもレンガ造りの倉庫としては最大級の大きさを誇る「たばこ倉庫」は、優雅さの中にも無骨さが光り、その存在感に息を飲むことでしょう。
最近では廃倉庫を活用したタイタニック・ホテルが人気を集めています。ホテル内にはスパやハイドロセラピーのプールも完備されているので、観光の疲れをじっくりと癒してくれますよ。2014年にオープンした比較的新しいホテルですが、今ではリヴァプールの人気ホテルの一つとなっています。
■サッカー好きなら「リヴァプールFC」のスタジアムへ
リヴァプールは、人気サッカーチーム「リヴァプールFC」の本拠地です。サッカー好きなら試合観戦をしたいところですが、人気チームだけあってチケットを取ることは困難です。しかし試合のない日であれば、ホームスタジアム「アンフィールド (Anfield)」の見学が可能です。
見学ツアーに予約をすれば、ロッカールームや記者会見場などを見られますよ。ガイドも付いて、普段は見られない舞台裏の写真撮影も可能です。見学ツアーは当日受付も可能ですが、
リヴァプールFCのHP
から予約をしておくと待たなくてすむので、観光の無駄がありませんよ。
サッカー好きでなくても楽しめるので、世界遺産観光と合わせてぜひ観光の候補先の一つにしてみてください。
■ビートルズファンなら必見「ザ・キャバーンクラブ(The Cavern Club)」
1957年にオープンした老舗のバー「ザ・キャバーンクラブ(The Cavern Club)」は、ビートルズが初めてライブをした場所です。
レンガ壁の店内には、名だたる有名人の名前が刻まれ、今では手に入れることのできないアーティストのポスターなどが張られています。もちろん通常のバーと同じように、お酒や軽食を楽しむこともできますが、観光を目的として行くにも十分価値のある場所です。
店の奥にこぢんまりと設置された小さなステージは、ビートルズが演奏していた当時を思い起こさせてくれるようです。ビートルズファンはマストで訪れたい場所ですね。今でもバンド演奏が行われているので運がよければ心地よい音楽とともにおいしいお酒が堪能できます。
ザ・キャバーンクラブ(The Cavern Club)
- 10 Mathew Street, Liverpool L2 6RE, UK
- +44 151 236 1965
- 10:00~翌2:00
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