【アメリカ】ダイナミックな巨大ダム！フーバーダムへの行き方や入場料などをご紹介

西半球最大のダム、フーバーダム

フーバーダムは、アメリカの南西部アリゾナ州とネバダ州の州境に位置する、コロラド川をせき止めて作られたダムです。

貯水量は400億トンで、西半球最大の規模をほこります。この貯水量は、日本に3000ほどある全てのダムの貯水量の合計のおよそ2倍とされています。フーバーダムの高さは220メートルと、60階建てビルに匹敵し、実際に見ると圧倒されるほどの大きさです。

フーバーダムの歴史

フーバーダムがせき止めているコロラド川はロッキー山脈を水源としています。コロラド川はかつて、毎年雪解けの季節に氾濫し、夏から秋にかけては枯渇する水量が不安定な川でした。氾濫時には洪水が起こり大災害となったため、水量を調整するダム建設の必要性が求められました。
その後、ハーバード・フーバー大統領がダム建設に尽力をそそぎ、フランクリン・ルーズベルト大統領就任中の1935年に完成しました。そのため、ダムの名称をフーバーとするかルーズベルトとするかで11年間も揉めることに。最終的にフーバーダムと決定するまでは、ダムのある町名ボルダーシティから、ボルダーダムと呼ばれていました。

フーバーダムを見学するには？

フーバーダムを見学するためには、ツアーバスや車で向かう必要があります。そして、車でフーバーダムへ行く際は途中で検問を受けなければいけません。2001年の同時多発テロ以降、警戒が厳しくなりました。検問前に車の窓を開け、順番が来るまで待機しましょう。

フーバーダムには、料金が10ドルの有料駐車場と、無料の駐車場があります。有料の駐車場はビジターセンターから近いためたいへん便利です。ビジターセンターへの入場料は10ドルで、入場料が含まれた15ドルのパワープラントツアーと30ドルのダムガイドツアーという2種類のツアーもあります。ビジターセンターへ入る前には荷物検査があり、食料は持ち込めないので注意が必要です。食糧を持っている場合は食べきるか、車に置いて行きましょう。

送迎バスやガイド付きのツアーの利用も便利でおすすめです。

フーバーダムの見どころをご紹介！

フーバーダム見学の際におすすめしたい見どころをご紹介します。

ミード湖

フーバーダム建設時に作られた人工の湖、ミード湖。こちらもフーバーダム同様にアリゾナ州とネバダ州にまたがっています。アメリカ最大の人工湖ですが、青く美しい水面に様々な動植物を観察でき、自然にあふれています。ダムの上から見下ろすミード湖は絶景。クルーズ船も催行されており、ダムの景観を眺めながら船上でランチやディナーができます。ジェットスキーなどの水上スポーツが楽しめるのも魅力です。

フーバーダム・ブリッジ

フーバーダムを望む景色に、フーバーダム・ブリッジは欠かせません。広大なダムに綺麗なアーチを描く橋はとても印象的。579メートルあり、北米で一番大きなコンクリートアーチ橋です。正式名称は、“Mike O'Callagham - Pat Tillman Memorial Bridge”と長いため、“フーバーダム・ブリッジ”や、“コロラドリバー・ブリッジ”と呼ばれています。2010年に完成した新しい橋で、東京スカイツリーを手がけた日本の大手ゼネコン、大林組が建設に関わっています。
フーバーダム・ブリッジは実際に上の遊歩道を歩いて渡ることも可能です。車の検問所すぐ右手に、橋を渡る人のための駐車場があります。橋へ行くには小高い丘を階段で登る必要があり、段はおよそ70段。車椅子用のスロープもありますが、かなり長い距離を登ることになるため、少し体力が必要です。

州境

フーバーダムはアリゾナ州とネバダ州をまたいでいるため、州の境界線を歩いて通り抜けることが可能です。アリゾナ州とネバダ州では1時間の時差があり、アリゾナ州の方が1時間進んでいます。そのため、あるいて時差をまたぐこともできる貴重なスポットとしても有名。ただ、ネバダ州はサマータイムを採用しているのに対し、アリゾナ州は採用していないので、サマータイム期間中は双方同じ時間になるのもまた面白いポイントのひとつです。

州境の真ん中にはプレートがあります。プレートに向かって右側がアリゾナ州、左側がネバダ州と書かれ、記念撮影にもおすすめです。アリゾナ州側とネバダ州側にある取水塔には時計があり、それぞれの州の時間を刻んでいます。

パワープラントツアー

ビジターセンターから催行されるダムの内部見学ができるツアーは、15ドルのパワープラントツアーと30ドルのダムガイドツアーがあります。ダムガイドツアーは7歳以下の子どもは参加不可ですが、パワープラントツアーは年齢制限がないため、家族での参加がおすすめです。
パワープラントとは、発電所のことで、ダム内にある発電所を見学できるツアーです。ビジターセンターからエレベーターで地下深くの発電所へ行き、パイプを通過する水の振動を感じられます。

