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■機内で旅行気分を盛り上げるワインセレクト
ニュージーランド旅行で最初にワインを楽しむ場所はどこでしょう。それは、飛行機の中です。ニュージーランド航空は、機内食にこだわる航空会社として知られており、ニュージーランドの食材を使った料理と、ワイン コンサルタントが選び抜いた”ベストワイン”が楽しめます。メイン料理に合わせて、ワインも一緒に楽しみましょう。
機内で飲めるおすすめワインをいくつか紹介しましょう。まずは、シャルドネ種をはじめとした白ぶどう品種の生産が盛んな北島ギズボーン地区のワイン
「ミルトン・ヴィンヤーズ クロ・セント・アンヌ シュナン・ブラン 2014」
。シュナン・ブラン種やリースリング種でのワイン作りに定評があるミルトン・ヴィンヤーズ社のワインで、果実の香りが心地よく、ワインに詳しくない人も親しみやすい味わいです。
続いておすすめするのは、ピノ・ノワール種のワインで評価が高い、北島マーティンボロー地区の赤ワイン
「クスダ 2013」
。ニュージーランドで名実ともにナンバーワンと言われている名品です。またその名前から気づいた人もいるかもしれませんが、醸造家は日本人の楠田浩之さん。クスダワインはピノ・ノワール種以外の品種でも高い評価を得ています。
3つ目は、そもそもお酒があまり得意じゃないという人も飲みやすい、甘みの強いデザートワイン
「フォレスト・エステート貴腐ワイン リースリング 2012」
です。上品な甘みと香りが口いっぱいに広がり、飲んだ後の余韻も長く楽しめます。食事の最後に供されるチーズやデザートと一緒に楽しんでみてください。
機内でワインを楽しんだら、次はいよいよニュージーランドに降り立ちます。ワインはその土地で飲むのが一番おいしいと言われています。ぜひその土地ならではの料理とワインを堪能してください。
■ニュージーランドの玄関口、オークランドで楽しむワイン
オークランドは日本からの直行便が出ている、ニュージーランドの玄関口です。エメラルドの湖が人気のトンガリロ国立公園や、映画「ラスト・サムライ」のロケ地にもなったタラナキ山があるエドモント国立公園、美しい入江が訪れる人を魅了するカセドラル・コーブなど、ニュージーランドを代表する観光地とも近く、旅行の拠点にするにも便利な都市です。
まずはオークランドの中でもシャルドネ種の評価が高いクメウ地区の白ワイン
「クメウ・ リヴァー マテズ・ヴィンヤード2013」
を紹介します。このワイナリーはニュージーランドのシャルドネワインのパイオニア的存在です。単一のぶどうで作るブルゴーニュスタイルの、香りが華やかなフルボディなワインで、肉料理ともよく合います。
オークランドのすぐ東に位置するワイヘキ地区の赤ワインも紹介しましょう。
「ストーニーリッジ・ヴィンヤード ラローズ2014」
は、複数のぶどう品種を掛け合わせて作るボルドースタイルのワイン。カベルネ・ソーヴィニヨン種とメルロー種で作られ、超熟型でどっしりとしつつも、すっきりとした後味が残るワインです。
ここで紹介したワインに合わせるならば、柔らかい肉のうまみをたっぷりと感じられ、しつこくないベニソン(鹿肉)料理がおすすめです。高タンパクで低カロリーな鹿肉は日本ではあまり食べる機会がありませんが、ニュージーランドではポピュラーな食材。しっかりとした味わいの赤ワインでも、コクのあるシャルドネ種の白ワインでも、よく合います。
■赤ワインのしっかりとした渋みを楽しみたいならホークスベイ地域
ホークスベイ地域は、北島の東端に位置する、美しい海沿いの景観が特徴の地域です。この地方はニュージーランドの先住民族のマオリ族との結び付きが強く、マオリの文化を感じられるスポットがたくさんあります。また森林ハイキングやトレッキングで人気のテ・ウレウェラ国立公園も見どころのひとつ。街中では、マーケットもよく開かれており、活気ある街のショッピングも楽しめます。1931年にあったホークスベイ地震で街はほぼ壊滅状態になりましたが、復興の過程で、当時流行だったアール・デコ建築の建物がたくさんできました。ワインとともに建築物を見て回るのもいいですね。
ホークスベイ地域は、カベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロー種などの、しっかりした渋みが特徴の赤ワイン品種の栽培に積極的な場所で、ニュージーランドで2番目に大きなワイン産地です。品種から想像されるように、ボルドースタイルのワインが人気で、
「チャーチ・ロード トム2013」
は世界的な評価が高いチャーチ・ロード・ワイナリー社の代表的ワインです。このワイナリーは設立が1897年という長い歴史もあり、ワイナリーツアーもよく行われているのでぜひ足を運んでみてください。
もうひとつ紹介したいのが、肉料理との相性が抜群な
「トリニティ・ヒル オマージュ2013」
