【スペイン】プラド美術館で名画とアートを感じる旅！あわせて行ける2つの美術館もご紹介

プラド美術館は2万点のコレクションを誇る大規模な美術館

プラド美術館はスペインのマドリードに位置する美術館で、フランスのルーヴル美術館、アメリカのメトロポリタン美術館、ロシアのエルミタージュ美術館とともによく「世界3大美術館」のひとつとして名があげられる美術館です。世界「3大」美術館の3つの美術館がどこなのかは諸説ありますが、世界有数の美術館なのはそのコレクション数からもうかがえます。1819年スペインの国王フェルナンド7世の名によって作られたこの美術館には、スペイン王室のコレクションを含め、貴重な2万点あまりの美術品が収納されています。ベラスケス、エル・グレコ、ルーベンスやゴヤなど美術史に名が残る巨匠の作品のコレクションがとくに人気を博しています。

プラド美術館の入場料・チケット予約・入場方法について

窓口での購入と、公式サイトでの事前購入が選択できます。どちらにもメリット・デメリットがあります。

窓口購入の場合

チケットカウンターに並んで窓口購入する方法です。開館すぐなどで窓口が混んでいる場合は、待たなければならない場合もあります。

公式サイトでのチケット事前購入

公式サイトで、日時を指定して事前購入が可能です。事前購入による割引などの特典がなく、料金は窓口料金と同料金です。しかし発行手数料として0.5ユーロが追加請求されるので要注意です。事前購入は窓口に並ばなくていいのがメリット。支払いはクレジットカードのみ受け付けています。

無料入場について

閉館前の2時間は無料入場が可能です。無料でプラド美術館に入場できるのはお得ですが、プラド美術館のコレクションは展示だけでも3,000点は超えるので、無料入場の2時間内ですべて見て回るのは難しいと考えたほうが良さそうです。じっくりと美術鑑賞を楽しみたい方は、無料入場よりもチケットを購入したほうがよさそうです。無料入場時間：月〜金：夕方6時から8時まで・日曜・祝日：夕方5時から7時まで。

観光ツアーに参加する

民間の観光ツアーでプラド美術館ヘ行くツアーが販売されています。プラド美術館では優先入場やファストパスは販売されていませんが、ツアーの種類によっては窓口で待たされることがなくスムーズに入場できるものがあります。
ツアーによって内容や価格が違いますので、各旅行会社に問い合わせてみてください。

プラド美術館の見どころ

プラド美術館は0〜2階(日本の1〜3階)によって構成されていますが、有名作家の作品は0〜1階に集中していますので、時間がないという方は0〜1階を中心に見て回るとよいでしょう。

1階：スペインの巨匠エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤの作品

チケットカウンターのあるメインゲートのひとつ「ゴヤの門」から入場すると、そこは1階です。スペインの1階は日本の2階に相当しますが、1階にはスペインの巨匠の作品が集まっており、美術の教科書でみたことがあるような有名絵画が集まっています。特にエル・グレコ「キリスト復活」、ベラスケス「ラス・メニーナス」、ゴヤ「着衣のマハ」「裸婦のマハ」の作品は見逃せません。
マハの絵を見てから廊下に出ると階段がありますので、そこから下の階におりていきます。

0階：ゴヤの晩年の絵画が並ぶ

階段を降りてすぐの67番の部屋にはゴヤの晩年の作品である、「黒い絵」のシリーズが並んでいます。ギリシャ神話をベースとした絵画、「わが子を食らうサトゥルノス」は特に異彩を放つ作品です。暗くおどろおどろしい雰囲気が漂うのが、ゴヤの晩年の作品の特徴でもあります。また、フランス軍のスペイン侵攻によって、反逆したマドリード市民が銃殺に処される様子を描いた戦争画「1808年5月3日」も隣の部屋に展示されています。「1808年5月2日、エジプト人親衛隊との戦闘」と対になっている大作であり、ナポレオンのスペイン侵攻の様子をリアルに表現しています。

プラド美術館にはもうひとつの「モナリザ」がある！

レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」は誰もが知っている名画です。フランスのルーブル美術館が所蔵していることでも有名ですが、実はダヴィンチのモナリザに構図もポーズもそっくりなもうひとつの「モナリザ」がプラド美術館にあります。2011年に修復作業を経たプラド美術館のもうひとつの「モナリザ」は、さまざまな解析の結果ダヴィンチ作ではなく、弟子の作品ではないかと推測されています。しかし未だ作者不明でありはっきりとした情報がわかっていません。謎多きモナリザをぜひチェックしてみてください。

プラド美術館の所要時間

展示品が多く、ゆっくりと全部見て回ろうとすれば3時間以上かかりますので、時間の余裕をたっぷり取っておいたほうがよさそうです。
0〜1階の有名作品だけをざっとみても1〜2時間ほどかかります。

プラド美術館の行き方

地下鉄1号線のアトーチャ駅から徒歩15分、もしくは2号線のバンコ・デ・エスパーニャ駅から徒歩10分です。また出入り口は4カ所ありますが、チケット売り場はゴヤの門の入口にしかないため注意してください。

プラド美術館と合わせていける美術館とおすすめスポット

プラド美術館のあるプラド通りには、2つの美術館「ソフィア王妃芸術センター」と「ティッセン・ボルネミッサ美術館」があります。どちらの美術館もプラド美術館から徒歩圏内にあります。また、「パセオ・デル・アルデ・カード」を使うとお得に3つの美術館の入場ができるのでおすすめです。

ソフィア王妃芸術センター

ソフィア王妃芸術センターは、主に中世の作品を所蔵しているプラド美術館とは対象的に、近代美術作品を所蔵しています。人気なのはダリ、ミロ、ピカソなどの20世紀にかけてのシュールレアリスムや抽象表現主義、キュビズムなどの作品です。特にピカソのスペイン内戦中である1937年に描かれた「ゲルニカ」の壁画は要チェックです。

ティッセン・ボルネミッサ美術館

ティッセン＝ボルネミッサ男爵家が所蔵していた美術作品をスペインが買取り、一般に公開しているのがティッセン・ボルネミッサ美術館です。13世紀から20世紀までの美術作品を主に所蔵しています。印象派のゴッホやセザンヌの作品などが展示されています。

ミュージアムショップ・ミュージアムカフェでひと休み

プラド美術館0階(日本の1階)にはカフェとミュージアムショップが併設されています。美術鑑賞後のちょっと一息にもってこいです。
ミュージアムショップでは、プラド美術館オリジナルのグッズやトートバッグ、Tシャツが販売されており人気があります。お土産としても最適です。

プラド美術館へ行くならオプショナルツアーがおすすめ

プラド美術館の入場はあまり混雑しないとはいわれていますが、開館すぐなどの時間帯は窓口に列ができる場合があります。スケジュールに余裕がない場合は、前もってオプショナルツアーに参加申し込みをしておくと時間の節約になるためおすすめです。またオプショナルツアーの場合、プラド美術館と合わせて市内観光や人気の観光スポットを巡るツアーもあるので、行きたいところやスケジュールに合わせて選択できるのが魅力です。スペイン旅行の選択肢のひとつとして検討してみてはどうでしょうか。

マドリードの美術館や博物館でおすすめの記事