【オランダ】コンセルトヘボウの楽しみ方をご紹介｜本格的ホールでオーケストラを鑑賞したい！

コンセルトヘボウの歴史について

コンセルトヘボウの建設が始まったのは、1881年のことでした。それまでのアムステルダムには、大規模なコンサートホールがありませんでした。この状況を危惧し、有識者が集まりホール建設準備委員会が発足しました。有識者には、アムステルダム国立美術館や中央駅の設計者であったピエール・カイペルス氏が含まれています。

土地を取得したのち、建築家ファン・ヘントが設計を手がけ、1888年にオープンしました。土台の弱さからホールの傾きが見られたため、1983年に土台工事を行い、併せてチケット売り場やロビーの改装を行い、現在に至っています。創設当初から、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団はこのホールの専属楽団として活動を行っており、世界三大オーケストラの一つとして揺るぎない地位を確立しています。コンセルトヘボウ管弦楽団には、世界25カ国から121人のプレイヤーが集まっていますが、日本人のプレイヤーも活躍しています。コンセルトヘボウ管弦楽団のほかに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団や、ニューヨーク・フィルハーモニックなど、世界規模で活動している有名な楽団も、このコンセルトヘボウで定期的にコンサートを開催しています。

コンセルトヘボウでオーケストラを楽しむための流れとは

コンセルトヘボウはコンサートホールですので、鑑賞を希望するコンサートや席種ごとでチケットの料金が異なります。一部コンサートを除き、チケット料金に飲み物代が含まれています。それぞれの買い方をご紹介します。

電話で購入する

電話でのチケット予約は、毎日午前10時から午後5時まで可能です。質問がある場合も、電話で問い合わせることができます。

ホールのチケット売り場で購入する

チケット売り場の営業時間は、月曜日から金曜日までの午後1時から7時まで、土曜日と日曜日は午前10時から午後7時までです。コンサートが開催される当日には、当該コンサートのチケットが午後7時以降にも販売されます。コンサートがなければ、売り場は午後5時で終了します。

オンラインチケットを購入する

コンセルトヘボウの公式サイトで、コンサートの詳細が記載されたページを開いて、オンラインでチケットを購入することができます。購入後は、eチケットを印刷もしくは携帯電話の画面上で表示、または郵送でチケットを受け取る方法があります。

チケット代行業者に依頼する

チケット代行業者に依頼すると、日本で事前にチケットを手に入れることが可能です。手数料はかかりますが、確実にチケットを手に入れたい方や、自身での手配が不安な方に適しています。

コンセルトヘボウの見どころは

コンセルトヘボウでのコンサートを満喫するために、見どころをご紹介します。

音響

コンセルトヘボウ最大の見どころは、何といっても世界屈指の音響の美しさです。ホールが建築された19世紀終盤当時では、まだ建築物に対して音響に関する技術がそれほど進んでいませんでした。しかし、宮廷コンサートの伝統などの経験によって建てられた結果、指揮者の一人であるベルナルド・ハイティンクが「オーケストラに属する最高の楽器」と称するほど美しい音響を奏でることが可能になりました。現在でも、コンセルトヘボウの音響は世界中の演奏家や音楽愛好家から高い支持を受けています。

バラエティに富んだコンサート

コンセルトヘボウでは、時間帯や季節ごとでさまざまなコンサートが開かれています。ほぼ毎日、午後8時15分から開催されるイブニングコンサートのほか、日曜日の午前11時から始まるサンデーモーニングコンサート、水曜日に行われる無料ランチタイムコンサートなど、音楽を楽しむ機会がたくさんあります。また、7月と8月にはサマーコンサートと題して、普段はあまり聴かれないジャズやポップスなどのコンサートもあります。

ガイド付きツアー

コンセルトヘボウの舞台裏や建物の秘密を、ガイドの案内のもとで詳しく知ることができるツアーがあります。コンサートチケットがなくとも、ツアー料金を払えば参加可能です。時間帯によって、英語のガイドとオランダ語のガイドに分かれます。リハーサルやイベント時には、ツアーが開催されないこともあります。

コンセルトヘボウでのコンサート鑑賞にかかる時間は

コンサートの時間は、各ステージによって異なりますが、通常では休憩を含めて2時間から2時間15分続きます。Webサイトでは、各コンサートの終了時刻の表示を確認できますので、気になる方は確認してみて下さい。