です。ホークスベイ地域では、スパイシーですっきりした後味が特徴のシラー種の栽培も盛んです。苦味や渋みがあり”土の味”と形容されることもあるオーストラリアのシラーズ種とは違って、フランス産のものに近いエレガントな味わいが楽しめます。
一口に肉料理と言ってもいろいろありますが、ニュージーランドでぜひ味わってほしいのは、ラム肉です。羊の肉の独特の臭みが苦手という人もいるかもしれませんが、幼い乳飲子の肉であるラム肉は、臭みが少なく柔らかいのが特徴です。ラムチョップやステーキなどで豪快に食べ、ニュージーランド観光を満喫してください。
■ニュージーランドワインを象徴するソーヴィニヨン・ブラン種ならマールボロ地域で
南島北部のマールボロ地域は、ニュージーランドのワイン評価を高めるきっかけにもなった、ソーヴィニヨン・ブラン種のワインの一大産地です。国内最大のワイン産地で、ワイナリー巡りを最も楽しめる土地と言えるでしょう。複雑に入り組んだ入江のボートクルーズなど、海のアクティビティも楽しめる、大人向きのリゾートエリアです。
マールボロ地域でワインを楽しむなら、ソーヴィニヨン・ブラン種は外せません。なかでもおすすめなのは、
「グレイワッキ2015」
。グレイワッキはマールボロ地域屈指のワイナリー「クラウディ・ベイ」で長年チーフ ワイン メーカーを務めたケヴィン・ジュッド氏が同地域で新たにスタートさせたブランドです。ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン種らしい、さわやかな味わいと、気持ちのいい後味が特徴で、海辺でくつろぐひとときに合わせたくなるワインです。
また近年のマールボロ地域は、ソーヴィニヨン・ブラン種以外にも、果実の香りが官能的なアロマティック品種の栽培でも評価を上げています。特に「フラミンガム」というワイナリーは、
「フラミンガム Fシリーズ・リースリング・キャビネット 2015」
などのアロマティック品種を生産する、高品質小生産型のワイナリーです。Fシリーズはそのなかでも限定生産というこだわりのラインナップ。酸や果実味、ミネラルのバランスのいいワインだと評判で、ニュージーランドの海鮮食材とよく合います。
海の風が気持ちいいマールボロ地域で、ワインと合わせて食べてほしいのが、クレイフィッシュ(ロブスター)です。現地で大人気の高級食材ですが、旬の9~3月は安く食べられます。クレイフィッシュの名産地のカイコウラとマールボロ地域は近く、新鮮なものが食べられますよ。ちなみにクレイフィッシュというのは通称で、現地での正式名称は「ロック ロブスター(Rock Lobster)」なので、注意が必要です。
■冷涼気候で生み出されるシャルドネ種が絶品のセントラル・オタゴ地域
南島の中央から南部のセントラル・オタゴ地域は世界最南端のワイン産地。ニュージーランドのほかのエリアとは異なり、朝晩や季節による気温差が特に激しいエリアです。しかし、その冷涼な気候が、ピノ・ノワール種やシャルドネ種の生産に適しているのです。セントラル・オタゴ地域の拠点都市はクイーンズタウンで、”世界一の星空”が観られると言われているテカポ湖や、氷河によって削られてできた美しいフィヨルドのミルフォードサウンドなどへの観光の際に訪れる人も多い、南島の人気都市です。
飛行機から始まったニュージーランドワインの旅もそろそろ終盤。ラストはさわやかできれいな味わいのワインで締めましょう。
ピノ・ノワール種の生産で有名なセントラル・オタゴですが、実はシャルドネ種にも力を入れています。スパークリングワインの
「クォーツ・リーフ ヴィンテージ2010」
は、シャルドネ種とピノ・ノワール種をブレンドしたもので、2012年にイギリスのソムリエ協会によって最優秀スパークリングワインに選ばれた逸品です。シャンパーニュスタイルを貫いた華やかさとコクを感じることができ、どんな料理にも合うと評判です。
もうひとつ紹介したいのが、シャルドネ種の
「フェルトン・ロード ブロック2 2010」
。樽発酵で作られているというだけあって、心地よい樽の香りがただようワインです。強目の酸味が心地よく、シャブリに似ているとも言われます。
セントラル・オタゴ地域のシャルドネ種と合わせるならば、濃厚でミルキーな味わいが人気のカキがおすすめです。この地域は、ニュージーランドカキの名産地である南島最南部のブラフに近いので、新鮮なカキが出回ります。3月からカキ漁が解禁され、ブラフ産カキは8月ごろまで市場に出回ります。カキは日本人にもおなじみなので食べやすいですし、ワインとの相性も抜群。濃厚な味わいを堪能してください。
■心ゆくまでワイン巡りを楽しめるニュージーランド
いかがでしたでしょうか。北島から南下してきたワイン巡りの旅。ぶどう畑の多いニュージーランドは、どこへ行ってもワインが楽しめます。訪れる観光名所を先に決めてからでもいいですし、好みのワインに合わせて旅先を決めるのもいいでしょう。試飲試食のできる各地のワイナリー巡りもおすすめです。フランスやイタリアにも劣らないワイン天国ニュージーランドを、心ゆくまで楽しんでください。