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華厳の滝といえば紅葉
そもそも紅葉（こうよう）って？？
山の多い日本の秋には欠かせない風景である「紅葉」。そもそも紅葉とは落葉広葉樹が秋の深まりにつれて赤や黄色、褐色に変わることを意味し、主にモミジやカエデが有名です。古来より多くの歌にも詠まれており日本の秋の代名詞にもなっています。日本では北から南まで多くの地域で紅葉を楽しめ、山々が一斉に色づくシーズンには多くの観光客が紅葉の鑑賞を楽しみに集まります。
紅葉（こうよう）と紅葉（もみじ）の違いは？
「紅葉」と書いて「こうよう」・「もみじ」と読みが2種類ありますがどのような違いがあるのでしょうか。紅葉（こうよう）とは落葉広葉樹が葉を落とす前に色を変えることです。厳密には葉が黄色に変わることを「黄葉」と言い、褐色に変わることを「褐葉」と言いますが、広い意味ですべて「紅葉（こうよう）」と呼びます。一方紅葉（もみじ）はカエデ科の植物で赤に変化するものを指します。
紅葉の見頃はいつ頃？
縦に長い日本では気温の差も大きく、紅葉の見頃にも差があります。また、山岳地帯が多い地域は高低差によっても大きく差が出てきます。一番北の北海道の場合は早くも10月前半から色づいてきます。東北では10月半ばから11月上旬くらいとなります。関東を含めた以西は平均的に11月中旬頃からシーズンが開始しますが高度の高いところはその時期も早まり、都心部では12月に入ってから見頃になる事も多くあります。
華厳の滝での紅葉鑑賞
華厳の滝での紅葉の見頃はいつ？
毎年たくさんの観光客が訪れる日本の三大名瀑のひとつ「華厳の滝」は日光の中でも屈指の紅葉ポイント。滝の真下で迫力ある滝と紅葉を楽しめますが、明智平展望台から中禅寺湖と共に滝と紅葉の美しいコントラストを楽しむのもおすすめです。標高が高いので紅葉シーズンの開始も早く、例年10月中旬から10月下旬頃がベストシーズンとなり、主にモミジ、ブナ、カエデ、カラマツ、シラカバなどが楽しめます。
「華厳の滝」の概要&魅力
上からの展望台
一万五千年前の男体山の噴火で流れ出した溶岩が川をせき止め、広さ4km2以上の日本一標高の高い中禅寺湖ができました。「華厳の滝」は、中禅寺湖の水が高さ97mの大岸壁から一気に水が落下し、深さ4.5mの滝つぼへ吸い込まれるように流れ落ちていきます。裏見滝、霧降の滝とあわせて「日光三名瀑」とよばれ、日光・奥日光の三名瀑を合わせて「日光五名瀑」とされることもあります。
滝の水の量は平均3tですが、水量が多いときはかなりの迫力です。1986年に滝口の一部が崩壊したため、800ｍほど後退して現在の姿になりました。
「華厳の滝」は、およそ12,00年前に日光開山を行った勝道上人（しょうどうしょうにん）が発見者と伝えられています。「華厳」という名前の説はさまざまあり、近くにあった華厳寺という寺の名前から取った説や、仏教経典の1つである華厳経から名づけられたという説があります。
華厳の滝には3つの絶景ポイントがあります。一つは滝上から、もう一つは下から、そして最後は滝を遠くから一望するスポットです。通常は、無料展望台の滝上からと、有料の滝の下から見る場合が多いですが、明智平展望台から見る周りの山々を含んだ滝の景色も美しく見逃せないスポットです。また四季によって全く違った表情を見せことも魅了の一つと言えるでしょう。
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「華厳の滝」の見どころ①：場所で変わる華厳の滝の姿
「華厳の滝」は、3つのスポットから景色を楽しめます。無料で見ることができる場所もありますが、訪れた際には3つすべての場所から華厳の滝を眺め、全く違った美しさや迫力を楽しむのがおすすめです。
駐車場から