インターネットで90日前から予約できるところもおすすめポイントのひとつ。9:00から15:45まで催行されています。

フーバーダム観光にかかる所要時間は？

フーバーダム観光にかかる所要時間は軽く見てまわるだけならおよそ、2～3時間ほどです。ビジターセンターから催行されるツアーはダムガイドツアーがおよそ1時間、パワープラントツアーがおよそ30分で、ツアーの最初に10分ほど映像を見る時間があります。

ビジターセンター近くの駐車場横にはカフェテリアや売店もあるので、休憩や買い物をしながらゆっくり過ごすこともできます。ラスベガスからは車でおよそ50分かかるため、往復の時間を含めて半日みておくのがおすすめ。17:00には全ての施設が閉まります。

フーバーダムへのアクセス方法

フーバーダムへは、ラスベガスからのアクセスが最も便利です。所要時間は車で片道およそ50分。レンタカーを借りてドライブを楽しみながら向かうのも良いでしょう。ラスベガスの中心地から南方面に向かいおよそ30分で国道93号線に乗り、以降はほぼ道なりなのでとても分かりやすくたどり着けます。また、レンタカーの利用ができない場合はラスベガスからの送迎バスツアーも催行されています。

フーバーダムと合わせて楽しみたいおすすめスポット

こちらでは、フーバーダムと合わせて楽しみたいおすすめスポットをご紹介します。

ボルダーシティ

フーバーダムのあるボルダーシティは、州境ではなくネバダ州にあります。大ヒット映画「ラ・ラ・ランド」のヒロイン、ミアの出身地としても知られる小さな町です。フーバーダム建設時、建設作業員などの関係者のために作られた町なので、フーバーダムが作った町とも言えます。
小さいお店が並ぶ、どこか懐かしさを感じる町並みです。ラスベガスと同じネバダ州にありながらギャンブルが禁止されており、比較的治安が良いのも魅力。数店あるレストランやアンティークショップからお気に入りのお店をみつけて立ち寄るのも楽しい旅の思い出になるでしょう。

グランドキャニオン

ラスベガスから車で片道5、6時間ほどかかるグランドキャニオン。グランドキャニオンへのドライブの途中に、フーバーダム観光をする人もたくさんいます。もし、レンタカーでフーバーダムへ向かうのなら、せっかくなのでグランドキャニオンまで足をのばしてみても良いのではないでしょうか。
アリゾナ州にあるグランドキャニオン国立公園は、コロラド川が長い年月をかけて削り取った450kmにも及ぶ渓谷の景色を楽しめるアメリカ最古の国立公園です。ユネスコの世界遺産にも登録されている雄大な景色は、フーバーダムとはまたちがった、大自然によるスケールの大きさを感じさせてくれます。日の入りの時刻が特に美しく、おすすめ。

ルート66

数多くのアメリカ映画や小説に登場する国道、ルート66。1926年に作られてから、1984年にアリゾナ州で国道40号線が引かれるまでは、アメリカの8つの州を通過するマザーロードでした。
フーバーダムからグランドキャニオンへ向かう際は、40号線を通るのが便利ですが、その途中でルート66ゆかりの町を訪れることが可能です。ルート66の名残の残る主な町は、キングマンとセリグマンの2つ。キングマンにはルート66博物館があり、ルート66の歴史をたどれます。また、セリグマンはディズニー・ピクサー映画「カーズ」の舞台になった町として有名。オールドカーが並んでおり、まるで古き良きアメリカ映画の世界に入り込んだ様な気分になれます。

ラスベガス

フーバーダム観光をする人のほとんどが拠点とする、眠らない街・ラスベガス。砂漠の中に巨大な高級ホテルやカジノ施設が密集したネバダ州最大の都市です。フーバーダムによる電力供給は、ラスベガスの発展の理由のひとつでもあります。カジノゲームで遊んだり、ショッピングやアトラクションを楽しんだりと、様々な楽しみ方ができ、飽きません。

フーバーダム観光には便利なツアーもおすすめ！

フーバーダム観光には、ツアーの利用もおすすめです。ラスベガス発の、グランドキャニオンと合わせて送迎してくれるツアーや、あらかじめフーバーダムのパワープラントツアーを予約してもらえるものも。ラスベガスからフーバーダムへは車でしか行けないため、レンタカーを借りるのに抵抗のある人や、運転できない人はツアーを利用しましょう。

フーバーダムでダイナミックな景観を楽しもう！

アメリカを代表する巨大ダム、フーバーダム。フーバーダムを訪れると、日本ではなかなか見ることのできないダイナミックな景観を楽しめます。旅行でラスベガスへ行った際には是非、フーバーダム観光も予定にいれてアメリカならではの壮大な景色を楽しんでください。

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