【中国】まさに仙境! 絶景・奇景に圧倒される道教の聖地=黄山

■多くの文人を魅了してきた黄山

安徽省南部の黄山市に位置する黄山は、72の峰が連なる山です。伝説上の帝王・黄帝が、ここで仙薬を調合して仙人になったという伝承から「黄山」と名付けられました。古くから“天下の名勝、黄山に集まる”といわれ、奇松、怪石、雲海、そして山麓にある温泉は、“四絶”と呼ばれる絶景で、多くの文人を魅了してきました。なかでも、昭和を代表する日本画家・東山魁夷（ひがしやまかいい）は、黄山を「充実した無の世界。あらゆる山水画の技法が、そこから生まれたことがわかる」と評しています。

©UNESCO/Vincent Ko Hon Chiu

現在には歩きやすい登山道が整備されており、バスやロープウェーを使って日帰り登山も可能です。登山ルートは、山麓の温泉区にある慈光閣（前山）と、雲谷寺（後山）の2つのルートがあります。前山から登って、後山から下りてくるのが一般的です。また、温泉区にはホテルやレストラン、ショップも多くあり、温泉も湧いているので、ここでの宿泊がおすすめです。

■これが黄山の絶景・奇景・雲海

岩から生える特異な黄山松

©UNESCO/Vincent Ko Hon Chiu

最初に紹介する中国黄山の見どころは「岩から生える特異な黄山松」。気候などの条件により変異した黄山松は、土の中から生えずに岩から生えるという特異な松です。黄山の固有種で、樹齢100年以上の古株が1万以上あります。そのなかでも大きく両手を広げたような形をした「送客松」と「迎客松」が有名です。

孫悟空の伝説が残る巨石

次に紹介する中国黄山の見どころは「孫悟空の伝説が残る巨石」。人や動物などの形をした巨石が多く見られます。見どころは『西遊記』の孫悟空が落としたという伝説の残る、高さ約12mの奇石「飛来石」や、サルが岩の上から山々を望んでいるように見える「猴子観海」などです。

山水画のような雲海

3番目に紹介する中国黄山の見どころは「山水画のような雲海」。黄山は、その地理や地形により、雲海がとても発生しやすい場所です。一年中見られますが、特に冬の美しさがひとしおです。雲海の間から峰がのぞく光景は、一幅の山水画のようです。

皇帝も入ったという温泉

4番目に紹介する中国黄山の見どころは「皇帝も入ったという温泉」。黄山では、あちこちで温泉が湧いています。湯温は42度ほどで、伝説の黄帝もこの温泉につかったといわれています。

■上海から黄山へのアクセス

難易度：★★☆☆☆（公共交通機関で行けます！）

高速鉄道＋バス
所要時間：約6時間
運賃：高速鉄道 約304元～／バス 約20元

上海虹橋駅から黄山北駅までは、約4時間30分です。黄山市総合バスターミナル内にある黄山旅游集散センターで「黄山風景区」行きのバスに乗り換え、終点下車で黄山に到着します。

■黄山を大満喫するにはツアーが便利

黄山市内発黄山日帰り観光

ロープウェーにて黄山の山頂へ。始信峰、夢筆生花、清涼台、獅子観海などの見学と、山頂にて昼食が楽しめます。下山後は、屯渓の旧市街に残る老街の散策と夕食をし、さらに徽韵の劇場では黄山ショーを鑑賞できます。

水墨画の黄山　1日ツアー

ケーブルカーで黄山の山頂へ。迎客松、送客松、飛来石、獅子観海などを見学後、ロープウェーで下山します。黄山の見どころを、効率よくまわりたい人におすすめのツアーです。

観光のおすすめ記事