滝を上から見ることができる無料展望台からは、見下ろした華厳の滝を楽しめます。エレベーターのりばの横から階段で少し降り10ｍほど進むと、二階に分かれている展望台があります。華厳の滝を上から望むことができ、木々に囲まれた全体像を見ることが可能です。滝の部分だけポッカリと空いた壮大な景色を堪能できます。
大迫力の観瀑台
迫力のある景色を見たいときには有料のエレベーターで、滝つぼ近くの観瀑台へ行くことができます。岩盤の中を通るエレベーターを乗り、1分ほどで100m下の地点へ到着します。エレベーターを降り地下通路を抜けると、突然現れる滝の迫力に思わず歓声を上げる人もいるほど。細かな水しぶきも感じられ、迫力満点です。
3つのフロアに分かれているため、それぞれの視点から滝を楽しめます。真夏でも気温が低く感じられ、涼を感じることができるでしょう。しかし霧が深いときには、奥の滝が見えない場合があります。有料のエレベーターに乗る前に、モニターから滝の様子が伺えるので、霧が濃いときにはそこで確認して、下の観瀑台に行くか決めることも可能です。天気の良い日には、虹が滝にかかっている絶景を見ることができるでしょう。
明智平展望台から大パノラマ
![View / 明智平展望台(あけちだいら てんぼうだい)から[7587 x 7156px = 54.3MP]](https://farm3.staticflickr.com/2645/4002689786_e48458e713_z.jpg)
少し離れた明智平展望台では、華厳の滝だけでなく、他の景色を一緒に楽しめます。第二いろは坂の中腹にあるドライブインから明智平ロープウェイが出ており、登っていくと展望台があります。男体山を背景に華厳の滝や、中禅寺湖、そして周りの山々に囲まれている大自然を一望することが可能です。まるで絵葉書のような大パノラマで、ここでしか見ることのできない絶景のため、華厳の滝をより楽しみたい方におすすめです。
「華厳の滝」の見どころ②：四季で変わる華厳の滝
春～夏
春から夏にかけて、普段は荘厳な滝も、新緑映える木々や色とりどりの花々に囲まれて穏やかな雰囲気を見せます。青空の下、イワツバメが滝の周りを飛び周り、陽光と春風を受けて清々しい気持ちで見学できるでしょう。
秋～冬
秋には、滝の周りの木々が黄色やオレンジ、赤など極彩色の色合いを見せます。紅葉の名所として知られる日光ならではの色彩と、迫力ある滝の風景が非常に美しいです。
1月から2月にかけては、気温が下がると滝の水も凍り始め、周りには雪が積もり、流れていた水もつづらのようになります。それでも凍っていない勢いのある水が水煙のようになり落ちていき、周りの雪が青に染められたように見え、幻想的な世界が広がっています。まるで水墨画の世界のような美しい様子を感じることができるでしょう。
「華厳の滝」の見どころ③：華厳の滝を美しく演出する要素
「華厳の滝」では、滝をより美しく見せてくれるものが3つあります。一つ目は滝正面から見て右側の大きな奇岩の壁「柱状節理」です。溶岩がゆっくり冷えて固まる時にできる割れ目を見られます。多角形の巨大な柱状は規則的で、華厳の滝のより美しく見せてくれるでしょう。
二つ目に滝壺の周りを流れ落ちる細い小滝「十二滝」です。滝の中段部分から出てきた中禅寺湖の地下水が、まるでこぼれ落ちるようにカーテン状に流れゆきます。このため上から一気に落ちる滝の力強さだけでなく、周りの細い「十二滝」で自然の華やかな美しさも感じることができるのです。
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また、ニホンカモシカが姿を現す場合もあります。日本固有のウシ科の動物で、通常の足が短く、茶色の毛が特徴です。崖を好む性質から華厳の滝の渓谷付近に現れることもあります。好奇心が旺盛なので、岩崖からじっとこちらを見てくることもあり、滝から現れる姿はどこか神秘さを感じます。
