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【福岡】九州鉄道記念館:九州で明治レトロの風情に親しむ鉄道の学び舎

北九州といえば古くから交通の要衝として栄え、明治維新以降は日本有数の工業地帯として現在まで続く地域です。戦前・戦中にはここで生産される石炭が日本最大となり、その後も日本四代工業地帯の一つ北九州工業地帯として製鉄業などを中心に製品を日本中に送り出すため、早くから鉄道網が整備されました。その九州をつないだ鉄道の歴史を記念し、紹介している施設が門司港にある九州鉄道記念館です。今回はレトロモダンな雰囲気を持つ九州鉄道記念館の魅力をお伝えしていきます。

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更新日: 2023年11月22日

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九州発展の礎となった鉄道を記念

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九州鉄道記念館は2003年8月9日に開館し、来年で15周年を迎える鉄道に関する博物館です。記念館の建物や展示物その他はJR九州の所有物で、管理運営は北九州市の指定管理者が行っています。かつて九州に存在した九州鉄道をはじめ、九州で走ってきた鉄道の歴史を学ぶことができる施設です。

九州鉄道記念館の本館は九州鉄道の本社として使われていた建物を再利用したものです。ドイツ人技師によって設計されたこの建物は赤レンガ造りのモダンなものとなっており、明治の息吹を現代に存分に伝えてくれるものとなっています。2007年には経済産業省によって近代化産業遺産に、さらに2014年には国の登録有形文化財に認定されました。

九州鉄道は明治20年(1887年)に創立された九州で初めて鉄道路線を開通させた会社です。当初は博多に仮本社を置いていましたが、明治24年に門司駅(現在のJR門司港駅)が開業した際に本社を現在建物が残る場所に移転させています。1889年には現在の鹿児島本線の一部である博多駅・千歳川仮停車場間の路線を開通させました。その後、筑豊鉄道や豊州鉄道といった周辺の鉄道企業と合併することで、日本有数の工業地帯である九州北東部の鉄道網をほぼ独占的に支配しました。居客収入はもちろん、当時莫大な収益を上げていた筑豊炭田からの石炭輸送による高い貨物収益もあり、九州鉄道は日本有数の大企業にまでなっています。

明治40年(1907年)には前年に公布された鉄道国有法により国有化され、九州鉄道の歴史に幕を閉じました。国鉄の時代を経て、現在のJR九州がその後継企業に当たります。九州鉄道時代に敷設された路線は現在の鹿児島本線、長崎本線、日豊本線、筑豊本線と多岐にわたり、まさに九州の経済発展の礎となった企業であるといえるでしょう。

モダンな建築に鉄道の歴史を凝縮した施設の数々

本館

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明治レトロな建物を活かした造りをしている2階建ての本館。文化財に指定されているこの建物の風情を存分に楽しめます。まず1階で向かいたいのは、明治時代に使用されていた客車です。ここに展示されているものは模型ではなく、実際に使用されていた本物。日本最初期の鉄道の雰囲気をリアルに感じることができるでしょう。まだ西洋文化に慣れていない日本人を慮ってか、座席が畳となっているところも面白いところ。ぜひ座ってみてください。

運転シミュレーターも見逃せません。811系近郊型電車の運転台で門司港~折尾間の実際の路線風景での運転を疑似体験できます。このシミュレーターで使用されている車体も模型ではなく、実際に使用されていたものを再利用しています。多くのシミュレーターがただの模型を使用しているなか、実車を使用しているものはほとんどありません。本物を操作して本当に走っているような感覚を得ることができるはずです。

運転シミュレーターの隣には、九州を走る鉄道のHOゲージの模型ジオラマがあります。一日数回行われているショーでは迫力のある映像とともに、JR九州を代表する列車が九州を走り回る姿を見られます。ショーが行われていない時には模型を操作したりすることもできる設備となっています。

2階は展示コーナー。常設展では九州の鉄道の歴史を写真や実物資料を交えて紹介しています。季節ごとに企画展も行われているので、事前にチェックしておくといいでしょう。

車両展示場

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駅のホームを模して造られた車両展示場には、九州を走り回った9つの車両が展示されています。実際に人や物を載せて活躍した車両の姿を見て、その機能美や形状の推移をチェックしてみましょう。

九州鉄道記念館にある車両で一番古いものは1922年製造の国鉄9600形蒸気機関車です。初の日本国産蒸気機関車として1913年に川崎造船所等によって製造が開始され、770両が四国を除く日本全国で活躍しました。九州鉄道記念館にある1両は北九州地区で最後まで稼働していた蒸気機関車で、昭和50年ごろまで活躍。その番号「59634号」から鉄道ファンの間では「ごくろうさんよ」の愛称で親しまれていました。

1967年に日立製作所が製造した国鉄クハネ581形は世界初の寝台電車特急「月光」としてデビューした電車です。九州鉄道記念館にあるものは1984年に小倉工場で普通電車に改造されると、2000年まで長崎、佐世保線を中心に活用された車両です。