コンセルトヘボウへの行き方は

コンセルトヘボウへ行くには、アムステルダムを移動するのに便利なトラム(路面電車)を使うと、スムーズに到着できます。最寄りの停留所は、ヴァンベアレストラト停留所(トラム2)もしくはミュージアム・プライン停留所(トラム3・5・12、バス)です。トラム2に乗車すると、アムステルダムの有名な美術館や美しい景色を眺めながら移動することができます。ナショナル・ジオグラフィック紙が、「世界で最も素晴らしい路面電車の一つ」と称したこともあります。アムステルダム内で運行されている公共交通機関を利用するとき、1日、2日、3日乗車券を利用すると便利です。トラム以外にも、バス、地下鉄などが乗り放題となります。

コンセルトヘボウに行ったら、ここも訪れたい

コンセルトヘボウに行ったら、周辺の観光地もぜひ訪れたいものです。いくつかご紹介します。

ミュージアム広場

コンセルトヘボウから、歩いてすぐの場所にあります。アムステルダム最大の広場であり、芝生でくつろぐ市民や観光客の姿が見られます。また、アムステルダム国立美術館・市立近代美術館、ゴッホ美術館などの有名な美術館が集まっている場所でもあります。そして、カフェ、レストラン、ホテル、ブティックなども立ち並んでおり、思い思いの時間を過ごすことができます。

アムステルダム市立近代美術館

オランダの近代美術のメッカといわれ、現代の視覚芸術とデザインを体験することができる美術館です。外観の形状から、「バスタブ」の愛称で知られています。館内には、20世紀後半の作品を中心とした近代アートが数多く展示され、美術に詳しくない方でも見ているだけで楽しめるように趣向を凝らした展示を行っています。

国立ゴッホ美術館

日本でも大変有名な画家であるフィンセント・ファン・ゴッホのコレクションを展示している美術館です。「じゃがいもを食べる人々」「ひまわり」などの代表作を始め、油絵が約200点、素描画が約500点、書簡が約750点、弟テオとともに集めた浮世絵が約500点と、世界最大規模の収蔵点数を誇ります。

アムステルダム国立美術館

オランダ最大の美術館です。オランダの中世から現代に至るまでの、800年に渡る芸術と歴史を堪能することができます。コレクションが時系列に展示されているので、時代の移り変わりを感じながら鑑賞することが可能です。レンブラント、フェルメールなど、オランダを代表する芸術家たちの作品は見逃せません。

フォンデル公園

1865年に開園した、アムステルダム最大の都市公園です。毎年およそ1,000万人が訪れ、動植物や自然の景観を見て楽しんだり、グルメを味わったり、子どもの遊び場があったりと、市民も観光客もそれぞれの時間を過ごします。5月から9月の時期には、野外劇場で音楽やダンスパフォーマンス、演劇なども見られます。

ダイヤモンド博物館

アムステルダムは、世界でも有名なダイヤモンド加工地域です。国立博物館とゴッホ美術館の間に位置するこの博物館では、ダイヤモンドの加工における歴史や技術を感じることができます。館内には、歴史を説明する展示のほか、数々のティアラや装飾品も見学することができます。日本の企業が製作したダイヤモンドも、常設展示されています。

ハイネケンエクスペリエンス

日本でも人気が高いビール、ハイネケン。その生まれ故郷であるアムステルダムで、1988年まで醸造所として稼働していた工場が、体験型ミュージアムとして1991年に再オープンしました。館内に入ると、実際に使われていたビールタンクが展示されており、醸造所の面影を残しています。ハイネケンの歴史や醸造工程、こだわりなどについて、見学することができます。最後にはハイネケンを味わうこともできますが、オランダでは18歳未満は飲酒できませんのでソーダまたは水を飲むことができます。

コンセルトヘボウに行くならツアーがおすすめ

コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートを聴くオプショナルツアーが、数多く設定されています。チケットをご自身で手配する必要がないので、安心して開演時間まで過ごすことができます。また、市内観光中に外観のみを見学するツアーもありますので、時間がないけれど建物だけ見たいという方におすすめです。

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