【北京】万里の長城観光の見どころ、行き方、注意点まとめ

万里の長城のおすすめ現地オプショナルツアー

■万里の長城の歴史は、秦の始皇帝時代から始まる

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万里の長城の建設が始まったのは、中国が統一された秦の始皇帝時代（紀元前210年ごろ）です。北方騎馬民族の侵略から領土を守るためでした。その後、漢の武帝（紀元前100年ごろ）など歴代王朝が拡大と延長を繰り返し、明朝の時代（西暦1500年ごろ）に完成したといわれています。

©中国国家観光局（大阪）

世界遺産となった現在は各地で修復作業が進められており、保存状態のよい八達嶺長城や慕田峪長城では、ロープウェイを使って気軽に観光が楽しめます。

©UNESCO/Vincent Ko Hon Chiu

■八達嶺長城の見どころ

全長約3700mの八達嶺長城は明代に改修されたので、保存状態も良く、万里の長城らしさあふれる姿を見られます。北京の中心部から約75kmのところにあり、関所「居庸関（きょようかん）」の北に位置します。訪れやすい長城として人気です。

入口に入るルートは2つに別れており、北側の山から比較的傾斜が緩やかな通称「女坂」と、南側の山からの傾斜がきつい階段がある通称「男坂」があります。最高点の城楼までは歩くと往復1時間半かかりますが、観光用のロープウェイが設置されているので、楽に観光したい人は利用しましょう。八達嶺長城を日本語ガイドが案内してくれるツアーもありますので、安心して長城観光を楽しみたい方におすすめです。

©UNESCO/Giovanni Boccardi

■慕田峪長城の見どころ

[©UNESCO/Vincent Ko Hon Chiu

慕田峪長城は、八達嶺長城の東側、北京市内から約70kmのところに位置する長城です。全長約2250mで八達嶺長城ほど雄大ではありませんが、緑豊かな山間部にあり、周囲の風景との調和がロマンチックです。

1580ｍもの長さがある滑り台が有名で、長城からふもとまでソリのようなものに乗って滑ることができます。上から眺めると、緑の山で休む白い竜のようだともいわれています。近年は、八達嶺長城の人気が高まりすぎて混雑必至なので、落ち着いて見られる慕田峪長城に観光の人気が集まっています。

世界最長の建造物！万里の長城を歩いてみよう

万里の長城は、紀元前7世紀の春秋時代から2000年以上かけて造成された、人類史上最大の建築物です。英語では“The Great Wall”と呼ばれ、衛星写真でもはっきりと形を見ることができるほど、壮大です。東は河北省北東部の山海関から、西は甘粛省西部の嘉峪関まで、総延長は6000kmあります。北京近郊にある「八達嶺長城」と、「慕田峪長城」への行き方は簡単なので、個人でもアクセスしやすく、中国観光の定番となっています。1987年に世界文化遺産に登録され、一生に一度は訪れたい場所のひとつとして、人気を集めています。

万里の長城からスグ！北京の名所を巡ろう

北京は中国の首都であり、万里の長城・故宮博物院などの世界遺産や天安門広場、王府井大街、798芸術区など見どころの多い街です。壮大な歴史を持つ数々の史跡と、発展を続ける近代的な街並みの双方が楽しめる魅力的な都市でもあります。
近年の経済発展と北京オリンピックをきっかけとした大規模な開発により、観光地へのアクセスも格段と便利になりました。それでも一歩路地に入れば、所狭しと並ぶ店や独特の活気が感じられるのも北京の魅力です。

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■万里の長城観光のおすすめシーズン

春は黄砂がひどくなる可能性が高く、夏は猛暑、11月以降は寒さが厳しく万里の長城が凍ってしまうこともあり、観光にはなかなか厳しい環境にあります。ですが、春には桜、初冬には紅葉、そして冬には雪と、春夏秋冬の美しい景色と一緒に長城を見られます。

おすすめのシーズンは、9月中旬から10上旬ですが、中国の祝日もこの時期に重なるため観光客も増えます。9月末ならば、気温もスポットの混雑具合も最適で、ゆっくりと長城を楽しめますよ。

■北京から万里の長城（八達嶺長城）へのアクセス

難易度：★★☆☆☆（公共交通機関で行けます）

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八達嶺長城へは、北京の徳勝門バスターミナルから877路直達に乗り向かう方法が、最も簡単でスムーズにアクセスできます。同じ方向の行き先違いのバスも存在しますが、八達嶺長城へは徳勝門前から必ず出発します。午前中のみノンストップ便（所要時間60分）が運行されておりこちらも便利です。

シーズンオフの時期には減便や運休している場合もあるので注意しましょう。バスの車内は常に混雑しており、悪質な客引きも乗車している場合もありますのでよく気をつけて下さい。

時間通りに運行される鉄道も人気ですが、切符の販売は当日販売の自由席のみとなっており、シーズン中は朝から並ばないと座れない場合もありますので、余裕を持って利用することをおすすめします。

鉄道＋徒歩
所要時間：約1時間25分
運賃：約6元

北京北駅から八達嶺駅までは約1時間10分です。そこから徒歩15分で八達嶺長城に着きます。

慕田峪長城へは、北京市内からタクシーチャーターが一般的です。所要時間は約2時間、運賃は8時間のチャーターで800元が目安です。

【北京発・万里の長城ツアー】北京発の観光地No.1！貸切チャーターで行く慕田峪長城＜午前 or 午後／5時間／ホテル送迎付＞

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万里の長城の魅力を存分に堪能でき、北京の人気観光地である慕田峪長城に、貸切チャーターで訪れるツアーです。ドライバーの言語と開始時間が選択可能です。