なかには石炭車も。石炭が日本の経済を支えていた時期には筑豊地区を中心に大量の石炭が生産され、日本中に出荷されていきました。1959年には石炭車の数は全国で8000両を超え、その大半は九州で使用されました。そのうちの一両である17トン積みの石炭専用車両が展示されています。

ミニ鉄道公園

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九州鉄道記念館の敷地内にはレール幅450ミリの線路が走っています。単線と複線の線路に信号機も置かれ、実際の線路そのままとなっています。ここを九州で現在も活躍している列車をモデルとしたミニ列車で走り、運転を体験できるのがミニ鉄道公園です。運転できるミニ列車は全部で5両。主に博多・長崎間を1時間50分で結ぶ885系かもめ、博多・西鹿児島間をつなぐ「走るホテル」787系つばめ、博多・大分間をつなぐ特徴的な顔をした883系ソニック、博多・湯布院間をつなぐ「高原のリゾートエクスプレス」72系ゆふいんの森、主に九州北部の在来線で使用される813系の5両です。本格的な設備で本物の列車そっくりなミニ列車を運転してみましょう。

前頭部展示

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前頭部展示では、九州で実際に活躍した3両の列車の前頭部を展示しています。実際に中に入り、本物の運転機器を操作できます。憧れの運転手になりきって楽しめるはずです。世界初の量産交直流電気機関車である国鉄EF30形、1965年から製造され、2017年現在もJR貨物の電気機関車で唯一現役D級車である国鉄ED76形、1973年に製造され、2013年まで現役で走っていたクハ481形制御車の3両が展示されています。

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九州からも本州からも便利なアクセス

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九州鉄道記念館の最寄り駅はJR門司港駅で、そこから徒歩3分の距離にあります。この駅はJR九州・鹿児島本線の起点駅となっています。また、11キロ先の小倉駅からは山陽新幹線が発着しており、九州方面からも本州方面からもアクセスが容易となっています。

自動車での来館の場合は、中国自動車道・門司港ICより約5分、北九州都市高速道路・春日ランプより約5分、九州自動車道・門司ICより約7分です。

門司独特の食文化を味わえる

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九州鉄道記念館にはレストランはありませんが、周辺に多くのレストランがあるので、困ることはありません。まず試してほしいのは、九州鉄道記念館からすぐそばの門司港の名物料理・焼きカレー。カレーライスにチーズをのせてオーブンで焼いたこの一品は、その香ばしい風味が人気を呼んで今や日本中に提供するお店があるほどですが、その発祥の地が門司港なんです。昭和30年代に山田屋というお店で考案されたこの料理は門司港では30店舗以上が提供しており、「焼きカレーMAP」が配布されているほど。ぜひ本場の味を楽しんでみてください。

また、ちょっと聞きなれない名前の「ちゃんラー」もおすすめ。和風だしにちゃんぽんの麺を入れて食べるこの料理は街の食堂で人気のある地元の味です。この料理の元祖である清美食堂はなんとあのお笑い芸人・芋洗坂係長の実家。現在は芋洗坂係長自身が2代目・清美食堂としてお店を経営しています。運が良ければ本人にも会えるかもしれません。

歴史の趣ある場所に囲まれる

門司港レトロ

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九州鉄道記念館からすぐそばのJR門司港駅周辺は、「門司港レトロ」と称して、外国貿易で門司港が栄えた時代の建造物を中心に大正レトロ調に揃えて整備された街並みが多くの観光客を集めています。1988年からその事業を開始しており、来年で30周年を迎えることとなります。1914年(大正3年)に建てられた国の重要文化財であるJR門司港駅や、1922年(大正11年)にアインシュタインが宿泊したことでも知られる国の重要文化財の北九州市旧門司三井倶楽部、逓信建築のパイオニア・山田守の設計によって1924年(大正13年)に建てられた門司電気通信レトロ館など、多くの見どころが魅力です。

巌流島

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日本最強の剣豪として名の挙がる宮本武蔵。彼の人生の一大ハイライトといえば、やはり佐々木小次郎と死闘を繰り広げた巌流島の戦いとなるでしょう。その舞台となった巌流島へ、門司港から関門汽船のフェリーに乗って渡ることができます。歴史上名高い剣豪の生きた痕跡を感じることができる場所です。

「九州鉄道記念館」のまとめ

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明治時代のレトロモダンな雰囲気がたまらない門司において、その伝統ある風情を楽しむのみならず九州の発展を支えてきた鉄道の歴史を学ぶことができる九州鉄道記念館。カップルで行っても建物のおしゃれな雰囲気も相まってロマンティックな時間を過ごすことができるでしょう。加えて、子どもにうれしい体験施設も満載なので家族連れにもうってつけの場所だといえます。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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