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【伝統芸能】彫金入門!日本文化のひとつを知ろう

更新日: 2023年11月21日

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もともと彫金とは、金属工芸の一つで、道具を使って金属に彫刻を施す技のことです。しかし、現代では、ジュエリーのデザインから製作まで、アクセサリーを作る工程全部を「彫金」と呼んでいます。
日本の彫金の歴史は古く、江戸時代には武具や刀装具に職人たちが美しい彫金を施し、その伝統は今でも受け継がれており、日本の誇れる伝統芸能の一つです。
この記事では彫金という言葉になじみのない人や彫金についての知識がない人でもわかりやすいように基本的な彫金情報をまとめてみました。「そもそも彫金って何?」「彫金をやってみたいけどどこに行けばいいの?」という人はぜひ参考にしてみてください。

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彫金とは?意外に知らない基本情報を見てみよう!

彫金とはいったい何を指すのか知っていますか。そもそも彫金という言葉の本来の意味は、鏨(たがね)という専門の器具を使って小金槌で打ちながら金属に模様を施す技法のことを言います。漢字のとおり、「金属を彫る」という意味ですね。ところが、現代では、金属を彫って作るものがジュエリーであることが多いため、ジュエリーを作る作業全般のことを「彫金」と呼んでいます。
日本では古くから、武具や仏具、家具などに伝統的な彫金を施し、それらは「和彫り」と呼ばれました。
また、彫金を行う職人のことを彫金師と呼びます。伝統芸能としての彫金師は「すりだし」と呼ばれる技法を使うことが多いようです。
まず板金を糸のこなどの道具で切り取り、たがねで掘ったりやすりで削ったりしながら装飾を作っていきます。形ができあがったところで、表面をきれいに磨きあげて完成。以上が彫金師の仕事になります。

日本彫金の元祖!気になる室町時代の金工家「後藤祐乗(ごとうゆうじょう) 」について

彫金の歴史は古く、創始者については分かっていません。刀装金具の歴史にて、大きな影響を残した人物として後藤祐乗(1440~1512)という人物の名が残されています。
祐乗は、足利義政の側近として仕えますが、18歳の時に同僚のうそにより入獄させられてしまいます。許しを請うために、桃の木で見事な彫刻を作り上げたところ、義政が感動し、装剣金工の職を命じられます。その後、祐乗はすぐれた彫金技術や金、赤銅の製法技術によって、太刀金具製作者より受け継がれていた「美濃彫り」の格式をさらに上げ「後藤家風」という流派を樹立しました。祐乗の後裔は、織田信長や豊臣秀吉の刀剣装身具を請け負い、江戸末期まで装剣金工として活躍しました。装剣金工界の中枢が祐乗とその子孫によって担われてきました。ただ当時の祐乗の署名が入った作品が少ないというのは残念なところです。

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いつからあったの?彫金の歴史をたどってみた!

日本の彫金技術の歴史は古く、古墳時代後期(西暦500~700年ごろ)に大陸から渡ってきた渡来人によって伝えられたといわれています。初期のころは、身の回りにつける装具や馬具などに施されていた装飾は、時代とともに変化し、武士の時代には刀や甲冑といった素材にも装飾されるようになります。世の中が安定していた江戸時代には、観賞用として彫金が注目されるようになりました。
明治維新のあとは、「廃刀令」が敷かれたことで、武具に対する彫金の需要が減り、いったん衰退しますが、今度は新しく外国から入ってきた洋風の調度品などに彫金が用いられるようになり、下火だった彫金の需要が復活していきました。
時代の流れによって、彫金はさまざまなものに使われるようになり、その技術も繊細かつ多様になっています。

いま有名な「和田佳樹」さんてどんな人?

スチームパンクをモチーフにしたアクセサリーを手がける新進気鋭の彫金師、和田佳樹(よしき)さんをご紹介します。
和田佳樹さんは、兵庫県出身で1986年生まれ。大阪芸術大学付属専門学校工芸科を卒業後、大手のブライダルジュエリー会社に彫金職人として勤めたあと、2012年に独立して彫金アクセサリーブランド「GEAD(ギアッド)」を立ち上げました。
「GEAD」のブランドコンセプトは、「GEADという街を舞台に沢山の人達が描く物語の欠片達を集めて形にする」というもの。単なるアクセサリーというだけでなく、独特の世界観や作り手がアクセサリーに込めた物語も作品の一部とし、見ているだけでワクワクするような作品を作っています。
また、自らのブランドだけでなく、他の作家たちとコラボした作品を作るなど、幅広く活動しています。これからの活躍がますます楽しみですね。

これであなたも彫金マスター!注目の江戸彫金をご紹介

日本の伝統芸能である彫金といえば、やはり武具に施された彫刻です。武具の彫金においては数百年という伝統があり、日本独自の発展を遂げてきました。
その中で、日本刀を彩る技法としてできた江戸彫金があります。江戸彫金とは、江戸時代に横谷宗珉(よこやそうみん)が始めたといわれています。横谷宗珉は、先ほど紹介した「後藤派」から独立し、当時斬新といわれた絵風彫刻を始め、片切彫りを得意とし、「町彫り」として広めました。その技術が武家や町人の工芸品製作にも使われるようになりました。
片切彫りは、日本独自の技法であり、鏨(たがね)の片方の刃だけを斜めに金属に打ち込むため、彫跡に陰影がつき、まるで日本画が描かれたような芸術性が高さが特徴です。ドイツの万博では海外からも高い評価を得ました。
江戸彫金は現在では「東京彫金」といわれるようになり、当時の精巧な技術を受け継ぎながら、時代の流れに合わせてアクセサリーや帯留め金具などの製作を続けています。

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