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金沢城観光ガイド:北陸にそびえる白亜の城。加賀百万石に育まれた優美な歴史建築

石川県の県庁所在地である金沢市は、かつて江戸時代最大の大名であった加賀藩のおひざ元として発展を遂げてきました。京都や江戸からも多くの風流人が訪れたことで小京都とも呼ばれる京風文化に江戸から流入した新しい文化がこの地で融合し、加賀百万石の威容に相応しい独特の文化が育まれています。その中心地である金沢城は天守閣こそないものの、日本有数の麗しい庭園や建築物を持つ日本きっての名城の一つです。今回は、そんな北陸の都・金沢を象徴する名城・金沢城の魅力をじっくりとお届けしていきます。

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更新日: 2023年12月7日

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加賀百万石が築き上げた天下の名城

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加賀百万石として知られる加賀藩前田家は徳川宗家を除けば徳川御三家さえも上回る最大の石高を誇り、最有力大名として高い地位を占めてきました。その本城として、金沢城は江戸時代を通して広大な加賀藩の中心地であり続けています。

この地に最初に城が築かれたのは1546年。当時加賀の国を支配していた一向一揆によるものでした。その後1580年に柴田勝家の甥で「鬼玄蕃」の通称で知られる猛将・佐久間盛政がこの城を攻め落とし、自らの城として改修。名を金沢城と改めています。

1583年に柴田勝家と羽柴秀吉の間で争われた賤ヶ岳の戦いで羽柴方が勝利し、金沢城を支配していた佐久間盛政が処刑されると、その旧領を与えられた前田利家が入城することとなりました。そして1587年に利家から依頼を受けたキリシタン大名の高山右近の指揮により大改造が行われています。その後1592年にも利家の後を継いだ利長が再び改造を行い、現在の金沢城の大部分が形作られました。小京都・金沢を象徴するその優美な姿を愛され続けている、日本屈指の名城の一つです。

金沢の自然と調和した美しい城内

城門・櫓

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金沢城を訪れる際に、多くの場合最初に通ることになるのが石川門です。白を基調としたその姿から白門とも呼ばれているこの門はもともと裏門でしたが、兼六園に近いこともあって現在は多くの観光客を迎え入れる主門として利用されています。

平成22年(2010年)には三の丸の正面に当たる河北門が再建されました。金澤城の実質的な正門として長きに渡って機能していましたが、明治15年(1882年)に撤去されていたところを約130年ぶりに復活を果たしています。

平成27年(2015年)には明治14年(1881年)に焼失していた二の丸の正門である橋爪門を再建し、江戸時代に存在していた「三御門」すべてが再現されることとなりました。これによって、金沢城は江戸時代後期の姿を再び取り戻しています。

石垣巡り

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金沢城は様々な石垣の手法や時代変遷などを見ることができ、「石垣の博物館」とも呼ばれている場所です。そのため城内各所に残る石垣のデザインや石を切り出した丁場、石引道などを詳しく案内する石垣巡りが整備されています。戦国時代から明治時代まで、長い歴史の中で創り上げられてきた金沢城の石垣を見て、それを築いた人たちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

兼六園

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普通であれば、お城と聞いて最初に思い浮かべるのは天守閣でしょう。金澤城の天守閣は残念ながら1602年に落雷によって焼失し、その後再建されていません。しかし、金沢城にはそれを補って余りある至高の美が備わっています。それが兼六園です。

日本三名園の一つにも数えられるこの兼六園は、1676年に加賀藩四代目藩主前田綱紀によって造成されたものです。その後歴代藩主によって改造や増築がなされ、明治維新後の1874年(明治7年)からは一般公開がされるようになりました。その名称は1822年に十二代藩主前田斉広の依頼で、寛政の改革で有名な元老中・松平定信が中国の故事を元に「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の六つを兼ね備える名園」として「兼六園」と命名しています。

兼六園では季節ごとに様々な姿を見せ、冬の梅、春の桜、秋の紅葉、冬の雪と、一年通して麗しい光景を楽しめます。特に雪の姿が素晴らしく、日本三名園の選定においても、雪月花の雪に兼六園が当てられていることからもそれが分かります。兼六園は国の特別名勝に指定されているほか、ミシュラン観光ガイドでは最高評価の三つ星が付けられるなど、国内外で高い評価を受けています。まさに、最高の日本庭園の一つということができるでしょう。

■金沢城公園 玉泉院丸庭園

主に来賓を招いて饗応の場とされていた兼六園に対し、この玉泉院庭園は藩主が私的にくつろぐための内庭として三代藩主前田利常によって造られました。石垣の上部に滝を組み込んだ「色紙短冊積石垣」や、斜面を4段に流れ落ちる段落ちの滝など、創意工夫がうかがえる作庭がされています。
明治期に一度この庭は失われてしまっていましたが、発掘調査をもとに見事再現することに成功しました。その自然美もさることながら、毎週金曜、土曜、祝日の前日などに行われているライトアップによる幻想的な光景も見逃せません。

