【スペイン】セビリア・アルカサル｜世界遺産に登録されているのスペイン王室宮殿の観光まとめ

アルカサルの概要と歴史

アルカサル（Real Alcázar de Sevilla）は、セビリアの観光地の中でも人気スポットの一つです。イスラム教建築とキリスト教建築が融合したムデハル様式、ゴシックやルネサンス様式など、時代に合わせて増築されたスペイン王室の素晴らしい宮殿と美しい中庭は、観光客を魅了します。

世界遺産に登録されているセビリアの観光名所

アルカサルはセビリア大聖堂、インディアス古文書館とともに1987年に世界遺産に登録されました。セビリアの世界遺産は、スペインの黄金時代が感じられる豪華な建造物で、歴史的価値があるものがたくさん残っています。

アルカサルでもっとも有名な建築物は、ムデハル様式のペドロ1世の宮殿です。時代によって増築・改築が行なわれ、ムデハル様式だけではなくゴシックやルネサンスなど文化の融合が楽しめる観光スポットとして人気があります。

複数の建築様式が融合した美しいスペイン王室宮殿の歴史

この地域にはイスラム教の宮殿が建てられていましたが、14世紀になりスペイン王国の前のカスティーリャ王国のペドロ1世が、イスラム教の宮殿の跡地にキリスト教の建築物を増築して、ムデハル様式のアルカサルを王室の宮殿にします。美しい宮殿ですが、王であったペドロ1世は王室と対立する貴族階級に対して厳しく、残虐王ともいわれていたようです。

後世になってペドロ1世は良い評価もされるようになりました。アルカサルはその後もゴシック様式の建物が増築されたり、中庭がルネサンス様式に改装されるなど、時代の流行に合わせて手が加えられました。

入場料やチケット（買い方）予約方法について

公式サイトによると、アルカサルの一般入場料は、大人ひとり€11.50、シニアと17歳から25歳までの学生は€2.00、16歳未満の子どもは無料で入場できます。公式サイトのBuy Ticketsから希望のチケットを購入することが可能です。

チケット購入公式サイトは、右上に言語を選択する項目があり、英語を選ぶこともできます。月曜日には、手数料€1.00を払えば見学が無料になる時間帯があります。無料でも予約が必要ですが、すぐにチケットがなくなるほどの人気です。
現地のオプショナルツアーには、アルカサルの入場で並ばずにアーリーアクセスできて、セビリア大聖堂やヒラルダの塔も観光できるものもあります。

スペイン王室の歴史を感じる宮殿観光の楽しみ方

アルカサルの中でもっともおすすめのポイントは、ペドロ1世の宮殿の豪華なムデハル様式と、宮殿の内側にある「乙女の中庭」、神秘的な雰囲気の「マリア・デ・パディージャの浴場」です。また、宮殿内部に飾られている絵画などのルネサンスの美術品も見ごたえがあります。数百年も経過しているのに、美しさを失わない素晴らしい建造物・芸術品です。

観光客に人気！見ごたえがある豪華なムデハル様式

アルカサルの一番の見どころは、豪華なムデハル様式のペドロ1世の宮殿です。イスラム教とキリスト教の建築様式が融合したムデハル様式は、壁に繊細な幾何学文様の装飾が施されるなど、スペインの有名な建築スタイルです。

特に観光客に人気の「大使の間」には、美しいドーム型の壮大な木製天井があります。ムデハル様式の美学を維持して、16世紀に作成されました。

美しくデザインされた「乙女の中庭」

ペドロ1世の宮殿の内側にある「乙女の中庭」。大使の間からも見える乙女の中庭は、グラナダのアルハンブラ宮殿を模範にして造られたといわれています。アルハンブラ宮殿のような大きな中庭ではありませんが、美しく整ったデザインはよく似ています。中庭を囲むアーチも素敵です。

神秘的な空間！「マリア・デ・パディージャの浴場」

神秘的な雰囲気が感じられる「マリア・デ・パディージャの浴場」は、ペドロ1世の愛人マリア・デ・パディージャのために造られました。ペドロ1世には本妻がいましたが、愛したのはマリアだけだといわれています。暑い夏でも涼しく、幻想的な空間です。この浴場はゴシック様式の宮殿の地下に設けられています。