「華厳の滝」のグルメ：自然の中で味わう郷土料理
華厳の駐車場とエレベーター間にあり、華厳の滝を観光した後に立ち寄ることができるのは、「華厳の滝 つみっこ（すいとん）」です。近くに寄るとヤマメやイワナなどの川魚を焼く良い匂いが漂います。こちらのレストランはすいとんなどの郷土料理を味わうことができ、美しい自然を見ながらお腹を満たすことができます。他にも、餃子コロッケやフライドポテト、ソフトクリームなどの販売もあるため、小腹がすいたときも手軽に食べることができるでしょう。
「華厳の滝」へのアクセス
公共交通機関・車でのアクセス
「華厳の滝」は、日光市街地から紅葉の名所でもある「いろは坂」を登った先に位置します。公共交通機関で訪れる場合には、東武鉄道日光線「東武日光駅」で下車後、東武バスで約40分「中禅寺温泉」で降り徒歩5分です。
車で訪れる場合には、日光宇都宮道路、清滝ICから約15分の時間で訪れることができ、駐車場は4箇所利用できます。華厳の滝周辺にある第1・2駐車場では計100台の収容が可能で、華厳の滝まで徒歩1～3分です。中禅寺湖前にある湖畔第1・2駐車場では、計250台以上の駐車が可能ですが、華厳の滝までは10分ほど歩くため、中禅寺湖も観光する方におすすめです。駐車料金は普通車310円で、4月から11月までは7:00～22:00、12月から3月までは8:00～21:00までの営業時間となっています。
入場料・注意事項
駐車場の近くの展望台でも、美しい姿を見られますが、下の展望台も訪れる方はエレベーターを使用する必要があります。エレベーターの営業時間は、8:00～17:00で、冬季は短縮され変動する場合があるため注意が必要です。料金は大人550円、子供330円ですが、葉が色づく紅葉のシーズンは混雑することが多いため、早めの時間帯の観光が良いでしょう。また、滝の周辺は冷え込んでいることが多く、ジャケットや羽織ものを準備していくことをおすすめします。
「華厳の滝」の周辺観光情報
「華厳の滝」周辺には日光の観光名所である「中禅寺湖」や、「戦場ヶ原」があります。
中禅寺湖
「中禅寺湖」は、「華厳の滝」から徒歩10分、奥日光の入口に位置し、周囲約25km、最大水深163mの大きな湖です。遊覧船に乗ったり、のどかな湖畔でのんびりしたりできます。四季によって変わり移りゆく美しい自然の豊かさを感じることができるでしょう。華厳の滝からも徒歩で行ける距離であるためぜひセットで訪れたい場所です。
戦場ヶ原
「戦場ヶ原」は、「華厳の滝」から車で約10分ほどで、400ヘクタールの湿原地です。「戦場ヶ原」の名前の由来は、禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神がムカデと大蛇に化けて戦った場だという神話からきています。
湿原地のまわりをぐるっと囲むように作られたハイキングコースや、湿原を見渡せる展望ポイントが各地に設置されています。広大な自然を感じながら2時間の散歩を楽しむことができるでしょう。350種類以上の高山植物や、野生の野鳥も生息しており、6月～8月、紅葉が美しい9月下旬～10月がおすすめです。
「華厳の滝」のまとめ
さまざな場所から見ることができる「華厳の滝」ですが、一回きりでは味わえない四季折々の美しさを持っています。滝だけではなく、柱状節理の岩壁や、そしてまわりの木々たちも華厳の滝を美しく見せる要素のひとつなので、じっくりと観察してみて下さい。また、日光には華厳の滝だけではなく、中禅寺湖や、広大な湿地の戦場ヶ原などもあり、見逃せないスポットが多く存在します。ぜひ予定を立てて日光の美しい自然を思う存分楽しんで下さい。
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