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金沢発祥のグルメを楽しむ

治部煮

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治部煮は戦国時代に端を発し、金沢市の郷土料理として広く知られている料理です。日本食の定番メニューの一つとして広く作られているので、これが金沢の郷土料理だと知らない方も多いのではないでしょうか。金沢の料理屋等で広く提供されているほか、鴨じぶ煮丼といった治部煮を改良した料理も見られます。治部煮の本場の味を体験してみてはいかがでしょうか。

ハントンライス

近年テレビなどで紹介され、知名度を上げている金沢の郷土料理。それがハントンライスです。ケチャップライスに半熟の薄焼き卵と白身魚のフライを乗せ、タルタルソースをかけた洋食で、ハンガリーのハンにフランス語でマグロを意味するトンが合わさったのがその名の由来とされています。1960年代の後半に金沢で考案され、人気メニューとして定着したハントンライスをぜひ金沢で味わってみましょう。

かぶらずし

かぶらずしはカブに鰤やニンジンなどを挟み込み、発酵させたなれずしの一種です。金沢を中心に旧加賀藩に属した地域で主に正月料理として愛されています。江戸時代の初期に金沢で生まれたとされており、年初に得意先などへ贈呈するのが習わしでした。かぶらずしは主に武士階級に、またかぶらずしに似た料理である大根ずしは庶民を中心に食べられていました。金沢のお土産にもおすすめな一品です。

宿泊は金沢城周辺の繁華街がおすすめ

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金沢は金沢城の周囲に繁華街が多く、ホテルも多く建てられています。駅から少し距離はありますが、すぐに別の場所に移動するというわけでなければ金沢城周辺に宿をとるといいでしょう。おすすめは城の西側に面し、百貨店やブランドショップが立ち並ぶおしゃれなエリアの香林坊、その南に位置し、飲食店が立ち並ぶグルメの街・片町、北に位置し、市民の生活を支える近江町市場のある武蔵ヶ辻といった市内有数の繁華街です。観光名所にも近く、食事や買い物の選択肢も豊富なこのエリアで宿泊先を探すと便利でしょう。

金沢には1泊程度という場合は金沢駅周辺が便利です。金澤城やその他繁華街にも決して遠くはなく、ホテルも多く建設されています。

東京から電車一本のアクセス

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金沢城を訪問するのにあたり、交通の基点となるのは金沢駅。JR西日本の北陸新幹線と北陸本線、ローカル線のIRいしかわ鉄道線が乗り入れています。東京駅からは2時間半~3時間ほどで到着できます。

金沢城までの距離は2.4kmなので、街並みを眺めながら歩いていくのも乙なものですが、基本的にはバスでの移動となるでしょう。路線バスのほか、兼六園シャトルバス、金沢の街を周遊するレトロバス「城下まち金沢周遊」号を活用すると便利です。また、タクシーでも約10分で到着します。

自動車で行く場合は、北陸自動車道の金沢西ICおよび金沢東ICから約30分、金沢森本ICからは約20分です。駐車場は金沢市小将町1-53に兼六駐車場という場所があり、普通車482台を収容できるスペースが用意されています。24時間年中無休、1泊1030円の駐車場なので、ホテルに駐車場がないような場合にも活用することができるでしょう。

金沢では雨や雪に注意!

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降雨日数や年間降水量が日本一とされる「日本一の雨どころ」石川県。2013年のデータでは年間の降雨日数が197日と、実に半分以上の日に雨が降っている計算となっています。訪れる際には傘を携帯するようにするといいでしょう。
また、日本海側に位置する石川県は豪雪地帯でもあるので、冬場にはなおさら注意が必要です。あまり雪に慣れていない人は、冬を避けた方がよいでしょう。特に金沢城を中心とした市内中心部に積雪が多いとされています。比較的好天が多い4月、5月、10月がおすすめのシーズンです。

加賀百万石の歴史が生んだ和菓子が名物

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小京都と呼ばれ、京風文化が根付いている金沢では加賀藩前田家がお茶菓子づくりを奨励したこともあり、京都市や島根県松江市と並んで「日本三大菓子処」の一つに数えられています。縁起菓子の氷室饅頭や福梅、五色生菓子といった金沢発祥の和菓子の数々は見た目も美しく、お土産に最適です。
特に江戸時代初めから続く金沢市の老舗和菓子メーカーの森八が作っている最高級の落雁・長生殿は日本三名菓の一つに数えられるほど。加賀藩三代目藩主・前田利常の命によって作られ、茶道遠州流の開祖である小堀遠州直筆の「長生殿」の文字が刻まれています。歴史と伝統を存分に堪能することができる和菓子だといえるでしょう。

「金沢城」観光ガイドのまとめ

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江戸時代最大の藩の中心地としても、日本海側の重要都市の一つとしても、長い繁栄を享受した金沢。築き上げられた富を元に、超一流の風流人たちの手で創り上げられた金沢城の美は他のどんな名城にも勝るとも決して劣らないものです。ぜひ金沢城を訪れ、その素晴らしい風情と積み上げられた伝統を堪能してみてはいかがでしょうか。

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