このほかにも、北京市内からのツアーはたくさん組まれており、日本からのオプショナルツアーなども便利ですよ。

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■その他の万里の長城

司馬台長城（しばだい）

司馬台長城は、金山嶺長城、白龍潭風景区に隣接しており、北京市内から北東に約120キロ離れた場所にあります。司馬台長城はゴツゴツと荒々しい姿の山肌に張り付くように作られた長城です。急勾配の様子から「天梯（天へのはしご）」とも呼ばれています。
長城には、明朝時代から変わらないままの険しい姿と雄大さがしっかりと残されています。

長城には楼閣が16か所あり、有名なのが第15楼「仙女楼」と第16楼の「望京楼」。特に、一番高い場所にある望京楼はなんと標高986メートルに建てられています。全長が19キロあり、絶壁を延々と曲がりくねって東西に広がっています。

居庸関長城（きょようかん）

難攻不落の用塞としてよく知られる居庸関長城。現在の居庸関は明朝を興した洪武帝が整備したものと言われています。居庸関長城は昌平県内にあり、北京市から60キロ、八達嶺長城から20キロ離れています。地形が険しく敵の侵入防止に適しているため、古くから戦いの要地でした。

万里の長城を築造していた時、始皇帝は、犯罪人、兵卒、民間の男性を強制的にこの城の周辺に引っ越させたと言われています。中国語で、居庸関の「居」は住む、「庸」は平凡を指し、平凡な人たちが住む場所とされました。北京から一番近く、バリアフリー設備も整っているので気軽に観光できます。

金山嶺長城（きんざんれい）

金山嶺長城は、司馬台長城から10kmほどしか離れていないので、歩いても一緒に観光できます。北京と河北省の境に沿うように延びている金山嶺長城は、1368年ごろの明代に建てられました。様々な建築様式の望楼があることから、数ある長城の中でも独特な姿をしており人気がある長城のひとつです。

季節ごとに姿を変えることから万里の長城の中でも最も美しいと言われています。未修復の部分を多く残しているので、歴史の深さをしみじみ感じたい人におすすめです。天気のよい日には周囲の雄大な山間が望め、司馬台長城も見えます。

黄崖関長城（こうがいかん）

黄崖関長城は、北京の南東の都市、天津にある長城です。6世紀から関所として存在し、繰り返し修繕工事が行われてきた要所です。長城の壁が黄色く、夕日に照らされると金色に見えるため、別名「晩照黄崖」の名を持ちます。毎年5月に行われる万里の長城マラソンは、ここが開催地です。

山海関長城（さんかいかん）

山海関長城からは、北に山、南に海があり、他の長城とは違った景色が見られます。天津にも近いので、黄崖関長城と一緒に見るのもおすすめです。建てられた明の時代の状態がほぼそのまま残っている珍しい長城で、中国の古い長城の素晴らしさを見ることができるほか、多種な防御機能も見どころとなっています。山海関長城は「天下第一関」という呼び名もあります。

嘉峪関長城（かよくかん）

嘉峪関長城は、万里の長城で西端に位置する重要な守りの要だったことから、関城は堅牢な造りになっており、周囲には砦や望楼が広くたくさん建てられています。保存状態もよく、見栄えのする建物で人気です。すぐ近くには古代民族による岩画も発見されています。

■万里の長城周辺の見どころ

明十三陵（みんのじゅうさんりょう）

明十三陵は、北京の西北郊外に位置し、市中心部から約50キロ離れた燕山の支脈、天寿山の南麓にあります。中国で現存する最も大きい皇帝陵墓群で、明朝時代の13人の皇帝と、その妃が眠っています。三方向を山に囲まれています。楼門をくぐると見える参道には、皇帝亡き後も、皇帝を守り続ける象や馬、らくだ、功臣官、文臣官、武将像などの石像が並んでいます。

周口店

こちらも世界遺産になっています。山頂洞人（じょうどうじん）が3万〜1万年前、新洞人（しんどんじん）が20万〜10万年前、北京原人は50万年前に生活していたと言われています。

北京市内から南西約50キロの山麓にある周口店では、1926年に北京原人の臼歯（きゅうし）が見つかり、国際的な発掘調査が開始されました。1987年には「周口店の北京原人遺跡」としてユネスコの世界遺産に登録されています。40人以上の北京原人の化石や、10万点を超える石器、100種類以上の動物化石などが出土しました。

■観光の注意点

服装について

北京市内と気温は異なり、万里の長城は標高が高い山岳地帯に築かれているため、夏でも肌寒い時や紫外線対策として羽織ものが必要です。夏場はそれに加えて日差しも強いのでサングラスや帽子などの紫外線対策は欠かせません。
秋から春に訪問する際は、冬の北海道に行くような服装で行くことをおすすめします。特に冬の時期は、平均気温がマイナスで、厳しい冷え込みとなりますので、防寒をしっかりとしておかないと凍えてしまいますよ。

長城を散策するならば、滑りにくく動きやすいウォーキングシューズを履いていくと安心です。

衛生面について

水道水は日本のように安全に飲める水ではありません。飲料水は万里の長城に行く前にきちんとしたところで買って持って行きましょう。露天のジュースなどは水道水が使われていることもありますので、注意が必要です。
昔に比べるとトイレも整備されていますが、できるだけ大きい建物や駅で行くことを心がけたほうが良いでしょう。

大気汚染も問題になっていますので、マスクやのど飴などを常備しておくと安心です。

■まとめ

いかがでしたか？ 世界最大の建造物である万里の長城は、自然豊かな場所周囲の景色と、長く伸びる城がそこにしかない風景を作り出しています。見どころも多いので、何度も訪れて隅々まで世界遺産たる迫力を味わってみてくださいね。

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