観光に必要な所要時間

宮殿の各部屋や中庭など、アルカサル観光を楽しむのに必要な時間は2〜3時間程度を想定しておいた方がいいでしょう。時期によっては観光客で混雑することもあり、入場するまでに時間がかかるので、余裕をもって行くことをおすすめします。

セビリア空港からアルカサルへのアクセス

セビリア空港から約30分ほど空港バス（ESPECIAL AEROPUERTO）に乗り、Prado San Sebastian（Carlos V）のバス停から徒歩10分程でアルカサルに到着します。バス停があるカルロスV通りから噴水の方向に向かって歩くと、路面電車が走るサンフェルナンド通りに出ます。左側がセルビア大学、右側の飲食店などが並ぶ通りの裏がアルカサルへ続く公園の入り口になります。

アルカサルの入り口にはライオンの門があり、観光客を出迎えてくれます。観光シーズンにはこの門の前に長い行列ができることもあります。

アルカサルと合わせて行きたいセビリアの観光名所オススメ3選

セビリアの世界遺産など有名な観光地は、アルカサルから徒歩圏内の近距離にあります。セビリアはイタリアの中でも観光客に人気があり、観光シーズンには入場までに待ち時間があることも。どの建造物も広く、見学するには時間がかかるので、余裕をもって予定を立てることをおすすめします。

スペイン有数の大きさ！セビリア大聖堂

セビリア大聖堂（Catedral de Sevilla）は、スペイン有数の大きさを誇るゴシック様式の大聖堂です。アルカサルからは徒歩5分以内の近距離に隣接しています。もともとこの地域にあったモスクを壊して、16世紀初頭に教会が建てられました。広い敷地内はどこを見ても見ごたえがありますが、おすすめはカラフルなステンドグラスや大量の金を使って造られた大きな黄金の衝立、「ヒラルダの塔」です。

聖堂内部のあちこちの窓には、美しいステンドグラスが飾られています。キリストの生涯などが彫刻されている、高さ20m・幅13mの大きな黄金の衝立は観光客の目を釘付けにします。セビリアを遠くまで一望できるヒラルダの塔は高さが約98mあり、地上から最上階まで続くスロープで登ることができます。

また、ヨーロッパ人として初めてアメリカ大陸を発見したコロンブスはセビリアと関係が深く、セビリア大聖堂の入り口近くには観光スポットととしても有名なコロンブスの棺があります。アルカサルとセビリア大聖堂は、セビリアの観光地の中でも特に人気があるため、事前に公式サイトで予約とチケットの購入をしておいた方が安心です。

歴史的価値が高い史料の宝庫！インディアス古文書館

アルカサル、セビリア大聖堂とともに世界遺産に登録されたインディアス古文書館（Archivo General de Indias）。アルカサルに隣接しており、入館料は無料です。コロンブスの日記や、アメリカ大陸の植民都市の地図など、歴史的な史料がたくさん残っており、歴史好きの方に特におすすめしたい観光スポットです。全てをじっくり見て回るには時間がかかりますが、16世紀から17世紀にルネサンス様式で建てられた歴史的建造物でもあるので、建物だけを観光しても楽しめます。

映画のロケ地としても有名！スペイン広場

アルカサルから徒歩約10分の場所にあるセビリアのスペイン広場は、1929年開催の万国博覧会の会場として造られました。ルネサンスとバロック、ムデハル様式が混合した2階建ての半円形の建造物です。映画「スターウォーズ　エピソード2（クローンの攻撃）」や「アラビアのロレンス」のロケ地にもなった有名な観光地。おすすめは、50シーン近くあるスペイン各地の風景や歴史的な出来事などが描画された、見ごたえのある美しいタイル群です。ベンチなどにもカラフルな花柄のタイルが使われています。半円形の建物の両サイドには高い塔があり、中央に噴水もある壮大な広場です。

セビリアのアルカサル観光はオプショナルツアーがおすすめ

アルカサルを観光するなら、アルカサルを含めたセビリア市内観光とフラメンコ鑑賞がセットになった現地オプショナルツアーがおすすめです。フラメンコの本場としても有名なセビリア。世界遺産も本場のフラメンコも楽しめる贅沢なオプショナルツアーは、観光客に人気があります。

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